デートと追跡者
こんにちは。由樹・シャーミットです。僕はどうやら姉を攻略してしまったみたいです。
由利「ゆーきー!学校いくわよー!」
由樹「っ、はい!」
タッタッタッ
由樹「姉様、忘れ物はないですか?」
由利「ないわよ!」
由樹「お弁当も、ハンカチも、昨日の課題も…?」
由利「えーっと、えっと、…うん大丈夫…!」
由樹「じゃあ行きますか」
由利「まーって!忘れ物だよ!」
由樹「??」
由利「ちょいと屈んで」
ヒョイっ
チュ………
由樹「…!?…」
由利「……んっ………はぁ……っ」
…濃ッッッッッッ厚ッ!!
由樹「…っはぁ…」
由利「…ん…は…っ…」
由利「…忘れちゃ…だめだよ?///」
……だめだ、たまらん…。僕…やってけるのかな…
由樹「ゆーきー!早くおいでよー!」
昨日から姉様のネジが何本か飛んでしまったようだ。まぁ…僕のせいだけどさ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
由樹「姉様、外じゃあその…過度なスキンシップはなしですよ…?それと…そんな嬉しそうな顔してるとまた筧さんに突っ込まれますよ…?」
由利「えへへ…してないよぉ…?あと由樹、姉様禁止でしょ?」
由利「…家で、二人きりの時にシてよね…?」
なんかこう、所々色っぽいのはわざとなの…?
由樹「…はい、じゃ…由利、行きましょう。」
由利「…うん!」
名前呼んだだけなのにそんな嬉しそうにしなくても…
タジタジな自分がホントに笑えるよ…ハハッ
…あーあ、こっち来たらクールな弟で通すつもりだったのになー
僕は、姉にはかなわない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
みさき「やーお二人さん!今日も仲良く登校ですかぁー!!」
由樹「おはようございます。」
由利「みさきはいつも元気ね」
みさき「どーよ?一つ屋根の下で…楽しんでる…?」
由利「…ま、まあね…///」
みさき「…ん…?」
みさき「なーによ!!いちゃいちゃしてくれちゃってもー!あたしも混ぜてよー!」
由利「だっ!…駄目よ!姉弟みずいらずがいーの!」
由樹「……」
みさき「…ジロッ」
睨まれて思わず目を背けてしまった…
姉様、隠す気ありますかーーーーーーーー!?
めっちゃ筧さん見てくるじゃん!なんか疑われてるよ…。
なにしたのあんたって顔で。
みさき「…ゆーりー?今日機嫌いーじゃん?…なんかいいことあった?」
由利「えーっ?…ぇーっ…なんにも…ないわよ///」モジモジ…
みさき「(!?…由利、デレ期きた…??)」
由樹「(ね、ねえさま…)」
二人「(…めちゃかわ!!)」
みさき「(これは…蒼衣がみたらどうなるかなぁ…?…ワクワクするねぇ…?)」
スタスタ
みさきさんがニヤニヤしながら寄ってきた。
みさき「由樹くーん?お姉様になにしたの?」
由樹「え、…いや特には…。」
みさき「えらく仲良くなったんだねぇ?いやー由利が幸せそうで良かった良かった。あたしもおねーちゃんやってるからさ~、二人が仲良くしてるのはなんだか嬉しいね!」
うん。みさきさんは良い人だ。それに都合よく解釈してくれて助かる…。お互い告白してしまったなんて言えないけど。
由樹「あ、ははっ…そうですね、僕らも姉弟なので…」
デレデレの姉様は家に帰ったら説教するとして、学校ではあくまで仲の良い姉弟で通すぞ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
蒼衣「由利ちゃん、おはよ!…なんだかとっても機嫌がいいね…?」
由利「おはよー蒼衣!…みさきにも言われたけど、私ってそんなに分かりやすい…?」
蒼衣「だって由利ちゃんそんなニコニコしてたらわかるよぉ」
蒼衣「良いことあったの?」
由利「んーと、その、…由樹としっかり話す機会があってね、それで今までの事とかお互いどう思ってるのか分かったからその…」
由利「…安心したの。ちゃんと姉弟できるのかなって少し不安だったから。」
蒼衣「…由利ちゃん…」
由利「なんだろ、緊張もしてたのかな?…今はすっごいすっきりしてるの。」
ときおりみーちゃんが見せるお姉ちゃんの顔してる…。…いつもより大人びてみえた。
蒼衣「…私はね!二人の味方だからね!!何かあったら直ぐ駆けつけるから!」
由利「えっ?あ、ありがと…。」
正義の味方みたいなことゆーんだな蒼衣は。よくわからないけど嬉しいな。
蒼衣「お風呂中でもお布団の中でもいつでも呼んで!!むしろ呼んで!」
…過剰サービスじゃないかしら…?
