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王様に厳しい女の子が好きです。※これは個人の感想であり、作品の良悪を証明するものではありません

某日、ブリタニア王国に住まう王の話。

嫁を若くしてなくし、ショックで色々やらかした過去を反省し、二度と同じ過ちは起こさないと超俺様ルールに誓う国王と、そんな国王に振り回される完璧超人、爺やの話。

※爺やはきちんとおじいちゃんです。実はイケメンの若者。とかありません。

※王は35歳です。


はぁ。人気出ないな〜(´-ω-`;)ゞポリポリ


追記:見直していたら、歳についてのミス発覚。これでは王妃が生きていた頃の王と王妃の歳が7歳になってしまう....申し訳ありません!

ども。こんにちは。王です。

何で王がそんな低姿勢なのかって?


つい先日。妻が死にまして、その場で気絶してしまい。その時生まれた子供に目もくれず部屋に引きこもり、その話はすぐに我が国全土に広がり、国務は全部完璧超人、爺やに丸投げして、国民の声に頭を抱える爺やを横目に、隣の部屋で従者の1人を抱いて、子供を作り。それが爺やにばれ、爺や気絶。すぐさま再び国民に知れ渡り、金を渡して名前も知らない子供共々城から追い出し、国民のご都合解釈により、『王妃が死んでショックを受けている国王の弱みに付け込み、子供を産ませ、貴族に仲間入りしようとした魔性の女が、城を追い出された話』になってしまい。もう頭が上がらないのです。

未だ、追い出した女との子の名前も知らないし。


あぁ、わかってる。皆まで言うな皆まで言うな。おい、ゆうなって。うん。わかってる。思ったよね?みーんなおもったよね?


え?こいつクズじゃん。


って。

大丈夫。俺が1番理解している。

一応、その子が生まれてから18年。俺の歳は35歳だから、過ちを犯してしまってからもう倍以上人生を歩んだ。そう。妻が死んでから、倍以上人生を歩んだ。

国民の支持も、もともとご都合解釈のおかげかそこまで下がっていなかったが、かなり戻った。むしろ、支持は上がった。

だから

もう、同じ過ちは起こさない。

もう二度と、間違いはしたくない。

もう、爺やを気絶させるような事はしない。(これ大事!)


そして、

そして!

「爺や、俺、女に惚れた」

今度は本気で愛する。って誓ったんだ!

あ。爺や倒れた.....

「何故だ!爺や何故なんだ!」

「私が聞きたいですぞ....」

「何故俺は己で誓った事もろくに果たせないんだ!」

くそぉ!爺や!じぃぃやぁぁぁぁぁ!!




「……ハッ!?ゆ、夢か.....そうだよなぁ。いかにあの人と言えど王妃様がお亡くなりになられて以来、側室も何もかも全ての女を寄せたがらないオーラを発していながら、丁度政治面で忙しい時にそのような事..」

う〜む。と深く頷きながら長く垂れる白ひげを撫でる。

「ま、まさか!また昔の女グセが再発...!?い、いや流石にそれは.....しかし、あの女好きは異常だった。今でもたまに我妻を見た時の顔は......も、もしそうだと言われれば...ありう──」

「いや、ねーーよ!」

爺やの頭にバシーンと良い音が響く。




「たく、何が『我妻を見た時の顔は......』だよ!あんなババァ守備範囲外だ!」

「む。ババ...しかし、前に一度熟女の良さについて語っておられたではないですか?」

「いや、てめぇのとこは熟してるどころか完熟じゃねーか。もうじゅくじゅくですよあれ。糖度何度なんですか?」

「と、糖度なんてそんな!こ、答えられません......」

「しばくぞてめぇ」


「まぁ、そんな腐敗しくさった完熟果実のことはおいといて」

「腐敗とくさったをかけているのですね?腐敗。しくさった、くさった。ふっ....」

「あ?」

さすがの完璧超人も俺のマジギレを察して黙る。

「それで元の話だが、その日も、何時ものようにお忍びで我が子の成長を見に行っていたのだが、俺としたことが、とある生徒に見つかってしまってな。その生徒は『おいこら変質者。その木から降りてこい詰所にぶち込んでやるぞこら』なんて言ってきたんだよ」

