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⑵『一人というもの』
⑵『一人というもの』
㈠
どれだけの救済が、人類に舞い降りるだろぅか。孤独、とは言っても、本当の孤独ではない孤独。寧ろ、その孤独をかわいがるような、絶望の愉快犯は、一人というものを、どうにかこうにかして、生きている、に変容させるのだ。
㈡
何、一人というものは、自由という天秤にかければ、自ずとその本来の実利を見出すことになる。一人というものは、まさに、オプティミスティックな、自由へと早変わりし、一人というものの概念を、覆してしまうのである。
㈢
何がよく、作用するかは、分からないものではない。自由というその自由があればこそ、周囲を見渡して、どこにも居場所がないとしても、一人というものを、心底、崇高なものに、変えるのである。どうだろう、まだ、孤独のほうが、勝っているだろうか。