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No.7 流しそうめん機

レポートNo.7 『流しそうめん機』


【質問内容】

 「ここから麺を流すので、この棒で掴まえて食べて下さい」


【回答】

・川で洗濯をしていた狩人の男性

 「お、何かご馳走してくれるのか? 随分変な道具だな? ところで、この棒はどうやって使うんだ?」

 「えいっ! あっ! くそっ! うまく掴めないぞ?!」

 「ふぅ、やっと取れた。 じゃあ早速・・・なんかふやけてて美味しくないんだが?」

・瓶底眼鏡をかけた赤髪の村娘

 「うーん、見たことのない道具ですのー。 え、この棒で麺を掴まえる? ちょっと自信無いですー」

 「よーく見て、よーく見て・・・うっ。 ちょっと目が回りました・・・」

 「無理そうなので、せめて麺の味見だけでも。 うん、つるつるしていて美味しいですねー。 これどこの麺ですか?」

・猫のマスクを被った謎のレスラー風の男性

 「私は誰の挑戦でも受けて立つ! なに、この棒を使えだと? 否! 男なら素手だろ!!」

 「小川を流れる魚を捕まえるように・・・えいっ! 取ったぞーーーー!!」

 「うむ、不思議な味だったが美味であった!」



【総評】

 我が国では、竹を割って節を除いたものに水を流し、その流れに冷たい麺を流して食べるいう風流な文化がある。これは流す側と受け取る側、双方がいて成立するものだ。

 これを、現在の技術で一人で行えるように作られたのが本機である。

 風流さを残したこのハイテク機器をどう捉えるのか、というのを検証するものである。

 決して物置の奥に眠っていたのをたまたま発見したからではない。・・・断じて違うぞ!

 今回の結果・・・というよりも、スプーンとフォークがメインの異世界人に、箸を使うところから教えないという根本的な問題が浮上した。

 水に乗って流れてくる麺を優雅に箸で掴んで食す・・・という構図にならない!

 ならばパスタを流してフォークで掴まえてもらうべきだったか?

 否!それでは流しそうめん機の意味が無いではないか!

 のぉぉぉぉーーーーっ!!

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