あっはっは。と笑う俺。顔を赤やら青やら次々に変えて顔遊びをする爺や。

「つまり、いつものクソ長い糞は口実で、お忍びで息子の参観に行っていたと」

「あ.....」

「そんな青い顔しないでください。因みに今のはクソと糞をかけてるんですよ」

「……」


「ま、まぁそれは良いとして。そもそも何故木の上に?」

コホン。と恥ずかしそうに咳払いをして話を戻す。

「えぇ?だってぇ。はずかしぃんだもん!」

体をくねらせる俺。

「は?」

マジで切れる5秒前

「ごめんなさい」

土下座。


「いや、本当のとこ、初めて見に行った時に『父さん。次来たら.....寝てる間に乳首に花を植える』って脅されたんだよ!」

胸のあたりをつまんだり離したりしてポンッポンッと擬音をつけ、泣きながら説明する。

「はぁ。そんなこと出来るわけがないでしょう。部屋の前にも護衛が付いているでしょうに」

溜息をつく爺やをふっ。と鼻で笑う。

「そう言うのはなぁ。あえて効いてるフリをするんだよ。それが父親の...優しさってやつだろ?」

「それで、変質者扱いされていては世話がないですね」

「うっ!」

爺やの冷たい目に俺は大袈裟に立ち退く。


「それで?その生徒がどうかしたのですか?」

「あぁ、それで、その生徒は女だったんだ」

「はい」

「うん」

「....はい?」

「うん..?」

「終わり!?」

「うん」

「惚れた女はどうしたんですか!?」

「だから女だったんだって」

「いや、それはわかりましたけど...」

「……?」

「その女生徒と、惚れた女の関係は?」

「いや、だからその女生徒に、惚れた。」

「.....は?」

素っ頓狂な声を出す爺や。自慢げな顔をキープする俺。


「え?どこに惚れる要素があるので?」

「そのー....なんだ。似てるんだ。あいつと」

暫く考えた後に、爺やは恐る恐るといった風に口を開く。

「...........あぁ。ちょうど生徒達と同じ年頃でしたな」


あたりを静寂が包む。先程までの騒ぎが嘘のように。

2人とも深く、深く目を瞑る。

「まぁ、暗い話は似合わんな。俺らには。んで、さっきの話だが、そいつは本当に似ていたんだリリアーナと」

「まぁ確かに、過去に貴方様を詰所にぶち込む。なんて言ったのはあの方くらいですね」

爺やは半ば無理に作ったような笑みを浮かべる。

「しかし、さすがに歳が離れすぎています。殿下と同じほどの年のものと結婚するなど、ありえません」

「あぁ、そのことなんだがなぁ....」

俺は申し訳なさそうに手を挙げる。





「はぁ!?もう、一回プロポーズしてる!?」

「あ、あぁ」

爺やは一度飛び上がるように立ってからドカンとソファーに座る。

「しかも、フラれるなんて....」

「な、なぁ?リリアーナそっくりだろ?俺の愛の言葉にあんなに嫌な顔するのあいつくらいだぜ?」

それになそれにな。と、凄く楽しそうに話しかける俺に、爺やはまた溜息をつくと話を聞こうと態勢を整える。


「そいつ、名前がリリアーネって言うんだってよ!」

「なっ!」

急に大きな声を出す爺やに俺は目をぱちくりさせる。

「いや〜珍しいよな。両親が名前をつける国もあると聞くが、うちの国は毎年産まれた子にくじで名付けると言うのに。名前が似てしまうとは。やはり運命だな!」

直ぐに陽気なテンションに戻り、語りだす俺を惚けた顔で見つめていた爺やは静かに手を組む。


「そやつはダメです。陛下。今までいろいろなことに目をつむってきましたが。その者はダメなのです」

「何故だ?まだ幼いからか?」

「違います」

「貴族ではないからか?」

「違います」

「あぁ、我が愛しの息子が惚れているからか?」

「違...います。と言うか初耳ですよそれ。本当ですか?」

「マジだ」

「..ですか」

「全く。違う違うではわからんではないか。いったい何故なんだ」

「それは....」


ずっと首を振っていた爺やが沈んだ表情で自身の組んだ手を見つめる。


「実は.....その者は.....」

「陛下の..実のご息女様なのです...」

「そう。ご息じょ!?」

顎が外れるんじゃないかというほど口を開く爺やの顔の前で手を振る。

「おーい」

「……」

爺やの目が白く.....



