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32 目が覚めたら、人間が目の前で倒れてました。これってなんてホラー映画?

毎回誤字報告ありがとうございます。

総合評価も200超えました!読んでくれてる方、本当にありがとうございます!!

 ああー、朝日が気持ちぃー!!

 光合成で魔力がどんどんと私の体を駆け巡っていくー!!


 照り付ける太陽、目の前に聳えるは数多の木々。

 その場を満たす芳醇な魔素!!


 そう、ここは魔素に満たされているんです!


 満たされて……


 なのに人間がいるんです。

 しかも静かに寝息を立ててるんですわ。

 

 これって、うん。人間だ。

 それにしたってびっくりするわー。

 だって、朝起きてみたら私の目の前で眠ってるんだもん。

 

 え?私は寝る必要ないって?なんだよ!?寝る必要が無いと眠っちゃいかんのか!?


 って、今はそうじゃない。

 いや、これさ、どう見ても人間じゃん?

 そんでもって倒れてる。

 ここに入ってきて人間がどうなるかは私は知らない。

 死んでしまうとは聞いたけど、でもどう死ぬのかは聞いたことが無い。


 「ふわー。むにゃむにゃ。おはよールア」

 

 眠そうな顔でまだ寝ぼけながら自分の目を擦るテティ。

 そのうち段々と眠気が覚めてきたのかほぼ開いていなかった目が段々と開いていく。

 うん。寝起きの顔も可愛いって、はっきりって反則だよね!


 「テティさんや、一つききたいんじゃがのう?」

 「どうしたの?」

 「これは、人、だよね?」

 「ん?」


 私は私の目の前に倒れているその人間(?)の方を凝視する。

 テティも気づいたのかそこを見る。


 「うん。これ人間だよ。でも、なんか少し違う?」

 「少し?」

 「うん。なんか変な感じ。でも嫌じゃない」


 変な感じがするけど嫌じゃない。

 はて、どの辺が変な感じなのか私にはなにも分からない。

 

 「それで、人間ってここは入れないんじゃ?」

 「その筈、だけど」


 テティでもこの人間の事はよく分からないらしい。

 でもなあ、これどうする?

 

 「死んでるわけじゃないよね?」

 「普通に生きてるよ?正常?問題なし」

 

 この森で普通に寝て、普通に生きてる人間て、それはそれでやばそうな感じもするけど、でも……


 「女の子、だよね?」

 「うん。多分」


 その長く、それでいて輝くような金色の髪。  

 やばいわ、これ多分めっちゃ可愛いやつだわ!

 美形オブ美形の予感がする!!

 俯いててしかも少しフードみたいなのを被ってるからあまり顔は見えないけど、でもこれは確実です!


 「これ、どうする?」

 「うーん。人間でも、危害を加えないなら森から返してあげるのが掟だけど……」

 「どうしたの?」


 テティが何やら悩んでいる。

 何か問題が?

 まさか、この人間、実は相当ヤバい奴!?


 「この人間、魔力がおかしい」

 「おかしい、と言いますと?」

 「魔力が二つある」

 「ふ、二つ?」

 

 え?魔力ってそんな数で数えられるものだったっけ?

 そんな固形物だった?私の頭がおかしいのかしらん?


 「人間の魔力が大半だけど、でも、少しだけ精霊の魔力もある?」

 「精霊の?」

 

 おいおい。精霊の魔力を持ってるって?

 はい。もうこれチートの予感がします!!

 あるよねー、ハイブリッドってやつ?異なる二つの魔力を持ち、絶大な力を有する人間最強の戦士!

 とかいうやつね。どんなに努力しても勝てない奴ね!ほら、だってそんな人間とは違う、それこそ精霊の魔力なんか持ってるわけだし?


 「でも、そんな事ってある物なの?」

 「うーん。テティにはあんまり分からない。そんな人間見たことない」

 

 テティでもわかんないんじゃ、あ、そう言えばこの森に一人物知りがいたわ。

 ユフェリスに聞けば何とかなるんじゃない?

 

 「でも、それだけじゃない」

 「それだけじゃない?」

 「うん。その人間が抱えてるもの、それ」


 そう言ってテティが指さす先、その人間のちょうど腹部辺り。

 ギヤァー!!なんかもぞもぞしてるんすけど!?え?なに?人間に寄生してる魔物とかだったり?

 凄い可愛い美形少女だと思ったら腹引きちぎって怪物召喚!?

 いやいや、いくら凌辱18禁ものだとしても、やっぱり現実では良くないと思うんですわー!!


 もぞもぞ、っとその少女の体を隠すほどの大きなマント?の下から一匹の怪物が出てきて……


 「って、え?子犬?は?」

 「へー、幻霊って珍しいね。しかも狼型だよルア!!」

 「げ、幻霊?」

 「精霊みたいな霊族だよ。でも、少し下位のだけど」

 

 へー、つまり結構高貴なワンちゃんなわけか、この犬は。

 いや、狼つってたな。まあ、どっちもおんなじか。


 でも、これなんか可愛いわ。

 あー、なんか、あ!今首傾げたとことかやばい!めっちゃいい!


 「でも、なんでそんな幻霊なんかを人間が?」


 私がそんな風に疑問に思っていると、その場に眠っていた少女が目を覚ます。


 「ん、こ、こは?」

 

 辺りを見渡して、そして私の方をジッと見る。

 いや、そ、そんなまじまじと見られると照れるっていうかー、


 「前に来たときは、ここには何も無かったのに、いつの間に?」

 

 え?前?というか何もない?なんの話だろうか?

  

 「って、あ!?あの子は!?」


 なんだか急に慌てだした。

 あの子というのはきっと子狼の事だろう。


 「よかったー。無事みたいね」


 そう言って少女はその子狼を抱き上げる。

 

 「これでもうあなたは大丈夫よ。この森ならみんなきっと助けてくれるから」


 ほう。つまりこの少女は子狼を助けたと。

 しかも、頭を上げてフードが取れてから顕わになったその顔はまさに美の結晶の様で、その美しさはこの前みたレリスやリニィにも匹敵するほどだ。


 いや、これってつまり精霊級の美貌ってことだよ?

 なぜか知らないけどなんかこの森の精霊ってみんな美形なんすわ。

 テティは言わずもがなで、レリス、リニィ、ユフェリス。確かアルナとか呼ばれてた精霊もいた。

 それら全て例外なく全員が美形なのだ。 

 前世の世界の、欧米やヨーロッパ系の美女とかと比べても尚確実にこっちの方が綺麗としか言いようがないほどの容姿。

 

 それほどこの少女の顔立ちは綺麗なのだ。もういっそ神々しい!!

 いや、私が多分大げさなんだけど、それでも前世で見た誰よりも綺麗なのは間違いない。


 私はその少女をしばらくじっと見つめる。


 すると、少女はテティに気が付いたようで話しかけて来るのだった。


 「精霊さん。お話ししましょう?」


 

これ書かないと評価は要らないと思われるらしいので。

面白い、続きが気になる、などなど色々思われた方はページ下の☆☆☆☆☆を★★★★★にして貰えるとありがたいです。

皆さんのその評価が執筆意欲に繋がりますのでどうかよろしくお願いします!

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