表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界大陸英雄異譚 レベル3倍 紅蓮の竜騎士  作者: 汐加
第二章 エピソード7 伝説と生きた男
158/227

魔導師と大陸北部の歴史 その2

 ミルフィーユは何度もの白竜王との戦いで、何度となく危機的状況に陥り悟る。単騎では白竜王には勝てないと。


 そこで彼は共に戦う者をさがす。


 そして竜狩りの魔導師の存在を知り、彼はロットベルンに協力を求めた。


 ロットベルンはミルフィーユと会い確信する。彼となら白竜王にも勝てると。


 そして竜狩りの魔導師の協力を得たミルフィーユは、ロットベルンやその弟子たちと共に白竜王に挑み討伐を果たす。


 こうしていっときではあるが、大陸からドラゴンは居なくなった。




 白竜王を討伐し大陸からドラゴンが居なくなると、ロットベルンは故郷のロットに、ミルフィーユは最初に白竜王を退けた町に、それぞれ国を興す。


 その二つの国はそれぞれの二つ名にちなみ魔導国と聖王国と呼ばれ、やがてそれが国号となった。


 しばらくして国が安定し余裕が出てくると、ロットベルンはデクレシスの研究を引き継ぎドラゴンについて調べ始める。


 そして彼はドラゴンが再び大陸に現れると確信した。


 ドラゴンが再び現れたとき、小国が個別に対応しても対処は不可能。複数の国が協力して対処する必要がある。


 だが、ドラゴンの脅威がなくなった事で大陸は活気づき、乱立する中小様々な国が土地や資源を奪い合い小規模な戦争が起きていた。


 もしこの状況下で再びドラゴンが現れた場合、国同士が協力してそれを排除する事は難しいだろう。


 そう考えたロットベルンは、いずれ来るドラゴンに対抗するため大陸を一つの国として統一する事を決め準備を始めた。


 そして月日は流れ――聖王国と魔導国が建国されてから10年という節目の年。聖王国で聖王と呼ばれていた白銀の聖騎士ことミルフィーユが突如姿を消した。


 急に王が消えたため聖王国は混乱する。


 それを沈めるべく聖職者たちは、聖王は役割を終え神の国に帰還したと発表した。


 宗教的にはそれでなんとか収まったが、政治的にはそうはいかない。国の上層部では権力争いが勃発し、聖王国は大混乱に陥っていった。


 聖王が消えてからしばらく。準備が整った魔導国は大陸を統一すべく他国に侵攻を開始する。


 ドラゴンさえも葬ってきたロットベルンと弟子たちは強く、圧倒的な力で他国を次々に飲み込んでいった。


 再びドラゴンが現れるまでどれくらいの猶予があるかわからない。そんな思いがあったのかロットベルンは強引に他国を飲み込み領土を広げ、ついには聖王国をも攻め滅ぼす。


 滅亡した聖王国から逃げ延びた聖職者たちは、盟友である聖王の国を滅ぼしたロットベルンを魔王と呼び非難。各地に散らばり聖王が再び降臨し、いずれ魔王を成敗するだろうと説いて回った。


 その後、魔導国は大陸北部中央から北東部にかけて侵攻。侵略や併合を繰り返し大陸北部の三分の一程度を制圧すると、国号を魔導帝国と改める。


 そして大陸北東部(現在のリベランド付近)の併合完了後、大陸北西部への本格的な侵攻を開始した。


 後方の憂いがなくなった帝国は、次々と大陸北西部の都市を陥落させて行く。だがそのとき、帝国の侵攻を聖女と呼ばれる女と共に一人の戦士が食い止めた。


 聖女は聖王の養女である。


 そしてその聖女が導いた戦士。


 しかもその戦士の鎧は聖王の身に着けていたのとまったく同じもの。


 これらの事から聖職者たちは、戦士を聖王が魔王討伐のために遣わした勇者だと触れ回る。


 そして戦士は聖王が遣わした聖銀の鎧を纏いし勇者、聖銀の勇者と呼ばれるようになった。


 聖王国から逃げ延びた聖職者を保護していた国々は、聖王が遣わしたと噂される勇者が帝国の侵攻を退けたのを知ると活気づく。


 そして大陸北西部の国々は聖王の名の下に団結。聖王連合を成立させ、聖銀の勇者と共に戦うと宣言した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この話と同一世界で別主人公の話

『小さな村の勇者(完結済)』

も読んでみてください

よろしければ『いいね』や『ポイント』で本作の応援もお願いします

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