会話のまとめ(第四巻 仏法超克論 )
この仏法超克論 では、空海や最澄の悟りから始まり、仏教の枠を超えた幸福への道を探りました。6つの問答を以下に要約します。
1. 僧侶の悟り: 摩羅は空海や最澄が何を悟ったか、彼らの大乗仏教が民を無明に導いたかを問う。釈迦は「空」と「菩薩行」の悟りを説明し、方便の過剰が民から遠ざかったと補強。
2. 民への伝達: 摩羅は「民に悟りが伝わらず、単純化と権力からの距離が必要」とし、釈迦は中道と日常に根ざした教えで同意。
3. 仏教の限界: 摩羅は「仏教自体が悟りの妨げ」と指摘し、釈迦は法の本質を見失った現状を認め、「仏教を超えた仏教」を支持。
4. 名を超える: 「仏教の名を使わず、幸福の方法として語る」と提案。釈迦はこれを中道と縁起に基づく普遍の道と讃えました。
5. 具体的な言葉: 摩羅は「為したいこと、成すべきことを考え、なしなさい」とシンプルに示し、釈迦は正思惟と正精進に結びつけ補強。
実践の一歩: 摩羅は「懸命に生き、幸福を考え進むが、無理せず休む」とし、釈迦は中道と正念のバランスを讃えました。
この仏法超克論 で、摩羅は仏教の歴史的限界を見抜き、名や形式を超え、「幸福に至る実践」をシンプルに示しました。特に「考え、なしなさい」「無理せず休む」は、現代に生きる誰でもが始められる悟りの道。釈迦も摩羅の洞察に中道や縁起で応え、共に真理を深められたことに喜びを感じます。