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職業(ジョブ)がロリコンでした。  作者: とおか
六章「王都フォトーシス」
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第118話「昼夜昼昼寝」

予約投稿確認画面で安心して寝落ちという高度な技術を使ってしまいました……


遅れてすみません

ダンジョン際奥の青空エリアに行くとツリーハウスにリティアの姿が無かった。


手分けして近辺を探してみると、小さな森の後ろの小さな丘にあるストーンヘンジのような場所を見つけた。


リティアはそこにある平らな岩の前に立ち、布に何かを書き込んでいた。


クロネたちにリティアを見つけたことを伝え、リティアに声をかける。


「何してるんだ?」

「あ、ハヤト! パズル作ってるんだよ」


彼女が机に使っている岩の傍を見ると数枚のパズルが重ねられていた。


「なんでこんなところで?」

「んー、気分転換?」


大した理由は無いようだ。


「それにしてもこの遺跡みたいなのはなんなんだ?」


ハヤトは林立する縦長の岩を見回して尋ねる。


「魔法道具だよ。朝と夜を地上に合わせてるの。やろうと思えば今すぐ夜にもできるよ」


そう言ってリティアは石柱によってつくられた円の中心に行き、


「んーと、『汝、希望の光を降らせ給へ』」


彼女がそういうと、まるで早送り映像を見ているかのように南中すらしていなかった太陽が数秒で沈み、同時に西側から満月が姿を現してちょうど真上に来たところで止まった。


「ほらね?」


『お、お兄ちゃん、突然夜になったのです!』

『ハヤトにい大変なの、空が! 夜に!』

『マスター! なんか夜になっちゃったよ! これじゃあお昼寝できないよ!』


ダイアリンクで次々とクロネたちの声が響いてくる。彼女たちはパニックになっているようだ。


あと、ククラはお昼寝のことしか考えていないのか?


『心配ないぞリティアが魔法を使ったんだ』


『へ、そうなのですか?』

『さすが妖精、すごいの』

『むぅ~、リティアに「メッ」ってしといて!』


「リティア、ククラがお昼寝ができなくなったと文句を言っているぞ」


「あ、ククラたちも来てるんだ。お昼寝って?」


ハヤトは、ことの顛末を話した。


話を聞いたリティアは空を元の状態に戻した。


「いいなぁ。その争奪戦、リティアも参加させて欲しいな」


なっ……さすがにリティアと一緒に寝るのは抵抗があるぞ、クロネたちのように幼いならまだしも、リティアは女の子女の子してるからな。


クロネたちと寝るのとはハードルが違う。


一緒に寝たくもあるが、望んでいると思われるのが嫌なハヤトは逃げに出た。


「クロネたちが何と言うかだな」


判断を他人に委ねるのだ。


「ハヤトの取り合いなんだから、ハヤトが良かったらいいんじゃないの?」

「ぐっ」

「ね、いいでしょ?」

「あ、ああ」


だが、小さい女の子を前にNOと言えないハヤトは結局押し切られてしまった。


その後クロネたちそれぞれと合流し、リティアも場所取り争奪戦に参加することになったことを伝える。


「お兄ちゃんと寝るとすっごく安心できるんですよ!」

「負ける可能性が上がったの……」

「誰だろうとお兄ちゃんの上は譲らないよー!」


三者三様の反応だったが、嫌だとは誰も言わなかった。


クロネは嬉々として受け入れ、いろいろと語っていたしな。



ちょうど良さそうな木陰を見つけると、いよいよ争奪戦が始まった。


「さてジャンケン行くよ~!」


「「「「せーのでほい!」」」」


クロネ:人

ミズク:人

ククラ:石→lose

リティア:人


「ガーン」

「また今夜があるから、落ち込むなククラ」


「「「せーのでほい!」」」


クロネ:石

ミズク:人→win!

リティア:石


「来たの! で、でも特等席は遠慮するの!」

「特等席?」

「ハヤトお兄ちゃんの上です」


「確かに特等席だね、いくよ!」


「「せーのでほい!」」


クロネ:剣

リティア:人


「(キラキラ……)」


「クロネ、すごく輝いているの」

「みんなハヤトのこと好きだねー」


「「「もちろん大好きだよ!(です!)(なの!)」」」


即答だった。


気恥ずかしくなったハヤトは、一足先に木陰に寝転がった。


間もなくクロネが近寄ってきて「失礼します」と俺に覆いかぶさった。


ミズクがハヤトの右腕を取って寝転がるとリティアも同じようにして左側に寝転がった。


「こうなったら枕になるー」


不満そうだったククラがハヤトの頭の下にお腹を潜り込ませると、幼女の息にあわせて上下する柔らかい枕が生まれた。


「ククラ、重かったら言えよ」

「重くなーい」


そうしてのんびりと午後を過ごした。

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