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13.グラジオラスの試験

私は今、絶体絶命の窮地に陥っている。


最初に言っておくが、これに関しては何も私が悪い事した記憶がない。(試験のことを省いて)


・・・ないのだが、目の前で、グラジオラスがめちゃくちゃ不機嫌そうに私が入れた紅茶を飲んでいる。グラジオラスが私が育てた弟子といえども、私の主。解雇された時の見下すような兄さんの顔が簡単に想像できるので、出来れば解雇されたくない。原因を私が必死で考えているとグラジオラスが声を掛けてきた。


「おい。」

「はい。」

「俺、入学試験落ちたかもしれん。」

「・・・・・はぁ!?」


グラジオラスがやっと話す気になったと思ったら、そんな衝撃的なことを言ってきた。

一旦落ち着け私。大丈夫、取り合えず私が居たことがバレてなくて良かった。って、落ち着いてられるか!?グラジオラスが落ちたら、私が試験を受けた意味がないじゃないか!


「何をやらかしたんだ!?女をナンパでもして訴えられたか!?お前の本性ばらしたか!?それとも、何か誰か殺したか!?」


「こんな事で、お前の本性がまた見れたとはな。」


グラジオラスは、先ほどの爆弾発言を忘れたかのように落ち着いた態度で私を面白そうな動物を見るような目で見てきた。


「大丈夫だ。ナンパも本性もばらしてない。殺しては無いが、喧嘩はした。」


私は、それを聞いて焦っていたのをなんとか気持ちを落ち着かせることが出来た。


「・・・取り合えず良かったです。で、誰とどのぐらいの喧嘩をしたのですか?」


「半年前の舞踏会で、俺のこと敵視してた奴がいただろ。名前は確か、クロッカスだ。」


――――学力試験の教室―――――


グラジオラスは、魔力測定が終わり、優雅に本を読んでいた。正確には、優雅に本を読んでいるように見せかけていた。実際には、別の事を考えていて、全然本に集中していなかったのだが、演技上本を読んでいるように見せていた。


それは、魔力測定の結果についてである。グラジオラスは、魔力石が破壊したことについては、当然のことのように思っていた。なぜならば、ヘレが師匠だからである。


正直に言うと、グラジオラスは口に出すよりもヘレのことが気に入っていた。自分に第一王子を超えるように言ってくる家庭教師は沢山いた。しかし、そいつらは、俺を満足することは出来なかった。だが、ヘレだけは自分をボコボコにしてくれた。そして、今まで誰からも教えてくれなかったことを教えてくれた。


だからこそ、本当は本性を見せてほしいと思っていた。いつもは現れないたった一度だけ見せてくれた本性を。だが、それは俺自身の手で何とかしないと面白くないと思っている。だからこそ、勝負を吹っかけて対決してみたり、料理を教えてほしいとねだって見たり。本性は見れなかったものの困った顔は時々見ることが出来た。だから、この魔力測定の結果をどう報告しようか楽しく考えていた。


考えていたのだが、突然邪魔が入ってきた。




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