「……ハッ!?ゆ、夢か────」

「いや、もうそうゆーのいーから」

またも爺やの頭にバシーンという音が....


「な!?ゆ、夢ではない....?」

「ほい、おはようさん」

「へ、陛下!?い、いつから?」

「ん?いつからって、お前が大口開けて気絶してからそう時間経ってないぞ?そのまま起きるの待ってただけだが......」

「そ、そうではなくいつから気づいて!?」

爺やはもう思考が追い付いていない。とでも言うような喋り方だな。


「いつから?.....あぁ、3ヶ月ほど前、お前が俺の酒を断って帰った日当たりだな。怪しいと思って兵をつけさせたら、ビンゴってわけだ」

「いや私の浮気の話ではなくて!」

「む?あぁ、じゃああれか」

「いや、私がエロ同人誌書き始めたことでもないですからね!」

「え!?お前そんなことしてんの!?引くわー」

「オーマイガー!!」


爺やのマジの叫びを聞き満足した俺は、少し照れたように頬をかく。

「実は、最初声かけられた時。何となく、分かってたんだ。んで、何回か話してるうちに、確信に変わった」

「さ...ようでございますか.....」

爺やは少し詰まりながらも答える。


「.....何も言わないのか?」

「何も言わなかったのは私の方ですから」

「確かにな。お前今までよくも隠してくれたな?何が都市外にいるだ。バリバリ近くの学校にいたじゃねぇか」

「申し訳ございません」

俺は笑談にするつもりが、爺やには重くのしかかったようだ。


「まぁ、いいや。おい爺や」

「ハッ!」

「ちょっと長めのクソするわ。お前も一緒に行こうぜ」

「.....まったく。陛下もその年で1人でトイレにもいけないのですか?」

爺やが苦笑する。

「今日は運転手な」

「あいにく、糞の運転は不慣れでして」

「うるせ」






学校に着いた!今日は爺や公認だから堂々といけるぞ!もし王子達に怒られても全部爺やになすりつけてやる。

っと、リリアーネだ!

....?何だ?あいつら。

何か、リリアーネが他の女子に絡まれているようだ。

「殿下のファンクラブかと」

「お、おう」

こいつ。一言だけ告げて風のように消えた....うちの完璧超人はいつの間に忍者に......


なるほど。ファンクラブのやつに絡まれてるのか。

『ちょっと。殿下はみんなのものよ。あなた1人に渡さないんだから』

『私は殿下なんかに興味ないわ。私には陛下がいればそれでいいもの』

こんなとこだろう。うん。きっとそうだ。


お。いなくなった。少し周りがうるさいが、話しかけるなら今しかない。

「おう、リリアーネ嬢ではないか!」

「これはこれは、国王様。こんな所に護衛も連れず、如何なるご用でしょうか?」

む?少しわざとらしかったか?凄く嫌そうな顔をしている。いや、もとからこんな顔か?

『.....ただ、陛下に嫌な顔をしただけかと』

うおっ!?こいつテレパシーまで....それに今聞き捨てならんことを......


「もちろん!お前に会いに、だ!」

決まった....!完璧だ。ナチュラルに愛を伝えつつ、相手を束縛しない。俺から会いに行く姿勢を見せる出来る男の一言。くぅー。我ながら自分の才能が怖いぜ

『どこがナチュラルなのでしょうか』

うるせ!人の心を読むな!ハゲ!

『……』

さて、俺の完璧な言葉にどう反応する?リリアーネ


「そうですか。その件ですか。沢山の方々の御前で申し訳ないとは思いますが、以前にもおっしゃった通り。私は側室にはなるつもりはございません」

おん?どの件だ?

『......陛下。もう一度プロポーズしていたのですか』

んー。覚えてないけどそうみたい!テヘッ

『……』

ん、呆れたろ。今お前呆れたろ。絶対。



取り敢えず、リリアーネも去ったし、いつも通り最愛の息子の成長を見に行くか。あいつは不器用だから、友達もなかなかできないしな。

……そういえば、さっきリリアーネにちょっかい出してた先頭のやつ。どっかで......



