第66話「出発準備」☆
※6/19三人のステータスを追加しました。
※6/25隣町との距離等を修正しました。
翌日、街を出るために物資や情報の準備を始める。
出来るだけ早く準備を済ませるために、三人で手分けすることになった。
俺が情報を集める係でクロネとミズクが物資を準備する係だ。
奴隷で獣人でもある二人には情報収集が難しいから、このように分ける他なかった。
「大丈夫です。買い物は奴隷に任せてください!」
「出来る時にハヤトにぃの役に立ちたいの」
「分かった、任せる。でも無理に持てないものを持つ必要はないぞ? 後で俺が一緒に取りに行くから」
そうして、別行動を開始した。
◇◇◇
俺はひとまずギルドに向かう。
「おう! ハヤトじゃないか!」
「ん? ネウスか。ちょうどいい、お前に聞こう」
「なんだ? 何か知りたいことがあるのか?」
俺はセメカインストに行くつもりであることを話し、行き方や道中に出る魔物などを聞いた。
「セメカインストはこの街から北東に120ロリほど行ったところにあるぜ。まあ、日中ずっと歩いて二日ってところだな」
一瞬耳を疑ったが、脈絡から考えて「ロリ」っていうのは距離の単位っぽいな。
「こことファマーチストだと何ロリくらいだ?」
「90ロリくらいだ」
なるほど、俺がファマーチストからこの街に来るときに三日かかったから、あれくらいゆっくり進んだら一日30ロリくらいのペースなんだな。
今回は移動を中心にするつもりだからセメカインストまでは三日くらいと考えて良さそうだ。
「そうだ、ちょっと遠回りする気はないか?」
「急ぐ旅でもないからいいが、何かあるのか?」
「ああ、この町の北にあるカオーカスト高地に、ホーンテッドマンションがあるんだ」
「なんだそれは?」
「ゴースト系の魔物が湧くようになってしまった屋敷のことだ」
ああ、ずいぶん前に聞いた気がする。光魔法がどうとか言っていた冒険者たちが、そんな話をしていた。
「興味はあるが、そもそもゴースト系の魔物ってどんな魔物なんだ?」
「一部の攻撃しか効かないんだ。破邪対魔の効果のある武器で殴るか、同じ効果を持つ魔法しかな。ハヤトの水魔法も効くぜ」
ほう、水魔法も効くのか。
聖水とか、そういう意味があるのだろうか。
「って、どうして水魔法が使えることを知ってるんだ?」
こいつに見せた覚えはない。
「チンピラに襲われたのを水魔法で撃退したんだろ?」
情報早! 昨日の今日だぞ⁉︎
「いやー、まさか魔法剣士の方だったとはな。冒険者になるには微妙な歳だと思っていたが、魔法の修行をしていたと考えたら辻褄が合ったぜ!」
今度は魔法剣士という職業にされてしまった。
まあ、かっこいいからいいが。
「まあ、そんなところだ」
その後も色々と情報を教えてもらい情報量として2銀支払った。
ネウスと別れ、雑貨屋で簡単な地図を買う。
空間把握なんてスキルがあるから精巧な地図があると思ったが、印刷技術がないから数枚しか出回らず希少らしい。
そして希少であるが故に貴族が箔付けとして買い集め、一般人には、まったくといって出回らないのだそうだ。
◇◇◇
他の冒険者や商人にも色々聞いて回って情報の正確性を高めた後、クロネたちと合流し、諸々の準備を終えた。
「さあ、セメカインストに向けて出発だ!」
「「出発です(なの)っ!」」
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ハヤト・オオタカ
ヒューマン 男
職業:《ロリコンlv.19》
スキル:
《ヒールlv.4》《水魔法lv.4》
《気配察知lv.3》《短剣術lv.2》
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クロネ
猫人 女
職業:《奴隷lv.19》
スキル:
《空間把握lv.3》《弓術lv.3》
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ミズク
梟人 女
職業:《奴隷lv.19》
スキル:
《夜目lv.3》《聞き分けlv.3》
《待機lv.2》《槍術lv.2》
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