蒼衣「…だめ?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今日は年度初めてのイベント「スポーツ大会」のメンバー決めだ。うちの学校では恒例で1年生から3年がごちゃ混ぜになって赤と白組に別れて競う。…といっても、新入生に学校やクラスに早く馴染んでもらうためのレクリエーションとしての目的が主でゆるーくスポーツするってもの。
…いつもならね。今年は共学になりたてだから上級生は男と接するチャンスとばかりに気合が入ってるみたいね。
比較的おとなしい子の多い学校だと思ってたんだけど…みんな目の色違うわよ…?
みさき「ねー二人はなんにする?」
由利「んー、二人三脚とか?」
蒼衣「障害物競争とかはよごれちゃうよね…由利ちゃんと一緒に二人三脚しようかなぁ…」
みさき「いーじゃん息ぴったりだし!あたしは走るよぉおおおおぉ!!」
趣味で走ってるくらい体力のあるみさき。もちろんスポーツとなればヒーローになっちゃうのよね。あんまりに爽やかに競技するもんだから去年のスポーツ大会後下駄箱にファンレターがパンパンだったっけ…
由利「元気いーわねほんと。体力おばけ。野獣」
蒼衣「わ~けだもの~!」
みさき「なぁーーによっ!二人だって全員リレーのときは頑張ってもらうからね!!」
由利「ほどほどにお願いするわ。」
みさき「若いときに体鍛えなくてどうするのさ!!社会出たらねぇ、健康な体の貯金を切り崩しておばあちゃんになってくのよ!!」
蒼衣「みーちゃん、そんな先の事まで考えてるんだぁ!えらいね~」
みさき「えへへっ…。ことしは由利も、こんがり焼けるくらい外にでなよ!」
蒼衣「みーちゃんだめだよ!由利ちゃんはこの雪のように白い肌も美しいんだから!」
みさき「いやいや、すこし焼いて良い汗かいてるほうがが健全健康な美人じゃない!」
蒼衣「お人形さんみたいな白い肌はね、触れてはいけない浮世離れした美しさなの。それを無くすのは勿体ないよぉ~」
みさき「じゃあさ、蒼衣ちょっと想像して?」
蒼衣「うん?」
みさき「夏の話ね、由利と蒼衣はプールに行きました。」
蒼衣「二人きりで?」
みさき「…うん!でね、ひとしきり遊んで日も落ちてきて帰るとき。中々由利が更衣室から出てきません。…」
蒼衣「由利ちゃん?大丈夫?どうかしたの…?」
由利「あ…その…蒼衣…?…ちょっと見てくれる…?」
どうかしたのかな?由利ちゃん様子が変だな…
と、狭い部屋に二人きりになれることに興奮を隠せないまま私は扉を開けた。
由利「ね…日焼け止め塗るの忘れちゃってさ…ほら…」
肩のでた服を着ていたため、日焼けでできた水着のあとがくっきりと出ていた。
蒼衣「(めっちゃセクシーやん!!うっそエッロいなぁ!?)」
由利「こんなんじゃ恥ずかしくて帰れないから…その…蒼衣?…上着交換してくれない…?」
蒼衣「由利ちゃん…勿論だよ…」
由利「ちょっと狭いけど…ここで着替えよ?」
上だけ下着姿のまま、見つめ合う二人。
由利「ここなら…誰にも見つからないね…」
由利「蒼衣…」
そして重なる二人の影…
……………
…………
………
