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No.2 カカオ99%チョコレート

レポートNo.2 『カカオ99%チョコレート』


【質問内容】

 「チョコレート、おひとついかがですか?」


【回答】

・馬車の荷下ろしをしていた男性

 「お、悪いねぇ。 ちょうど今、甘いものが欲しいと思っていたんだ。 そんじゃ、ポリッ

・・・って、なんだこれ?! メッチャクチャにげぇし!! 失敗作なんか食わせんじゃねーよ!」

・ケモ耳が付いている冒険者の女性

 「ん、これくれるの? ありがとー! あーん、パクッ・・・! な、なに・・・コレ? 体が・・・バタン(痙攣を起こしているようだ)」

・街角ですれ違った紫色の肌をした貴族の男性

 「ほぉ、チョコレートとはいいですね。 お一つ頂きましょう。 カリッ・・・ふむ、最近はこのようなものが流行りなのですか?」

・物欲しそうにこちらを見ている村の少女

 「え、私にもくれるの? ありがとう! いただきまーす。 カリッ・・・う、うぇ~、これ苦いよ~。 うぇ~~~ん!!」

・空から降ってきた怪しさ100%の天使コスプレの少女

 「チョコ―?! 好き好き、だーいすき! いっただきまーす! あむっ・・・うぇ、ちょっとこれ毒じゃないの?! アタシになんてもの食べさせんのよ!」


【総評】

 意外にも、チョコレートが存在している異世界は多い。

 今後スムーズな調査が出来るよう、異世界人とは友好的な関係を築ける方が良いと思い、何か手土産をと思っていたところだった。

 家の冷蔵庫にちょうどコス〇コで箱買いしたままになっていたチョコレートが入っていたので、これを持参することにした。

 万人受けをするであろうとそれを持っていったが、結果は思った以上の酷評だった。

 どうやら異世界では、こちらの世界で言うミルクチョコレートが一般的らしく、今回用意したものは嗜好の対象外らしい。

 今度は別のものを用意してみたいと考えている。


(以下、追加報告)

 現地でのチョコレートの原料が気になって調べてみたが、形状はもちろん産地すらも確認することが出来なかった。

 ここからは推測ではあるが、異世界でのチョコレートの原料は我々の知っているものと違う物である可能性も考えられる。

 もし、我々の知るものと同じものであったなら、それが元々存在していたのか、はたまた転移者によってもたらされたものなのか、疑問は深まる一方である。

 こちらは当部署の管轄では無いので、該当部署に調査の依頼を出してほしい。


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