表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
職業(ジョブ)がロリコンでした。  作者: とおか
三章「タゼウロンの町」
60/156

第54話「少しずつ」

最近スランプです


書き溜めはあるのでまだ大丈夫ですけど

夕ご飯の時間。


頼んだ料理が運ばれてきた。


料理はそれぞれ違っている。


「さて、食べようか。――いただきます」


「いただきますっ」

「神様をけいあいします」


そして、三人で交換しながら料理を食べ進めた。


「ミズクは、食器の扱いが上手いな」


クロネの時を思い出して、ミズクを観察していると、しっかり食器を使いこなしていた。


「う、うん」


ミズクは、戸惑いながら返事をした。


「ハヤトお兄ちゃんっ。わたしはどうですか?」


「ああ、クロネもずいぶん上達したな」


初めて食器を使ってから約二週間が経ち、不慣れさが感じられなくなり扱いも上手くなっている。


「えへへ~~」


自慢げににっこりと笑うクロネの頬っぺたには、パンくずが付いていた。


そんなところがとてもいじらしく思う。


「クロネ、パンくずついてるぞ」


「えっ、どこですか?」


「ここだ」


全く見当違いなところを触っているクロネの顔に手を伸ばし、付いていたパンくずを取った。


俺は少し悩んだあと、それを自分の口に入れた。


「ハヤトお兄ちゃんっ、汚いですよっ」


「汚いわけあるか」


幼女の頬っぺたに付いた食べかすは、幻の食べ物じゃないか。


「奴隷の食べかすを……信じられないの」


ミズクは、目をぱちくりさせて俺とクロネを見比べている。


「奴隷とか関係ないって言ってるだろ?」


「奴隷だけじゃなくて亜人でもあるの」


「それこそ関係ない。俺は獣人を醜いだなんて思わないからな」


「ハヤトお兄ちゃんはわたしの耳を可愛いって言ってくれましたっ」


「ああ、耳だけじゃなくてクロネも可愛いぞ」


「えへへ、嬉しいです」


クロネは屈託のない笑みを浮かべた。


「(これは、夢なの?)」


ミズクは、悩ましそうに眉間にしわを寄せていた。



◇◇◇



ご飯を食べ終わり、タオルで拭いて身体を綺麗にする。


「ミズク、裸になってくれ」


「分かったの」


ミズクが躊躇いもなく服を脱ぎ、裸体が露わになる。


「ミズク、服を脱ぐときは後ろを向け」


「え? わ、分かったの」


ミズクが慌てて後ろを向いた。


「ちょっとビックリするかもしれないが、我慢してくれ」


「え、何――」


「ウォッシュ」


「――っひゃあっ!!!」


水球がミズクの身体を包んだ。


「ちょっ~~くすぐったひ~~何にゃのっ~~ハヤトにひぃ~~ひゃひっひぃ~~」


洗い終えると、ミズクが肩で息をしながら、床に手をついた。


「はぁはぁ……くるひぃ……」


「まさかミズクって、くすぐったがりなのか?」


「……なの。すごく、くすぐったかったの」


「いや、それは……ごめん」


「………………(どうしてそこで謝るの……)」


「何か言った?」


「何にもないの」


ミズクがジト目で俺を見つめた。


「(この人は、信じていいかもしれないの)」


何か小声で呟いているが、嫌われてしまったのだろうか。


幼女に嫌われることをしたと思うと、自分が嫌になる。


クロネと仲良くなれたから、調子に乗りすぎたのだろうか……。


でも、ジト目のミズクも可愛いと思ってしまうのは、もう仕方がないと思う。


手遅れって意味じゃないぞ?

感想・ご意見・誤字脱字などなど随時受け付け中!


気軽に書き込んで行ってください!


できる限りコメント返します


ブックマークもお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