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
蒼衣「たまらんわぁ…!」
みさき「でしょ?」
由利「なるかボケェエエエエエエ!!なんか趣旨変わってない!?本人置いてけぼりで変な世界作んないでよぉ!!」
蒼衣「由利ちゃん…今年は二人でプール行こうね…あ、日焼け止めはぬらなくてもいーんだけどね!もし塗るなら私がやるからね!」
由利「そこは自分でやらせてよ…」
みさき「まだ4月なのに」
由利「あんたが言いだしたんだからね!?」
…今年も退屈しなさそうね。
そんなことよりスポーツ大会は二人三脚にきまりました。私と蒼衣でね。みさきはなんかいくつかやるんだってさ。元気ね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
由樹「姉様、ただいま!」
タッタッタッ
由利「あ、おかえりー少し遅かったのね今日は。ほんとは待ってようかと思ったんだけどね?」
由樹「いや、いーんですよ。…委員決めでちょっとばたついてしまって…」
由利「あるわよねーそーゆーの。希望者が出ないと推薦とかくじ引きとかね。なら最初っから全部くじでやればいーのにね?」
由利「んて、由樹はなにやるの?」
由樹「僕は生徒会に入ろうかと。」
…え?
由利「え?」
由利「由樹生徒会はいるの…?大変じゃない…あ、この前生徒会長がお昼に由樹の所まで来たのって…」
由樹「そうです。生徒会なら静かにお昼御飯が食べられるよ?って」
由利「…もーなんでそーゆーのお姉ちゃんに言わないかなぁ…!」
あ、姉スイッチ入ったな…
由樹「いやぁ…言おうと思ったんですが…」
その日は姉様と…一線を越えそうになった…から…うん…
由樹「…それどころじゃなかったんです…。」
えー!とうなる姉。あなたのせいですよ??
由利「私は心配だよ!」
由樹「…姉様、僕ももう子供じゃないんですから…」
由利「生徒会ってうちの学校の中でも美人揃いらしいじゃない!!…由樹にちょっかいなんて許さないんだから!」
あ、そっちですか。
由樹「大丈夫ですよ。僕は姉様一筋ですから。」
由利「うぇっ?…えへへっ…」
にへーっとしちゃってもう…いや、間違ってないけど何を当たり前のように言ってんだ僕…
それになんだか生徒会長に惹かれるとこがある…だなんて言えないな。別に好きとか美人だからとかじゃなくてさ…なんか何考えてんのかなーこの人って興味があるんだよね。
由樹「ま、今年から男性の入学が許可されましたから男性側の意見も欲しいみたいなんですよね。それに進路にも少しはプラスになるでしょうから良いことずくめなんですよ?」
由利「…なるほどー!由樹は賢いね!」
どうせなら少ない日本での学生生活、いろんな事してみたいじゃないですか?それに充実したプライベートも大切!
だから…
由樹「姉様、今週末暇ですか?」
由利「え?…とくに予定は無いけど…いつもどーり引きこもるつもりよ?」
由樹「一緒に出掛けませんか?」
由利「っ…そ…それってつまり、…デートって事よね?」
…そうゆうことになっちゃうのかな?
