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打算の畑  作者: さいこ
7/9

じゃあやめればいいのに

 唐突だが、私は短編小説を書くのが好きだ。


 特に「世にも奇妙な物語」的な、不可思議でちょっとユーモアもあったりして、ビターでブラックなお話を作りたいと思っている。

 通りすがりにちらっと読んだ人が「おっ」と思ってしまうような作品や、思わず読み返してしまうような短編小説が書けたらどんなにいいだろう。


 ところが、短編小説って連発するのが難しい。

 とりわけ斬新な設定や粋な仕掛けのきいたお話はなかなか思いつかない。


 というわけで、今回はネタの生み方をお話してみようと思うので、皆さんもオススメの生み出し方があれば教えてほしい。


 時々私がやるのは――どこかのサイトで見かけた方法なのだが――キーワードを決めてネタを大量生産する方法だ。

 とりあえず例として「豆腐」をキーワードとして取り上げてみる。

 取り上げる語は何でも構わなくて、「愛」とか「時間」とか抽象的なものでもいいし、「コーヒー」とか「風船」みたいに具体的なものでもいい(たぶん具体的なものの方がやりやすい)。


 とにかく何でもいいからキーワードを決めたら、それに関するお話を20個考えてみる。


「豆腐の角で人を殺す殺人鬼の話」

「豆腐を知らない人が豆腐の使い方を模索する話」

「突然世界中の豆腐が黒くなる話」

「特注の高級豆腐を運送する人の話」


 とまあ、こんな風に、細かい内容は二の次として、話のテーマだけ挙げていくのだ。

 とにかくどんなに変なものやつまらないものでもいいから20個挙げて、最後にそれらのうち気に入ったものをくっつけたりすればなんかお話ができる。


「豆腐を知らない外国人の運送業者が、特注の黒い高級豆腐の運送を任されて、その方法を模索するうちに冷凍すればいいというところに行き着き、凍らせた漆黒の豆腐が殺人鬼に鈍器として利用される話」

 トリッキーな話になってしまった。


 時として失敗することもあるが、そうして試行錯誤していると、日常でのネタ探し能力もあがる(気がする)。

 とにかく一度やってみてはいかがでしょうか。


 ところで、ここまでの文章の各文の頭文字が全て「と」になっていることにお気づきだろうか。

 とっくに気がついてる人もいるかもしれない。

 特に深い意味はなく、書き始めて6文目くらいまで「と」が続いたので、何となくそのノリで書いてみただけなのだが、一度やり始めると踏ん切りがつかなくなってしまった。


 というわけで、妙な制限を課して書き連ねたせいで脳が疲れてきたことだし、今回はこの辺で。

 ここまでが本文だったのですが、前書きにぶち込んでやった。

 これで制限なく語れるぞいっ!


 この他に私がやるのは、お題を決めてみんなで小説を書くって取り組みだ。

 ここでのお題もなんだって良くて、特定の3語を用いて自由に創作しろ、とか、この写真の風景に主人公が訪れるお話を書け、とか。


 こうやってお題が決まっていると、そこからの膨らまし方を考えることができるし、他の人の作品を見て新たな考え方を仕入れることができる。

 公開しあった後は、その作品を書くに至った経緯なんかも共有すれば、なお楽しい。


 ……こんな筈ではなかったのだが、「と」のくだりを前書きにぶち込んだら、そのあとの本文で三行連続「こ」で始まっていたので、結局やりにくくなった。

 ここまでの文章を書くので既に疲れているし、このままではこのパートもすぐに終わってしまい、前書きの方が本文より長いちんぷんかんぷんなお話になってしまう……。

 ……これはこれでいいか。

 今度別の作品で使おうっと。


 こうやって、突拍子もないところからネタを生み出すのも、とっても楽しいですよね。

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