俺はいつも通り定位置(木の上)で息子の観察を終え、さぁ家に帰ろう。という時だった。

「おう、リリアーネ嬢ではない...リリアーネ!?」

そう、リリアーネが見えたまでは良かった。今日はついてる。などと思った。

だが何ということだろうか。リリアーネの顔が。いや正確には片頬がパンパンに腫れ上がって、服もボロボロになっていた。


俺は焦りすぎて、名前を呼び捨てていることに気づかなかった。

「そうか。朝の彼奴らか...殺すか......処刑...いや公開処刑だな」

全国民に公開だな。すべての民に不平等なく無様な死に方をお見せして差し上げよう。

「いやまてまてまてまて!?」

『お待ち下さい陛下。そもそも死刑にはしませんが、その前に治療をして差し上げましょう。

「む?あぁ、そうか。先に治療だな」

「い、いえ。そうではなく......」

「じゃあ、うちに来い!取り敢えず、部屋も清潔で、医者もその辺の病院より良い人材を雇っているぞ」

雇っていなくても今雇う。


「え?いや、今日は親も家にいますので」

「なに。俺の謝礼状を持って帰ればよかろう。よし、そうと決まれば早速向かおう!爺や!」

俺の謝礼上なら嫌がるかな?謝礼金も入れておこう。ポケットマネーで悪いが。

「......はっ」

すまんな、爺や。お前は俺とリリアーネの関係は嫌なのだろうが、堪えてくれ。

「さぁ行こう!リリアーネ嬢!我らの愛の巣......もとい、治療をしに王城へ!あぁ、今日は安静にしなければいかんから、うちに泊まると良い!ん、部屋は用意してやるから安心しろ...ま、まぁリリアーネ嬢が良ければ我が寝室を2人で使っても...」

「いえ結構です。はい。結構です!!」


その後、城の中でリリアーネの使用している部屋から何か叫び声が聞こえたが、きっと気のせいだろう。


そして、晩餐の際、リリアーネに今日のことを聞いた。まぁ、大方予想通りだが、第二王子と仲が良いことに嫉妬したものが、リリアーネに暴行を加えたと。

ふぅむ。やはり殺すか?

『陛下。私に堪えろと言ってご自分は堪えないのですか?』

そ、それを言うのは卑怯だぞ!ってか、テレパシーで普通に会話するな!お前何もんだよ!


ただ、俺と違ってまだ未熟な我が息子は頭に血が上ってしまったようで、急に怒って部屋に篭ってしまった。


何?自分のことを棚に上げている?チョットナニイッテルカワカンナイデスネー


その後、部屋で書いてきたであろう手紙を兵に渡しているところをリリアーネと俺に捕まり、事情を聞くと、自分の友達だったらしく、余計に腹が立ったと。だから、叱咤の文を送ろうとした。と。


あー!なんか見たことあると思ったら、こいつのただ1人の....リリアーネ入れてただ2人の友人か。


そして、それを聞いたリリアーネは大激怒。

「そこになおりなさい!」

と正座させ、もう、怒るの何の。

終いには、自分も手紙を持たせ、その兵に王子の土下座している写真を撮らせ、その写真も持たせて行かせてしまった。


....見れば見るほどリリアーナに似ている。不思議なやつだ。


さて、そろそろ俺こと、グレン・ブリタニアの三歩後ろを歩くものが欲しいと思っていたことだし。今度言ってみるか。

側室ではなく正室に。と。

またまた、生暖かい目でみてくれ(ry

1人でも見てくれるなら、と続けていたけど心が折れそうだ。ファンタジーに転職しようかな(※ファンタジーを書いてもどうせ人気は変わりません。)

みんなに見てもらえる名前って何でしょうか?浮かびません。



え〜今作で名前が分かったのは

グレン・ブリタニアと、リリアーナ・ブリタニアですね。

ですので、前作と合計すると

(リリアーナ・ブリタニア)リリアーネ(転生王妃)

エドワード(男性教授)

エリーゼ・グレモアリー(悪者?令嬢)

グレン・ブリタニア(国王)(目線主)

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