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ソアルとナイショの相談

食堂で夕食を食べるが箸が進まない。ふぅ、どうするかな。


「し、師匠、どうしたんですか?元気無さそうに見えますよ。」

「ミールか。」

「僕で良かったら相談に乗りますよ。」


ハハッ弟子に心配かけてちゃいけないよな。


「大丈夫だ、ありがとな。そうだミール、バウムについて何か知らないか?」

「バウムさんですか?そうですね、側近護衛官の第4席でかなりの怪力の持ち主、お酒が好きでよく飲みに行くとか。後は、1人親友の方が居たとか。」

「その親友って誰かわかるか?」

「確か前の側近護衛官第5席でアークデーモンのゼビウスさんです。魔法が得意で遠距離から無詠唱の魔法を使う方でした。」


あのときのアークデーモンか。俺が殺したってのは間違いない様だ。


「教えてくれてありがとなミール。」

「いえいえ、また今度稽古つけて下さいね。」


ミールは帰って行った。取り敢えず明日バウムに謝ってみよう。それで許してもらえるとは思えないけど、何もしないよりはきっといいはずだ。それから食事を済ませると部屋へ戻り寝た。翌日ソアルの部屋の前に行くとバウムはプルート達と楽しそうに話をしていた。あれが本来のバウムか。


「皆おはよう。」

「ああ、おはよう。では私達は帰るよ、後はよろしくな。」


バウムと2人きりとなる。よし。


「バウム、すまなかった。あのときの俺は魔物を敵としか見てなかったんだ。そうとはいえお前の親友を殺してしまった事実は変わらない。許してくれなんて虫のいいことは言わない。ただお前に謝りたい。本当にすまなかった。」

「・・・ゼビウスは帰って来ねえ。そんなこと言われてもゼビウスは帰って来ねんだ!」


ガチャ。


「おはようございます。何かあったんですか?」

「いや、何もないよ。おはようソアル。」


バウムのことは慎重に行こう。さて、今日のソアルの予定は中級魔法の勉強だ。城の地下の魔法実験場に移動する。講師はアーティの様だ。


「魔王様、今日は火の中級魔法〝フレームスローアー〟を勉強してもらいます。この魔法は手から炎の柱を出す魔法で魔力のコントロールが必要です。手から放たれる魔力を直線的に制御するのです。でないと魔力が分散し威力が半減してしまうのです。まずは私が手本を見せましょう。●●●、▲▲▲、フレームスローアー」


アーティの手から直径20cm程の炎の柱が壁に向かって放たれる。すごい熱気だ。


「では私も、●●●、▲▲▲、フレームスローアー」


ソアルの手から炎が放たれる。しかし、直線的ではなく大分分散している。あちち、こっちまで炎が飛んで来る。


「魔王様、細い筒をイメージしてその中を通すように魔力を放出するのです。」

「わかりました。こうかな?」


ソアルの手から放たれる炎は次第に収束していく。


「やった!できました。」


ソアルが気を抜いたとたんに炎はまた分散し俺達の方に飛んで来た。あちち。


「魔王様、魔力を完全にコントロールできるまで気を抜いてはいけません。さあ、もう一度やりますよ。」


ソアルの筋がそこそこ良いのか5回目くらいで完全に魔力をコントロールできるようになった。それからソアルの魔法の特訓は続き、今日だけで火属性の中級魔法を全て修得した。さすが魔王と言ったところかな。魔法の勉強の後はさすがに疲れたのかソアルは部屋で休むと言った。


「ゲイルさん、ちょっと部屋の中で話をしませんか?」

「俺と?どうしたんだ?」

「いえ、大したことじゃないんです。あ、バウムさんはちょっと待ってて下さい。」


ソアルの部屋に入り椅子に座る。


「ゲイルさん、実は今朝の話聞いてたんです。」


!!


「すみません、盗み聞きするつもりではなかったんですが聞こえてきてしまって。それでバウムさんの親友であるゼビウスさんをその、殺してしまったと。それって私達が最初に会ったときのことですよね。あのときのゲイルさんは私のことも殺そうとして少し怖かったですが、今のゲイルさんは私達魔物のことも仲間と思って下さってますし、とってもいい人です。さすがに魔物殺しというものを消しされはしないでしょうが、今のままと言うのはどこか寂しいです。私にも何かお手伝いさせて下さい。」


ミールだけでなくソアルまでも。情けないな俺。


「・・・ありがとう、でもこういう時って人に頼っちゃいけないと思うんだ。」

「何言ってるんですかこんなときだからこそ誰かの力が必要なんじゃないですか!ゲイルさんが何と言おうと私はお手伝いします。」

「ソアル・・・。」


どうしたらいいんだろ、こんなの初めてで感情が上手く表せない。


「では何をしましょうか。」

「そこは考えてなかったんだ。ハハッ。」


それからソアルと2人でどうするか考えた。


「こういうのはどうでしょうか?私がメタモルフォーシスで悪者に変身するんです。そしてバウムさんを襲っている所をゲイルさんが助ける。そしてバウムさんとの距離が縮まる。簡単ですが効果あると思いませんか?」

「いや、それだとソアルとバウム2人とも怪我するかもしれないし。何より魔物は匂いで判別できるんだろ、変身をしても匂いが消せなきゃダメだと思う。」

「じゃあ次です。私がメタモルフォーシスでゼビウスさんに変身します。そしてバウムさんにゲイルさんを許してあげてって言うんです。」

「それってバウムを騙すってことだろ、そんなの一番ダメだと思う。」

「それじゃ、読んだ本に書いてあったんですけど、死者と話ができる魔法道具があるそうです。それでゼビウスさんとお話して許してもらうというのはどうでしょう?」

「それだ、許してもらえるかわからないけどそれが一番いいと思う。で、その魔法道具はどういう物なんだ?」

「私も詳しいことは、ただマカロンという方が持っている宝としか書いてなかったですね。」


マカロンってどんなヤツだろう。でも希望が1つ見つかった。こんなこと1人では出てこなかったと思う。ソアル本当にありがとう。

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