マカロンからの手紙
ヴェアヴォルフの一件が終わって1日が過ぎ俺はいつもの生活に戻っていた。さて、今日は休日だ。何をしようかな。
コンコン。
誰だろ?
「どうぞ。」
ガチャ。
フェンリルの配達員が入ってきた。
「ゲイルさん手紙をお届けに来ました。」
手紙を受け取り差出人の名前を見るとマカロンと書かれていた。きっ来た!早速中を確認する。
『ゲイル様
初めましてマカロン・ポアソンと申します。先日頂いたお手紙で事情は把握しました。私も応援したく思います。ですが残念なことに例の魔法道具は少し大きいもので持ち運ぶことができません。お役に立てそうになくてすみません。
マカロン・ポアソン』
そうか・ ・・。こちらから行かないといけないか。ソアルに話したらついてきてくれそうだけどレクレイ達大臣がなんて言うか。取り敢えず話すだけ話してみるか。ソアルはどこに居るだろうか。ソアルの部屋、地下の魔法研究施設、居そうな場所を当たってみるが見当たらない。城下町にでも行ったかな。城の門番に聞くとプルートとフリークが見知らぬケットシーと一緒に城下町の方に行くのを見たと言っていたので間違いないだろう。俺ソアルから離れすぎると死んじゃうのに一言くらい言ってくれたらいいんだけどな。仕方ないすれ違いになってもいけないし城で待つとするか。訓練場にでも行ってみるかな。訓練場に行くとパルディアとバウムが居た。2人は組手をしているようだ。バウムはその巨体からは想像できないスピードで腕を振り回しているがパルディアは全てかわしている。今度はパルディアの攻撃だ。パルディアはバウムの懐に入り込み腹に一撃を入れるとバウムの巨体を浮き上がらせる。バウムはその一撃で撃沈し勝負がついた。
「パルディア、バウム、お疲れ。」
「ああゲイル、お疲れ。」
「けっ生きてやがったか。パルディアありがとな。俺は上がるとするよ。」
そう言うとバウムは帰って行った。
「パルディア、さっきのバウムとの組手大分余裕があるように見えたが。」
「そうだね、僕とバウムとの間にレベル差があるからちょっと手加減してるんだ。」
「ちなみにレベルってどのくらいなんだ?」
「僕?僕はレベル321だよ。」
さっ321!そんなにレベル高かったのか。
「なあパルディア、側近護衛官の皆のレベルを教えてくれないか?」
「いいよ。それじゃアルファから・・・。」
他の皆もレベル高かったんだな。俺が襲撃した時パルディアやアルファが相手だったら死んでたかもしれないな。良かったと言っていいのか悪いのか。
「パルディア、俺にも稽古つけてくれないか?」
「いいよ。僕もゲイルの実力知っておきたいし。それじゃ始めようか。どこからでもどうぞ。」
パルディアは剣を抜いて待っている。それじゃ遠慮なく。まずは正面から。〝烏獲之力〟渾身の一撃を入れる。
キン。
パルディアは難なく止める。次は側面から〝疾風迅雷〟パルディアの右側へ回り込み一撃。
キン。
これも簡単に止められる。なんだか勇者と戦ったときと同じくらいの力の差を感じるな。よし、倒れない程度にあれを使うか。〝祖逖之誓〟パルディアに高速の連続攻撃を与える。
キン、キン、キン、キン、キン、キン、キン、キン、キン。
それでもパルディアは簡単に止める。ふう、ダメか。〝祖逖之誓〟解除。剣を鞘に納める
「ありがとうパルディア。」
「どういたしまして。ゲイルもなかなかやるね。アルファともいい勝負するんじゃないかな。」
「そうかな、まあパルディアに近付けるように努力するよ。」
「頑張って。言ってくれればいつでも相手するから。」
パルディアに礼を伝えて別れ、トレーニングを行うことにした。昼になったところで昼食のため食堂へと向かう。料理を受け取りどこに座るかと辺りを見回すとミールが居た。
「あ、師匠!お疲れ様です。」
「お疲れミール。ここいいか?」
「どうぞ、どうぞ。いや~この前はびっくりしましたよ。師匠が魔王様に殺されたって噂が流れてて。」
「いろいろあってな。でもこの通りピンピンしてるから。」
「良かったです。それにしても師匠けっこう汗かいてますけど訓練でもしてたんですか?」
「ああ、今日はパルディアに稽古つけてもらってたりしてたんだ。」
「あのパルディアさんとですか!?組手とかされたんですか!?」
「ああ、したよ。」
「あ~見たかったな。仕事じゃなかったらな~。」
「そんなにいいものでもないさ。」
食事を済ませるとミールと別れ、門番にプルート達が帰ってきたか聞きに行った。すると、少し前に戻ったと言っていたので部屋に居るかもしれないな。ソアルの部屋に行くと部屋の前でプルートとフリークが立っていた。
「プルート、フリーク、お疲れ。ソアルは部屋に居る?」
「おお、ゲイルか、魔王様なら中にいらっしゃるぞ。」
「良かった。ちょっとソアルに話があるんだ、通してくれないか?」
「わかった、ちょっと待ってくれ。」
コンコン。
「魔王様、ゲイルがお話があるそうです。」
「わかりました、通して下さい。」
扉を開け中に入る。ソアルは椅子に座っていた。
「ゲイルさんこんにちは。お話って何ですか?」
「実は・・・。」
ソアルにマカロンの手紙のことを話した。
「そうですか、それはもう行くしかないですね。」
「そうだけど、俺ソアルから離れられないし。」
「だから私も一緒に行くんですよ。」
「いいのか、またレクレイ達を困らせるんじゃないか?」
「いいんです。これは必要なことなんですから。よし、早速レクレイさん達に話に行きましょう。」
自分で言っておいてなんだけどいいのかな?でもこういうときのソアルってなんだか頼もしいよ。さて、俺も頭を下げに行くかな。




