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ミールの稽古

今日の朝食のメニューはバターロール2つに野菜スープだ。料理を受け取り、どこに座るかと辺りを見回すとミールが居た。


「おはようミール、この前はありがとな。」

「いえいえ、大したことはしてないですよ。」


そうだ、今日の午前中時間があるし、ミールに稽古をつけてあげよう。


「ミール今日の仕事はどんな感じだ?午前中空いてたらこの前言っていた稽古をつけようと思うんだが?」

「ホントですか!是非お願いします。」


食事を済ませると俺達は訓練場へ移動した。朝早いためか他の魔物はほとんどいない。


「まずはミールの実力が知りたい。俺は攻撃しないから、気にせずどんどん攻めてみてくれ。」

「わかりました。」


お互いに剣を抜く。ミールは走りながら剣を振り抜く。


カン。


うん、なかなか。その後もミールの連続攻撃は続く。


カン、カン、カン、カン、カン。


ミールは確か13歳だったな、この歳でこの実力とはなかなかいいんじゃないかな。鍛えればそれなりの剣士になるだろう。


「ミール、ストップ。大体の力はわかったよ。ミールはこうなりたいとか希望はあるか?」

「そうですね、師匠みたいに素早い攻撃ができるようになりたいのと、剣から斬撃を飛ばしてみたいです。」

「わかった。まずは動きを素早くする方からやってみるか。動きを素早くするにはいくつか方法がある。レベルを上げるとか、スキルを身につけるとかかな。俺と稽古しながらレベルを上げるのと、スキルを身につけるのと両方やってみよう。まずスキルの方だがこういうものだとイメージすると覚えやすいから取り敢えず見本を見せるよ。」


〝疾風迅雷〟その場で素早く剣を5回振った。


「どうだ?見えたか?」

「剣を素早く振られていたのはわかりましたが、回数まではわからなかったです。ダメですかね。」

「大丈夫、大丈夫、レベルが上がればそのうちわかるようになるさ。今は動きをイメージしながら剣を振ることだけ考えてやってみよう。」


それからミールと昼まで稽古を続けた。今日の午前中だけでもミールのレベルが2つ上がり27になった。さすがにスキルは覚えられなかったがこれからだろう。午後からは夜の護衛に備え夕方まで睡眠を取った。夕食を食べソアルの部屋へと向かう。部屋の入口にはゴブリンが居た。


「初めまして君がゲイルだね。僕は側近護衛官第1席パルディア。よろしくね。」

「ああ、よろしく。」


こいつが側近護衛官第1席か、見た目はそこまで強そうには見えないが、実力の程はどのくらいだろうか、一つ勝負をしてみたいものだ。バウムもやって来てパルディアと交代する。夜の護衛はソアルが部屋で寝ているだけだから動きがない。バウムと2人部屋の前で立っているだけだ。話ができればいいのだが今はそんな仲じゃ無い。朝までこのままか。


コツン、コツン、コツン。


誰だ!現れたのはメイリンだった。


「メイリンこんな時間にどうしたんだ?」

「私はいつもこの時間魔王様と話をしに来るんだよ。ちょっと通してね。」


?何か違和感が・・・。


コンコン。


「どうぞ。」


ガチャ。


「あれ、メイリンさんこんな時間にどうしたんですか?」


!!いつも話しに来るって嘘か!メイリンが持っていた剣を抜きソアルに襲いかかる。〝疾風迅雷〟俺がメイリンを取り押さえ、バウムは剣を取り上げる。


「お前は誰だ!なぜメイリンの姿でソアルを襲う!」

「ハッわかりきったことだ、俺達は今の穏健派の魔王に嫌気が差してるんだ。この人間の姿で襲ったのも人間は敵だと思わせるためさ。今回は未遂に終わったがうわさは広まる。うわさは尾ひれがつき俺じゃなく本当に人間が魔王を襲ったという話も出るだろうさ。ハハハ。」


この野郎!取り敢えずソアルが無事で良かった。と言ってもソアルを傷つけられるようなヤツはそうそういないだろうけど。俺は捕らえたヤツを牢屋に連行した。マジックキャンセルをかけるとどこか見たことのあるオークだった。メイリンのことも知っていたし王国兵だったのかもしれない。本来ソアルを守らないといけないヤツがどうして。それにヤツは俺達と言った。まだ人間を敵だと思い戦争をしたがってるヤツがいるかもしれない、そんなヤツらの好きにはさせない、ソアルを守らないと。夜は更けていく。

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