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みっしぃ  作者: 沙φ亜竜
幕間1
10/37

-☆-

 遥か遠い日の記憶――。

 これは、いつ頃のことだっただろう。


 冷たい。


 雨に打たれながら、あたしは立ち尽くしていた。

 雨の冷たさなんて、感じるはずはないのだけれど。


 でも、冷たい。


 みんな、あたしのことをわかってくれない。

 みんな、あたしのことを信じてくれない。

 みんな、あたしの思いに気づいてくれない。


 だから、祈った。


 あの人たちは、悲しい思いを抱えている。

 それはあたしにもわかっていた。

 長いあいだ、つらかったのだろうということも、想像はできた。


 それでも、その思いに他の人を巻き込んでしまうのは、いけないこと。

 だからあたしは、あの人たちに声をかけて回った。


 今はまだ、誰も応えてはくれていないけれど。

 そのうちきっと、わかってくれる。


 そう信じて、あたしは今日も、あの人たちのもとへ向かう。


 これがあたしにできる、精いっぱいのことだから……。


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