由樹「…そうですね。デートしましょう?姉様。」
由利「う、うん!する!デートする!」
由樹「姉様が休みの日に何処に行ってるのか、どんな過ごし方してるのか僕に教えてください。あまりこの町の事も詳しくないので案内してくれると嬉しいです。」
由利「勿論!…うん…うれし…ぃ…」
由利「私なんかが…デート出来るなんて嘘みたい…」
感極まって涙目になってる姉。…正直そこまで感動しなくても…。
ぼ、僕ももちろん姉様と出掛けられるなんて夢みたいだなって思ったけどさ。せっかく喜んでくれてるし、エスコートしなきゃ…あ、だめだ。案内される側だった。
…楽しみだな…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
みさき「ねー蒼衣、なんか今週由利そわそわしてない?」
蒼衣「可愛いよね…由利ちゃん。」
みさき「返事もなんかそっけないし、いつも心ここにあらずって感じ。」
蒼衣「そこも可愛い…。」
みさき「そこでどうしたのか聞いてみました!」
蒼衣「わ~~!」
みさき「今週末デートだそうで?」
蒼衣「ヴぇえええっっ!?」
みさき「由樹くんとね」
蒼衣「…あぁ、なんだ…それってお出掛けじゃない?」
みさき「だーってさ、もうなんかデレデレ具合が普通じゃないのよ!姉ってゆーより彼女の反応だよあれ!」
蒼衣「…付き合ってるんじゃないかな?二人とも。」
蒼衣「…それめっちゃロマン感じる!!」
どこら辺によ?…ふむ。…まさかねぇ…男の子に耐性あんまなさそうだからなぁ由利。
みさき「…蒼衣今週末暇?」
蒼衣「…もちろん」
みさき「よーしついてこー!」
蒼衣「いえーい!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
落ち着かない。え?何故って?…だってこの私がデートなのよデート!意味わかんないわよねぇ!?と、とと、とりあえずまだ時間あるから準備しとかなきゃね…。いや、心とか。そっちの準備。あと…着てくもの?そう着てくもの!!私だいぶラフなのしか持ってないんだけどもっと女の子らしい奴!フリフリとか蒼衣の服みたいなのがいーかな!
え?どこで売ってんのそんなの。ブランド?…マジでわかんないわー女の子の癖にないわー私。放課後蒼衣に服選び手伝ってもらおうかな…うん。そうしよう。おしゃれの事はおしゃれな子に聞くに限るわよね!
由利「ねぇ…蒼衣?」
蒼衣「なーにー?由利ちゃん。」
由利「蒼衣ってさ、おしゃれさんじゃない?私いつも可愛いなって思ってたのよ。」
蒼衣「えぇ?いきなりそんな照れちゃうよ~」
由利「だからね、その、服買うのに付き合って欲しいんだよね…?」
蒼衣「(みーちゃん、スパイしてきます。)」
みさき「(まかせた、蒼衣!)」
目でメッセージを伝えあう。みーちゃん遠くにいたのに地獄耳だねぇ。
蒼衣「もちろんだよ由利ちゃん!行こ行こ!」
由利「ありがと蒼衣!」
そして放課後。みーちゃんは今日は部活だから夜にラインよろしくねって言われたの。由利ちゃんを見守り隊、活動開始ぃ~!
蒼衣「どんなお洋服がいいの?」
由利「えーっとぉー…。蒼衣みたいな可愛いのが良いなぁ…?」
蒼衣「えへへ…それじゃあ私がよく行くお店に行こうね!」
相変わらずそわそわしてる由利ちゃん。可愛い。
ひとまずよく行くお店に入る。そんなに高くないし私達くらいの子も良くいるから気に入ってくれるはず。
蒼衣「あーこれ!由利ちゃん似合いそう…!」
由利「…ちょっと、足出しすぎじゃないかしら…」
蒼衣「こっちのもいーなー…、わぁ!これ可愛い~!」
由利「!?…いまの子ってこんな肩出すの…。」
蒼衣「なに言ってるの由利ちゃん!いつも地味~な服ばっかりなんだからたまにはお洒落しないと!!」
蒼衣「そ う い え ば」
蒼衣「…何処に着てくお洋服なの…?」
由利「それは…ちょっと出掛ける用事があって…たまにはそーゆー服も良いかなって思った…だけよ。」
どんどん声が小さくなっていく。
蒼衣「…由樹くんとお出かけなんだよね?」
由利「ええっ!なんで知ってるの?誰にも言ってないのに!!」
蒼衣「女の勘…ってやつだよ?(なんでみーちゃん知ってるの…?)」
すごいな蒼衣。鋭いなぁ。それともまた私、顔に出てたかしら…?
