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魔法学校

カルストの町を堪能したソアルは次にコレッティの町に行ってみたいと言い出した。コレッティと言えば魔法を学ぶための学校があり町全体が魔法一色に染まっているという話を聞いたことがある。行ったことはないが面白そうではあるな。ここカルストから結構離れているが馬車を使えば10日もあれば着くだろう。食料を買い込みカルストを出発する。馬車の中はメイリンが増えたお陰か前より賑やかだ。メイリンは前に回復魔法を覚えるためにコレッティに居たことがあるらしく、魔法学校について話してもらった。魔法学校は魔法の系統ごとに教室があり初級から上級の魔法まで学ぶことができるため各地から魔法を学びたい人々が集まっており、町はそんな学生達を支援するために住宅や食堂、魔法道具を扱う店などが整備されているとのことだ。


「私も魔法を覚えてみたいです。火とか風とか出してみたり面白そうですよね。」


魔物の国では教えてくれなかったのかな?それよりもソアルが魔法を覚えたらレベルの関係で威力がとんでもなくなりそうだな。覚えるにしても初級までにしてもらおう。それはそれとして誰でも魔法学校に入れるのだろうか?メイリンに聞いてみると来るもの拒まずって感じらしいので大丈夫とのことだ。それなら俺も魔法勉強してみるかな。身体強化魔法とか覚えたらもっと強くなれるだろうし。着くのが楽しみになってきたな。


10日後・・・


馬車はコレッティに着いた。町は学生達で賑わっている。町もいろいろ見てみたいがソアルの希望で早速魔法学校に行くことにした。魔法学校に着くとその広さに驚いた。何でもこの町の5分の1ほどの大きさになるらしく、学べる魔法ごとに3階建ての校舎が建ててある。すごいもんだな。俺達はまず受付で入学手続きを行った。入学には銀貨1枚を支払えば他に必要なものは無いらしい。それから簡単な説明を受けた。要約すると魔法を悪用しなければ後は好きにしていいとのことだ。入学手続きはあっさり終わった。さて、ソアルは火の魔法から覚えたいみたいだ。離れる訳にはいかないから俺もついでに火の魔法を勉強しよう。火の魔法を扱う校舎は学校の敷地内にある池の隣に建っている。校舎が魔法で燃えてしまったときのためかな。校舎の中は1階は初級魔法、2階は中級魔法、3階は上級魔法に区分けされている様だ。廊下に貼られている1階教室のタイムテーブルを見るとこれから〝イグニッション〟の授業があるようだ。教室に入ると下は8歳くらいの子から上は30歳くらいの大人まで座っていた。入口でろうそくを受け取り席に着く。先生が入ってくると授業の始まりを告げる鐘が鳴った。


「それでは〝イグニッション〟について授業を始めます。〝イグニッション〟は点火の魔法です。魔力総量が少なくても使える簡単な魔法でマッチや火打ち石が無いときに役に立ちますね。詠唱すると指先から火花が出ますのでろうそくに火をつけるところまでやってみましょう。それではまず手本を見せます。●●●、イグニッション」


先生の指先から火花が発生し、ろうそくに火が点いた。おお。俺もやってみるか。


「●●●、イグニッション」


パチパチ。


指先から火花が出た。おお、出た出た、でもちょっと熱いな。これが魔法か、思ってたよりも簡単だったな。


「よ~し、私も、●●●、イグニッション。」


ドカン。


俺の真横で爆発が発生した。ソアルはびっくりしている。幸い人や物に被害は無かったが、周りの目は全てソアルに向いている。


「あ~詠唱間違いかもしれませんね。詠唱は●●●です。もう一度やってみてください。」

「わかりました。●●●、イグニッション。」


ドカン。


「う~ん、おかしいですね。詠唱間違いはありませんし。ちょっと失礼します。」


先生がソアルの頭に手を置く。


「なっなんだこの魔力総量は!?きっ君は一体何者なんだ!?」


ソアルの中の魔力を調べていた様だ。最初っから目立ってしまったな。どうするよレクレイ、ソアル。


「いや~私生まれつき魔力総量だけ多いんですよ、自分でも何でかはわからないですね。」

「そっそうですか。ほどほどにお願いしますね。」


ソアルの嘘でなんとか事なきを得た感じかな。にしてもほどほどにってどうするんだろう、上級魔法を覚えたらどうなるんだろう。いろいろ気になるな。次は風魔法の校舎に移動した。〝ウィンド〟という手からそよ風が出る魔法の授業が始まる様だ。先ほどと同じように先生が手本を見せてくれてその後自分もやってみるという流れだ。さて今度はどうなるかな。


「●●●、ウィンド。」


ソアルの手から竜巻が発生した。机や椅子を吹き飛ばしながら竜巻は教室の中を動き回る。ソアルはあたふたしている。自分では消せない様だ。


「●●●、マジックキャンセル。」


先生が魔法を消す魔法を放ち竜巻を消した。ふう、なんとか収まったな。


「大丈夫かソアル。」


横を向くとドラゴンニュートに戻ったレクレイの姿があった。

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