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幼馴染との6年ぶりの再会  作者: にやり
1/9

1 俺と香澄ちゃん

最後までお読み頂けると幸いです。

「えっ?仁科孝之(にしな たかゆき)君?えぇっ?!本当に?!孝ちゃん!私だよっ!香澄!小学校3年生の時引っ越していった!」


「んんっ?!香澄ちゃん?!えっ?隣に住んでた川上香澄(かわかみ かすみ)ちゃん?!」


「そうだよ!!会いたかった!前の家行っても違う人住んでるし!探したんだよ!」


高校入学式当日、クラス分けの表を見て、自分のクラスの席に着いた途端、話しかけてきたのは、川上香澄。


そして、びっくりして固まっているのが俺、仁科孝之。



俺と香澄ちゃんは昔、家が隣同士で、俺たちが幼稚園、小学校の頃は香澄ちゃんの両親が共働きで帰りがいつも遅かった。


事情を知っていたウチの両親は、香澄ちゃんの両親が帰ってくるまでウチで面倒を見ることにした。


そこからは仲良くなり、いつも俺たちは一緒にいた。


「大きくなったらけっこんしようね、たかちゃん!」


「うん、やくそくだよ!かすみちゃん!」


この頃の俺たちに恋愛感情があったのかはわからない。結婚の約束もただズッ友みたいな感覚だったんだろう。


口数の少ない俺と活発で明るい香澄ちゃん。普通に考えたら相性は良くないのだろうが、小学生の俺たちはなぜか一緒に居て苦痛ではなかった。


二人でいるときは専ら俺の家でゲームしたり、漫画を読んだりが多かったが、香澄ちゃんが不満を漏らすことは無かった。


しかし、小学校3年生の頃に香澄ちゃんは親の都合で引っ越して行った。


「約束忘れないでね!孝ちゃん!」


「うん!元気でね!香澄ちゃん!」


引っ越し先は県内だったらしいが、2人ともその時はスマホも持っていなかった為、直接の連絡はなかった。


親同士は年に1~2回程連絡を取っていたらしいが、俺の両親が中学1年の時に離婚してからは連絡が途絶えた。


離婚時お互い揉めたので、父も母もスマホの番号を変えてしまい、連絡が途絶えたらしい。


離婚後、俺は父親に引き取られ父親の実家に移ったのだが、元の家と近かったため、学校は変えずに済んだ。


香澄ちゃんが転校してから6年。香澄ちゃんは何となく面影があり、女性らしく成長していた。


香澄ちゃんはやはり明るいままで、塾で一緒だった友達が同じクラスにいるみたいだ。


今はその友達と話している。男3人、香澄ちゃん含めて女3人。凄く仲が良さそうだ。


皆タイプは違うが、イケメン・美少女でクラスで目立っている。


嫉妬しているかって?いや、ないだろ。幼馴染と言ったって6年会ってないんだ。


香澄ちゃんが引っ越して行った時、恋心があったなら嫉妬してもおかしくないが、小学3年だぞ?初恋もまだだったよ。


俺はと言えば、中学からのゲーム仲間がこのクラスに居るので、話すのはソイツぐらいだ。


おっと、俺だってゲームばっかりやってるわけじゃないぞ?勉強もそこそこ出来るし、最近はプログラムの勉強もしている。


「何?あの人たち知り合い?お前にあんな派手な友達いたんだ?」


「いや、あのうちの一人が小さい頃の幼馴染だったんだよ。」


「へぇ、感動の再会って奴?」


「うーん、言っても6年振りだからな。」


「6年連絡とってなかったのか?」


「そうだよ。」


「それ他人じゃね?」


「まぁ、幼馴染には変わりないだろ。」


「そっか。まぁいいんじゃね?」


適当だなぁ。まぁ懐かしいとは思うけど、それだけだな。




「孝ちゃん、今日学校終わってから予定ある?」


今日はコイツとゲームの予定だ。


「ごめん、今日は予定があるんだ。」


「そっか、ざんね~ん!また今度ね!」


「うん。」





「予定あるって!残念だけど。」


「ならしょうがないな。俺たちがお祝いしてやるよ!」


「お祝い?」


「会いたかった幼馴染に会えた記念!」


「いいじゃん!香澄はタダでいいぞ!お祝いだからな!」


「いいの?やった!ゴチになります!」



賑やかだな…。











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