由利「あぁ、…あのね。由樹がね、私がいつもどんな所に行ってるのか知りたいって…。学校帰りによってくドーナツ屋さんとか、カラオケ屋とかコンビニとかただの道とか。そーゆー当たり前のとこ一緒に回りたいんだって。姉弟でそんなとこ行ってもさ、別にふつーの事なんだけと…その、えっとね?…」
口ごもる由利ちゃん。どうしたのかな?
由利「…蒼衣。…笑わない?」
蒼衣「私が由利ちゃんのこと笑うわけないよ。」
由利「うん…ありがと。…私ね、なんか…デートみたいだなって思っちゃったの。姉弟なのに変でしょ?…分かってるんだ。」
由利「…ううん。分かった振りして、浮かれてる自分に言い訳してるだけなの。弟相手に色気付いちゃってだめなお姉ちゃんだなぁ…」
蒼衣「…そんなことないよ。由利ちゃんは駄目なんかじゃない。私は一人っ子だからね、兄弟がいるって気持ちが良くわからないんだけど…人のことを好きになれるのって素敵な事だと思うよ?家族でも…友達でもね?由樹くんに可愛いお姉ちゃんに見られたいって思ってる由利ちゃんはとっても生き生きしてて楽しそうだよ!」
由利「そうかしら………うん。私、いまの由樹がいる生活がとっても嬉しい…」
蒼衣「私は由樹くんの事が好きな由利ちゃんも、由樹くんも、みーちゃんも学校のみんなもパパもママも大好きだよ!」
由利「うん。ありがと…なんか元気出てきたよ。ほんとありがとね蒼衣!」
蒼衣「いいってことよ~」
蒼衣はやさしいな。私、友達にも恵まれてて幸せだな…
由利「…私も、優しい蒼衣が大好きだよ!」
蒼衣「!!……えぇねんでえぇねんで!そんなはずかしいわ~!」
たまに蒼衣は関西弁がでる。お母さんがそっちの人らしいんだよね。
咳払い。
蒼衣「んんっ…。じゃあ、早速試着室いこうね?」
由利「えっまだ服えらんで…」
いつの間にやらかごにこんもり服が積んであった。
蒼衣「へへ…着てみた方がイメージわくと思うんだよね…」
たしかに…。力強く引かれるままに試着室に入った。
そこからとゆうもの…
蒼衣「それも可愛いなぁ!…次こっち着てや由利ちゃん!」
着せ替え人形にされたのであった…
蒼衣「うぇへへ…写真撮らせて!ポーズ決めて!…すこーし屈んで!」
蒼衣「…えぇでえぇで!…たまらん!攻めてこ、由利ちゃん。最後は脱ぎかけちょうだい!」
由利「うん……うん?いやいや!目的見失ってるわよ蒼衣!」
蒼衣「………はっ…私としたことが…。ご、ごめんね!由利ちゃん…で、でもちゃんと似合うの見つけてあるよほら!」
わ、私もいつも着ない服が着れて少しテンション上がってたのは認めよう…うん。
由利「…それ好き…かな…。」
蒼衣「由樹くん驚くよ~。デートの時に見せつけちゃえ!」
由利「…うん、そうする…!」
お買い上げ。
由利「蒼衣、帰りにタピオカ奢るわね」
蒼衣「わ~い」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
さてさて、蒼衣さんは由利との買い物でどんな情報を仕入れてきたのかな…?電話する約束の時間だしかけてみよう。
みさき「もしもし蒼衣?今日はどうだったよ?」
蒼衣「…スゥッ……」
