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職業(ジョブ)がロリコンでした。  作者: とおか
六章「王都フォトーシス」
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第127話「暴力とは」

「え、そうなの⁉︎」

「マスター、クロネに暴力したの?」

「あれ、そうでしたっけ?」


ミズクとククラが知らないのは当然だが、クロネまで忘れているとは、


「ほらこれだよ、これ」


空中で指を弾く動きをしてみせると、


「あ、アレですか!」

「な? あったろ?」

「でもアレは暴力というか……」


クロネは暴力ではないと思っているみたいだが、俺はデコピンだって立派な暴力だと思うぞ。


「なになにー? アレってなに?」

「ハヤトにぃが暴力って本当なの?」


「お兄ちゃんが言っているのはデコピンです」

「え、デコピンなの?」

「痛いー?」

「びっくりするけど痛くはないです。と言うか、ちょっと嬉しくなります」


おい、クロネ、デコピン喰らって嬉しいってどういうことだ。

まさかこの子、Mなのか?


「ハヤトにぃ、ミズクにもデコピンしてほしいの」

「ククラにもー」


「お前ら、なんで暴力を振るわれたがるんだ!」


マジでお前たちは全員Mなのか?



「デコピンするのー」

「んふふ〜マスター早く〜」


その後クロネも加わった三人に迫られて、とうとうハヤトは三人の幼女にデコピンをし(手を挙げ)た。


「ごめんな、痛くなかったか?」

「全然なの」

「大丈夫ー」

「痛くないのです」


デコピンされたクロネたちは嬉しそうにしている。

しかしおでこを押さえているのはやっぱり痛かったからだろうか。


「(おでこなでなでは予想外だったの)」


「やっぱりデコピンって暴力だよな……?」

「お兄ちゃん、暴力っていうのは殴ったり蹴ったりすることですよ」

「クロネ、それは違うの。殴ったとしてもミズクたちを傷つけないように力を抜いていたらそれは暴力じゃないの」

「あ、確かにそうですね!」

「じゃあ痛かったら暴力なのか?」


そんなの、やる前じゃ分からないじゃないか。


「もし俺がみんなを蹴ったとして、痛くなかったら暴力じゃないのか?」

「それは暴力じゃないでしょー」

「いや、暴力だと思います。奴隷商にいた時、踏みつけられたことがあります。痛くはなかったけどすごく怖かったです」


「クロネ……」


さっきから幼女の古傷を抉っている気がするんだが……


「ごめんなクロネ、辛いことを思い出させて」

「え、いや、ちょっと思い出しただけです。今はお兄ちゃんと一緒だから辛いことなんてないですよ!」


俺は思わずクロネの頭を撫でた。


「あ、クロネいいなぁ!」


ククラも撫でて欲しそうに寄ってきたから撫でてやる。もちろんミズクも。


「ハヤトにぃ、ミズク分かったの。『怖かったら暴力』なの」

「あぁ、なるほどな」

「なるほどです」

「なるほどー」


ミズクの出した結論にみんな納得がいった。


「よし、じゃあみんなを怖がらせないようにしないとな。何されたら怖いか教えてくれ」


「お、お兄ちゃん、わたしの一番怖いことは、お兄ちゃんに嫌われることです」


「心配しなくても、クロネはずっと好きだからな」

「お兄ちゃん……」


クロネが抱きついてくる。


「マスター! ククラも嫌われるの嫌!」

「ハヤトにぃ、ミズクもなの!」


その後幼女に圧殺されそうになるハヤトだった。

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