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『Mission 10』『灰色の虹』

作者: すみ いちろ

残酷な描写あり

















今みてる夢





閉ざされた口


下を向く顔





覗いた胸の内側


かけられた鍵何重もの扉


開けた何十回





落下する空

  

彼方の水平線





射抜かれた光のプリズム


突き抜けた身体の中心


輝く輪


手をつないだ7人の天使





外れて浮かぶ小さな8人目の天使の嘘


色の無い目


雲の体

 

頭上にのせた金色の輪





無色透明に吹く風  

 

環状に凪





揺らいだ魂にかけるえん

 

連れ去られかける審判


空かける天馬



 

 

悲鳴きこえる天国


牢獄はプリズム





光の放射する国


奥深く眠るプリズン


囚人たちへの照射


焼け焦げた臭い充満す光線





共有す人類の夢は一部でも同罪


半透明に反復する反戦への反論は反動して重罪


擁護なき弁護なき援護なき煙霧


  


 

葛藤と格闘


翻弄され奔走

 

本体は一体


何体か遺体





呼び起こされる意識


呼び覚まされる命

 

呼び戻される祈り





イロトリドリの温もり


燃え尽きた意志


手をつないだ7人の天使


輝く輪


突き抜けた身体の中心


射抜かれた光のプリズム





あばかれて浮かぶ小さな8人目の天使の嘘


瑠璃色の目


消え去る体


頭上に舞う天使たちの輪





空の中の渦


ぐるぐる落下


回転して反転


飛び出した頭の中から小鳩


取り出した胸の内側の小箱


入っていた瑠璃色の目玉





見送る8人目の天使


手を振る胸の内側の小窓


そこからかけられた色の無い日常へと渡る橋


輝きみえる瑠璃色の目玉

 

生まれ変わった目玉


色の無い世界を渡り歩き


焼き付ける目玉の奥深くまで


見つける本当の色


 



今から輝く


渡ったその先にある


色の無い橋の上で


色づき始めたその橋の上で


変わり始める初めての色


本当の色


渡り始める初めての一歩


踏みしめる今


まだ見ぬ向こう岸へ


渡らせの橋













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― 新着の感想 ―
[良い点] 非常に良い詩だと思いました!! 素晴らしいです! 実は、昨夜読んだ時は、よくわからずモヤっとしました。 繰り返し読んだのですが、モヤっとしました。 ですが、しっかり寝て、すっきりした頭…
2020/12/18 10:08 退会済み
管理
[一言] お題を酌んでいただきありがとうございます。 韻を踏む言葉、綺麗だけど残酷な世界の虹、現実と寄り添う灰色の影。そんなイメージでしょうか。 今度私も同じお題に挑戦してみます。 素晴らしい!
[一言] 無彩色の世界から、色が段々につき始め、そして光だす様が見えた気がしました。 すみさんの脳内を見てみたい… あ、失礼しました。 素敵な詩をありがとうございました!
2020/12/17 17:30 退会済み
管理
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