蒼衣「あのな!ほんま由利ちゃんかわええねん…どの服も似合う…特にスカート!いっつもパンツにパーカーみたいなカッコしてるからほんと、生足!最高やわぁ…で、でもでもストリート風でもカッコ良く着こなしてぇなんやこの子思たんけど胸元もすこしみせてね鎖骨が!!触らせて…」
みさき「すとーっぷ!蒼衣さーん、それは胸に閉まっといてね?由利がどこ行くかとかそーゆーの聞いてきたぁ?」
蒼衣「…ふぅ……。どこ…あ、なんかね、学校帰りによるカラオケとかドーナツ屋さんとか商店街とか…この町のこと案内するらしいよ?」
みさき「なーにそれ。ホントにただのお出かけじゃない。由利があんなにそわそわするもんだからもっと恋人たちがいっぱいいるとこかと思ったのに!」
蒼衣「そういえば由利ちゃん、みーちゃんに由樹くんと行くだなんて言ってないって言ってたよ?…どうしてわかったの?」
え、だって…
回想
みさき「由利~、そわそわしてどーしたのよ?」
由利「へ?…そ、そわそわなんてして…ないけど…。」
みさき「なんかあったの?」
由利「いや、その、…別に。ちょっと週末に出掛けるから、何着ようかなって…」
みさき「ほ~ん。…由樹くんとでしょ?」
由利「ち、違うわよ!ちょ、ちょっと一人でぶらぶらするだけだよ…!」
みさき「ん~そうかそうか。つまりはデートって奴だねぇ?」
由利「…うぇへ…はっ、ち、違うからね!違わないとしてもそれはデートなんかじゃなくてあれだから…あれ!」
みさき「どれよもう。まぁ、違ったならデートじゃないわねぇ…?」
由利「そーよ!違うのよ!うん!」
みさき「」ニヤニヤ
みさき「みたいな?」
蒼衣「わかりやすいなぁ、由利ちゃん。」
蒼衣「でもね、由利ちゃんほんとに由樹くんの事、大事にしてるってわかったよ。少しでも可愛く見られたいからってお洋服探してたんだから!」
みさき「乙女だねぇ由利。由樹くんの事考えてるときあの子本当に幸せそうだもんね。」
みさき「ほんと付き合っちゃえばいーのに」
蒼衣「それなら私も祝福するよ」
みさき「じゃあ、週末はそっとしといてやるか?」
蒼衣「それとこれとは別問題!」
みさき「だよねぇー!」
見守る(ついていく)ことにきまりました。
蒼衣「変装してこうね!」
みさき「えー?どんな感じよ?」
蒼衣「んーとね、サングラスして帽子も被って髪型も…」
みさき「逆にあやしくないそれ?ふだんと違う格好して雰囲気を誤魔化すの。それなら周りからも浮かないし由利達も私らって気づかなくて安全じゃない?」
蒼衣「…なーるほどぉ!みーちゃんストーカー向いてるね。」
みさき「誉めてんのそれ!?」
蒼衣「じゃあ、尾行する前に家に来てよ!みーちゃんに着せたいお洋服いっぱいあるんだからね!」
みさき「尾行って言ってるじゃないあんた…」
由利がいないとツッコミは私になる。蒼衣は天然の天然だからなぁ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
きた。ついに来た…。
由樹「おはようございます姉様!」
由利「…おはよ!…ゆきぃ…」
由樹「…姉様、今朝は一段と眠そうですね?」
由利「そんなこと…ふぁ、…ないわよ!」
デート!!楽しみでなかなか寝付けなかったのは内緒よ!!
