接触
この話はソアルの目線で書きました。
はぁ~。メイリンさんに悪いことをしました。でも悪い方達を捕まえる為にはこれしかないんです。ゲイルさんも大丈夫でしょうか。イブリースさんのスキルの眠り効果のある攻撃でゲイルさんの脇腹を刺しましたけど、思ったより血が出ていましたし、何より痛いですよね。でもすぐレクレイがこのお城の隠し部屋にゲイルさんを運んで回復魔法をかけたって言ってましたしゲイルさんならきっと大丈夫です。後は悪い方が出てくるまで待つしかありませんね。
「・・・」
何でしょう部屋の外から声が聞こえます。扉まで移動するとその声がはっきりと聞こえてきました。
「そうか、アイツ死んだのか。」
どうやらバウムさんの様です。そう言えばもう交代の時間ですね。バウムさん思ったより声が落ち着いた感じです。ゲイルさんのこと嫌っていたからもっと喜んだりするのかと思ってましたけど、バウムさんの中にも何かゲイルさんに対しての思いはあるようですね。
「それじゃ僕は帰るよ後はよろしくね。」
パルディアさんが帰っていく。今日はゲイルさんが居ないからバウムさん1人ですね。ちょっと聞いちゃおうかな。
キィー。
「バウムさんお疲れ様です。」
「魔王様、お疲れ様です。」
「ちょっとお話いいですか?」
「俺とですか?」
「はい、どうぞ部屋の中に。」
バウムさんを部屋に招き入れてテーブルに向かい合って座る。
「バウムさんに聞きたかったんですけど、ゲイルさんのことどう思われていますか?」
「どうと言われましても魔王様が殺したんですよね?」
「そっそうなんですけど参考に聞きたいな~と思いまして。」
「そうですか、では話しましょう。アイツは同僚である前に俺の親友の敵です。俺の親友は前の側近護衛官第5席のゼビウスです。アイツは魔王様を襲撃し、そのとき護衛についていたゼビウスを殺したんです。そんなアイツが側近護衛官となり、しかも俺のパートナーになるなんて嘘だろって思いました。アイツはゼビウスを殺したことを後になって後悔し俺に謝ってきましたが、そんなの俺に謝ることじゃないゼビウスに謝れって腹が立ちました。」
「では、ゲイルさんがゼビウスさんに謝罪をして許してもらえるならバウムさんもゲイルさんのことを許してあげる気はあるんですね。」
「まあそうですけど、アイツもゼビウスも両方死んでるのでそんなことできませんけどね。」
なるほど、ゲイルさんの作戦はいい方向の様です。それからもう少し雑談をしてバウムさんは持ち場に戻りました。さて、読みかけの小説でも読みましょうか。ベッドに寝転びながら小説を読んでいると眠たくなってきたので小説にしおりを挟んで机に置いて私は眠りにつきました。寝ているときメイリンさんに剣を向けられる夢を見ました。表向きには私がゲイルさんを殺したことになってますからこういう未来もあり得るかもしれません。早く悪い方が出て来てゲイルさんは実は生きてましたってメイリンさんに伝えたいな。朝になるとメイドのサーシャさんが私を起こしに来て着替えを手伝ってもらいます。前世は1人でやっていた着替えを誰かに手伝ってもらうのはやっぱり慣れませんね。今日の仕事は特にありませんし、魔法の勉強でもしましょうか。朝ごはんが部屋に運ばれてきたので取り敢えず頂きましょう。
コンコン。
誰だろ?
「どうぞ。」
扉を開けて入ってきたのはローレンさんでした。ローレンさんは財務大臣でサラマンダーです。
「おはようございます魔王様。」
「おはようございますローレンさん。どうかされましたか?」
「魔王様に確認したいことがごさいまして。その魔王様は人間についてどうお考えですか?」
来ました!この感じ犯人の方のお仲間かもしれません。まさかローレンさんがその方だとは。取り敢えずここは人間を敵だと思っていると言った方が良さそうですね。
「人間さんは敵です。仲良くしようとと思っても無理がありました。」
「そうですか、そうですか。魔王様にお願いがあるのですが今晩私とある場所に行ってもらえませんか?」
「いいですけど、ある場所ってどこでしょうか?」
「それはちょっと秘密の場所なんです。どうか側近護衛官も外して来ていただきたいのですがどうでしょうか?」
ちょっと危険な感じがありますが仕方ありません。
「わかりました。なんとかしましょう。」
「それは良かった。では、このことはくれぐれもご内密にお願いします。」
また迎えに来ると言ってローレンさんは部屋を出ていきました。さて、取り敢えずレクレイさんと今日の夜の護衛であるパルディアさんには伝えた方がいいですね。この時間レクレイさんはご自分の部屋に居るはずです。レクレイさんの部屋を訪ねると丁度パルディアさんも居ました。
「おはようございます。レクレイさん、パルディアさん。お2人にお話があります。」
護衛についていたアルファさんとザイラさんに席を外して頂いてお2人に先程のローレンさんのことを話しました。
「早速動きがありましたか。まさかローレンが犯人の仲間だったとは。にしても夜魔王様を連れ出すとは何を企んでいるのか。」
「僕の予想だとローレン様の他にもまだ仲間がいます。そしてその仲間達との集会か何かが夜にあって魔王様を呼びその中に取り込みたい寸法でしょう。」
「なるほどパルディアさんの言ってることがあってる気がします。」
「でも護衛も無しに行くのは危険です。バレないように僕が後ろから必ずついていきます。」
「私も行きます。」
「お2人が来てくれるならとても心強いです。私も念のためイブリースさんを連れていきます。」
作戦が決まり夜まで待つことにしました。人間さんと戦争を起こさないためにも絶対に止めて見せます。




