29 スキルゲットに勤しんで1週間……
なんか一向に進みませんが、連続投稿ですのでどうかご容赦を!
次はもっとスキルを増やしていこうと思います!
最近不眠不休でスキルゲットに勤しんでいたら、凄い事に気が付いたどうも私です。
これね、ほんと凄いんだけど、私ってば寝なくても大丈夫らしい。
凄くね?
前世じゃ、あれだけ寝ることを切望していたっていうのに、いざ生まれ変わってみれば眠ることが必要ないと。
やっぱり、一度手に入れてみると案外いらなかったりするものって多いよね。
眠くならない体が欲しい、なんて思ったこともあったけど、いざこうして眠らないでいると損している気分になる。
今まではなんとなくで眠ってたけど、本当に睡眠欲が無いんですわ。
というか、ほとんどの欲が無い。
だって木だし、欲なんてある方がおかしいんだけど、
あー、でも今私の上で美味しそうに木の実を頬張るテティさんを見てると、なんだかもやもやした気分になって涎が垂れてきたり……はしないけど、それでも食欲的な何かはある。
もう一つ、生き物の最もらしい欲はというと、
ないですね。
はっきり言おう。湧いてきません。
前世じゃ人並みにはあったはずだし、それなりにそういうのはしたいなー、とは思ってたけど、考えてみると死ぬまで私はずっと清純な女の子だったわけだ。
ま、木になった時点でそういう欲は必要ないし、この森の木は皆普通の木とは違うらしい。
そんなこんなで約1週間、手に入ったスキルは気になります?
気になるでしょ?なるよね?
なんと、この1週間で、なんと!!
『光合成』のスキルをゲットしちゃったー!
はい。これだけです。
え?もっと他に壊れスキルは無いのかって?
あるわけねーだろ!
大体、ちょっとやそっとでそんなスキルがポンポン手に入ってたまるかー!
私の苦労も知らずに好き放題言って!
私だって汗の滲むような思いをしてようやくこの光合成を手に入れたんだ。
そりゃあ、できる事なら『植物操作』とか『森林操作』とかが欲しいよ?
でもいくら頑張っても『感覚共有』すら手に入らないっての!
おまけに、今もテティは私の上で美味しそうに木の実を食べてるし……
私だって、私だってああやって木の実食べたりしたいのに!
もし、今まで寝てなかったら、今頃は進化してテティと飛び回れてたかもしれないのに。
私の今の所持スキル、たったの三つですわー。
しかも、この三つともほとんど基本スキルだから別に凄いスキルってわけでもない。
普通に生きていればどれも結構簡単に手に入る筈なんだ。
普通に、普通に、ね?
ほら、ここから動けない時点で私普通じゃないし、人間だったら5歳くらいで手に入りそうな『魔力感知』ですら、私は長い時間かけて手に入れたことになるわけだ。
『光合成』に関しては、あまりよく分からない。
というのも、テティは『光合成』という言葉すら知らなかったわけだ。
前世じゃ小学生でも知ってる一般常識の筈だが、この世界ではそうでもないのかな?
とはいえ、普通の植物ならスキル無くても本物の『光合成』をしてるわけで、そう考えると私はスキルが無いと『光合成』も出来ないわけだ。
普通の植物じゃないだろうから普通の光合成は意味ないんだろうけど、それにしたってスキルが無いと光合成出来ない木ってどうよ?
前世だったらきっとただ立ってるだけの邪魔なゴミだよ?
資源として伐採されちゃうやつですわー。
「もう、私無理かもしれなーい」
「ん?ルア大丈夫?」
「色々大丈夫じゃない。生きる意味が見いだせない。軽いショックを受けてるとこ。植物に生まれ変わったはずなのに植物としても否定されてる感じがして、ちょっと傷ついてる」
早口でそう言い放つ私。
いや、だってさ、木であることすら少し否定され気味なわけで、そりゃやる気も出ませんしショックも受けるし、無理かもしれないって思いますわ!
でも、そこで私を本当に心配してくれるテティさん、マジ天使ですわ!
精霊さんだけど天使さんなんだよね。
まあ、少し手に持ってる物と膨らんだお口が気になりはしますけど……
「いいなぁー!!」
本当に羨ましい。
さっきから私の上でもしゃもしゃと音が聞こえてくるのだ。
ほんと気になって気になって仕方が無い。
「ルアにもあげたいけど食べられないでしょ?」
「!!……それは、そうだけど」
悪気はないのだろう。それでもやっぱり正論て何より傷つくよね!
今心に何か刺さったもん!
これは痛い、痛すぎる。
ああー、木になりたいなんて言ったはいいものの、もう少し何かいろんな能力とかくれても良かったのに。
「くっそー、私は怒ったぞー!」
「なにに怒ってるの?」
「ううん。忘れて。なんか言ってみただけだから」
ついついあの名場面が頭に浮かんできてしまった。
でも、私的にはあのシーンよりも野菜の国の王子様がお猿さんに変わるシーンが好きなんだけど……
私のスキルも弾けて混ざってあら不思議!なんと見事に進化してました!
みたいなことになんないかな?
もうこうなったらヤケだヤケ!
まずは『感覚共有』からだ!
このスキル、実はテティでも持ってないらしく、結構なレア度らしい。
もしかして私だけのユニークスキルとかそんなのだったりして?
それからおよそ3日後、ついに私は目的のスキルを手にれることが出来た。
《スキル『感覚共有』を獲得しました》
よっし、このままどんどん残りのスキルも獲得していこう!
そんなこんなで私はスキルを獲得していく、のだが、やがて一つの重大な問題を思い出す。
それを思い出すのはもう少し後になりそうだが……
これ書かないと評価は要らないと思われるらしいので。
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