由樹「朝食とりましたら、ゆっくり出掛けますか。」
由利「そうね。」
……………今朝はトースト。卵やサラダの付け合わせ。私も少し料理勉強しなきゃな。………………
由樹「それでは支度をしてリビングで待ってますね。急がなくていいのでゆっくり準備してください。」
由利「ん、わかったわ。」
由樹は女の子が支度に時間がかかるのをちゃんと気にしてくれてる。…他の子にも優しいんだろうな…
って、謎な嫉妬はさておき…
由利「……くっ……私がこんな可愛いワンピースだなんて…」
制服くらいしかスカート履かない私。ジーンズとかのほうが落ち着くし動きやすいし。しかも黒とかじゃなくて白って!!ラーメンとかパスタとかこぼしたら大変じゃないのこれ!肩もしっかりとでていて施されたフリルが涼しい。アクセントに花の飾りがついた髪止めとブレスレット…髪も後ろでまとめている。
由利「はずかし…こんなのラノベのヒロインでしか見たことないわよぉ…」
蒼衣曰く、タイトル(純白の乙女~夏~)らしい。まだ5月だけど暖かい日も多くなってきたね。んまぁ夏は私、家出たくないから夏には着ないかもだけどね。
……由樹、喜んでくれるかな…?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
姉様、今日は準備に時間かかってるな…。僕のためにおめかししてくれてると思うと、とても嬉しくなった。デートなんて言っちゃった手前、気合いが入ってるのかな?…あぁ、楽しみだな。
ギイッ……
由利「…お待たせ……」
由樹「いえ、待ってませんy…………」
振り返り見た姉の姿に声が詰まった。美しい。やばい控えめに言ってヤバい。白いワンピースに身を包んだ好きな人が、恥じらいながらもこちらを見ている。こんな女の子らしい格好されると女性として意識してしまうじゃないですか…え、ずっと見てたい、触りたい…くっ…理性が……
由利「その、に…似合ってる…かなぁ…?私こーゆーの着ないから…」
いっつもずぼらな姉がこんな女の子女の子してる服着てたらそりゃビックリするよね?由樹も固まっちゃってるし…
由樹「……きです。」
由利「…え?」
由樹「好きです。姉様。」
…お洒落した姉に対する誉め言葉としてはもっとほかの言葉があったんじゃないかな、僕。
由利「…えへへ…うぇへ…し、知ってるよ///」
うわぁ……なんでこんな可愛いのかなぁ!姉様!
由利「由樹も…その、いつも私服おしゃれさんだよね?…今日の格好もカッコいいよ…///」
由樹「…///…あ、ありがとうございます…。」
妙に意識しあってる二人。
二人「…えへへへ…」
僕らって似てるかも…。
由利「…そろそろ行こっか?」
由樹「…はい。」
そして玄関にて。
由利「………」
待ってる。超待ってる姉様。気がついたら学校行く前の習慣になっていたキス。初めはドキドキして仕方なかったが今ではしないと落ち着かないくらいにはなってしまった。休みの日は朝ごはん後にねだられる。さらには寝る前のキスもしている。新婚か!!…でも、キスしたあとの姉様の顔をみるとしあわせな気持ちになる。
今日とて例外ではなく…
透き通るような白い肌。肩に手を伸ばしこちらへ寄せる。
由利「ん…」
いつもより…興奮するな…
口と口が重なる。二人の距離は0。
由樹「ふ…ん…ちゅ…は、…ん…あ…」
由利「あ…んっ…ちゅ……ふ……ん…うぇ…は…」
由利「……」
由樹「………ははっ…」
由利「…あははっ……」
気持ち長めにつながる。お互い顔を見合せ、いつにない気まずさを感じながら苦笑いを浮かべるのであった。
由利「…ゆーき。」
由樹「はい。」
由利「…呼んだだけ…!」
照れながら、はにかみながら
