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知らない人との買い物。

さて、僕の愛すべき爺様。夏を迎え、僕らは、夏休みとなった訳だけど、学校が休みになって、親父以外は、自宅で過ごす時間が増えていた。相変わらず、認知症の爺様に説教する婆様の声は、ご近所中に響いていて、僕のストレスになっていた。何回も、同じ事を言っても、すぐ忘れるんだよ。常に、新鮮なんだから。スイッチの入れ方を教えて欲しいって、来た爺様は、覚えた瞬間に忘れて、何回も、僕に、足を運んできた。

「簡単なんだけど。覚えた」

「うん。わかった」

子供みたいな笑顔で、返事して、戻った爺様は、すぐ、深刻な顔をして戻ってきた。

「判らないから、教えてほしい」

僕は、膝から崩れ落ちた。本当に、忘れるんだ。罪はない。まっさらになっt、僕に聞きにくる。僕はさ。爺様は、純真なんだと思う。頭の中のパズルが、抜け落ちて、一生懸命組み立てるんだけど、次から次へと、崩れていくんだな。その瞬間、真剣に悩んで、僕に聞いてくる。僕の時間が、無限にあるなら、僕は、爺様に付き合うことができるんだろうけど、僕も部活やら、勉強やら、やる事がたくさんある。兄の面倒だって、見なくては、いけない。兄は、気になったら、その情動を抑える事はできないんだ。

「爺様!」

何度も、聞いてくる爺様に僕は言った。

「忘れるんだから、明日、聞いたら」

爺様は、不思議そうな顔をしたが、すぐ、笑みを浮かべた。

「・・・・」

どうしたら、いいのか、わからない爺様に、婆様が追い討ちをかけた。

「アイスでも、買いにコンビニに行っておいで」

爺様は、口を開いた。

「知らない人とは、買い物に行きません!」

って、オイ!ついに、僕は、知らない人になってしまったのかい?僕は、兄と歩いてコンビニにアイスを買いに行った。

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