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職業(ジョブ)がロリコンでした。  作者: とおか
四章「迷路の街セメカインスト」
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第87話「様子を見に行った先で」

遅れてすみません!

投稿予約するの忘れて寝てました!

翌日、俺はエルイーズの様子を見に行くことにした。


しかし彼女の両親がどこに住んでいるのか分からない。


とりあえずギルドに行って聞いてみることにした。


ギルドに行って受付にまっすぐ進む。


「あ、ハヤトさん、昨日の女の子から伝言がありますよ!」


話し掛けようと思ったら、俺のことを見つけた受付が先に声を掛けてきた。


「伝言?」


「はい。『お礼を言いたいので、泊まっている宿を教えて下さい』だそうです」


あちゃー、先を越されてしまったか。


昨日の夕方に母親と一緒にやって来たらしい。


「実はその子の様子が気になっていて、見に行こうと思っていたんだ。家を教えてもらえるか?」


聞かれたら教えてもいい、と言われていたらしく、受付はすんなりと教えてくれた。


それによるとエルイーズ達は、商人ギルド関係の宿に泊まっているらしかった。


そして驚いたことにその宿は俺たちの泊まっている、増えた槍亭のすぐ近くだった。


また、エルイーズの両親の名前も教えてもらった。


ホークとパドラというらしい。


俺の苗字が大鷹だからホークと聞いて少し親近感が湧いた。


苗字といえば、たまたま耳にしただけだが、エルイーズのフルネームは、エルイーズ・ホークと言うらしい。


となると彼女の父親は、ホーク・ホークなのだろうか。


ふかした芋に似合いそうな名前だ。


そんな失礼なことを考えながら、宿までの道を引き返し、エルイーズ達の泊まっている宿に向かった。



商人が泊まる宿には馬車を駐めるための駐車場があった。


宿に入ると屈強な男が受付に立っていた。


「すまない、ホーク親子はいるか?」


「まずは所属ギルドと名を名乗れ」


「ああ、冒険者のハヤトという」


「冒険者のハヤトか、アサートを見せてくれるか?——本人なようだな。あんたの話はホーク氏から聞いている。彼は今いないが、母親と娘は部屋にいるぞ」


「娘のエルイーズに会えないだろうか、様子が気になって見に来たんだ」


すると彼は驚いた顔をした。


「ホーク氏の言っていた通り、随分と優しい人間のようだな。呼んでくるからここで待っていてくれ」


男は去り、しばらくするとエルイーズが奥から走ってきた。


「ハヤトさんだ!」


「おぉ! エルイーズちゃん、元気そうでよかったよ」


俺は彼女を受け止めながら、元気な姿に安堵した。


「ルーでいいよ! 心配してくれてたんだ、ありがとう!」


その時、ちょうど受付の男とエルイーズの母親が姿を見せた。


「こら、ルー! いきなり飛びつかないの!」


「は、はぁい」


「ごめんなさい。わざわざ来ていただいたのに」


「いや、俺としても元気な姿が見られてよかった」


幼女と軽いハグも交わせたしな。


「あ、ハヤトさん! 毛布ありがとうございました! 今洗って乾かしているところだからすぐには返せないけど、後で返しに行きますね」


そういえば毛布のことを忘れていたな。


「それで、ハヤトさんはどこの宿に泊まってるの?」


「『増えた槍亭』だ」


「え⁉︎ すごく近いね! お母さん、遊びに行っていい?」


「お母さんに聞く前に、まずはハヤトさんに聞くのが先でしょう?」


「あ、ごめんなさい。ハヤトさん、遊びに行ってもいいですか?」


「ああ、でも、出歩いて大丈夫か?」


迷子になって攫われたばかりだから恐怖心とかがあってもおかしくないのだが。


「大丈夫です!」


まあ、外に出ることに躊躇いはないようだから深い心の傷になっていたりすることはないのだろう。


その時、ルーの母、パドルが俺を呼んだ。


「娘は昨日から貴方の話ばかりで、自分が攫われたことはあまり大事に思ってないみたいなんです」


話によると、ルーは俺のことを童話に出てくるヒーローのように思っているらしい。


「そうだ、ハヤトさん、娘の護衛をしてもらえないでしょうか」


「護衛?」


「ええ、心配だからしばらくは出歩かせたくないんですけど、本人が外に出たがっているので困っていたんです。私も夫の手伝いをしないといけないので……」


今は無理を言って仕事を抜け出している状態らしい。


「この子たちも一緒でいいなら護衛をさせてもらおう」


「ええ、もちろん構いません」


「ハヤトさんに守ってもらえるんだ! お姫様みたい!」


喜ぶルーの目が物凄く輝いている。


「では先に依頼料を渡しておきますね、期限は日没までです」


依頼料か……幼女の身を守るのにお礼なんて必要ないが、なんでも無料でやっていると足元を見られる原因にもなるだろうから、ここは素直に受け取っておこう。


彼女から渡された額は2000エソ。


日没までだから時給1500円くらいか。


危険も無いし、かなり割のいい仕事だな。


「じゃあ、私は夫の手伝いに戻ります。娘を頼みます」


「ああ、頼まれた」


彼女は礼をして宿の奥へと支度に向った。

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