その笑顔が、僕はとても大好きです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
蒼衣「…みーちゃん、来たね…」
みさき「…なんでそんな悪い顔してるのかなぁ?」
蒼衣「これから私達はストーキングと言うプライベートを脅かす行動にでるのだーー!」
みさき「…自覚はあるのねあんた…」
蒼衣「の、前に変装変装!」
蒼衣の家はここいらじゃ目立つ豪邸。お嬢様らしい洋館…ではなく、日本屋敷の言ってしまえば893な感じの人が住んでそうな?…まぁ、イメージだけど。たまに遊びに行くとお父さんお母さんじゃなくて住み込みのお手伝いさんみたいなのがいっぱい居たのを覚えている。
蒼衣「立ち話もなんだし、入って入って~」
久々だな。ここに入るの。
みさき「お邪魔しまーす!」
「「「「いらっしゃいませ!!!お客様!!!!」」」」
みさき「うおぇっ!!!」
…忘れてた。コレがあったんだ…
蒼衣「出迎えありがと。もう持ち場に戻っていいわよ~」
「「「「はっ!!!!!」」」」シュンシュンシュンッ
瞬きのうちに男達は去っていった。
蒼衣の家は何してるの?って聞いたらいつもはぐらかされちゃうんだよなぁ…。なんか、触りたくない謎ではあるけども。
みさき「………」
蒼衣「さ~、みーちゃん。お部屋にごあんな~い!」
みさき「…うん。広っ」
玄関から部屋まで5分歩いたんだけど。なんか階段?下に降りたんだけど、え?地下?
蒼衣「さーて着替えるよぉ!…みーちゃんは、いつもボーイッシュだから…可愛いの着ようね!!」
みさき「げっ!?…えー蒼衣みたいの…?」
蒼衣「今日はもっと攻めてこうか!」
みさき「何故!?え、まってよ?」
蒼衣「問答むよ~」
みさき「お、おまわりさーんっ!!」
ーーーーー…
みさき「…///…っ!」
蒼衣「うへへぇ~みーちゃんかわい~」
…我ながら…その、…いけるじゃん私…?今年はマジで恋愛したいし攻めが必要だよね…
蒼衣「みーちゃん?」
みさき「ふぇっ!?」
蒼衣「気に入った?」
みさき「…うん。」
青のスカートに白と紺のボーダーシャツ。上着には小さめの深緑のジャケットと、髪はすこしカールを効かせて大きめの伊達メガネでおしゃれ大学生風に!バッグも背負う感じに小さいのをそろえまーしたっ!いや~可愛ええなぁ!
蒼衣「私は攻めるよ~!」
みーちゃんは鏡の前で自分の世界に入ってるみたい。そんなに気に入ってくれたんだぁ~
蒼衣「ストーキングが終わったらその服あげるからね~」
みさき「うぇえええっっ!!いーの??!?」
蒼衣「もちのろーん♪」
みさき「あ、…ありがと、ほんとにありがと!!」
うん、良かった良かった♪
…………
蒼衣「ほいど~ん!」
みさき「…え…」
蒼衣「ちょ~似合うっしょ?うぇへへ~」
なんだこの金髪のヤンキーは…って蒼衣なんだろうけどさ。うわぁ…町中で会ったら絶対絡まれたくないなぁ…
驚いた。ウィッグまで着けるとは。ショートパンツに黒のストッキング。黒のパーカーを羽織り渋谷の落書きみたいなのが書かれたシャツが胸の圧力でパンパンになっている。シルバーのアクセサリーなんかもつけちゃって…
みさき「いや完成度!!」
蒼衣「どうせやるならだよ?」
蒼衣にこんな特技があったなんてね…
蒼衣「さーて早速いこうじゃないか~」
みさき「よっしゃー!!」
蒼衣「みーちゃん、今日はおしとやかにだよ?」
みさき「…うん。」
従順みーちゃんも可愛えぇなぁ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
蒼衣「次回!ドキドキストーキング!」
みさき「いきなりなによ?」
蒼衣「やってみたくて」
みさき「そ」