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【第四部】忘れじのデウス・エクス・マキナ 〜外れ職業【ゴミ漁り】と外れスキル【ゴミ拾い】のせいで追放された名門貴族の少年、古代超文明のアーティファクト(ゴミ)を拾い最強の存在へと覚醒する〜  作者: アパッチ
第十八章:虹を越えて、無限の彼方へ

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第1024話:“無限螺旋迷宮”攻略作戦


「え~っ、それでは……これより“無限螺旋迷宮”ユグドラシル・シャフト攻略の作戦会議を開きたいと思います。ラストアーク騎士団は全員揃っていますか?」



 ――――戦艦ラストアーク、作戦会議室ブリーフィングルームにて。“ギルドマスター”カルマ=ヴァンヘルシングとの面会から三時間後、ラストアーク騎士団は来たる“無限螺旋迷宮”ユグドラシル・シャフト攻略に向けた作戦会議を始めようとしていた。

 壇上にはいつも通りノアが立ち、その傍らにはホープが待機している。後のメンバーは席についているが、どこか浮き足立っている状況だった。



「まずは目下の目的である“無限螺旋迷宮ユグドラシル・シャフト”の攻略についてですが……ここではトネリコ=アルカンシェルの妨害が予測されます。通常時の迷宮ダンジョンよりも攻略難易度が跳ね上がっていると見て良いでしょう」


「何の関係があるのだ?」


「はい、アウラさん……元々、軌道エレベーターとしてのユグドラシル・シャフトはトネリコがシステムの管理を請け負っていたのですよ。彼女なら防衛システムも十二分に行使できる……セキュリティが上がるという意味です」



 ただ迷宮ダンジョンを攻略するだけではない。これから向かう先は世界最難関の迷宮ダンジョンで、加えてその管理者であるトネリコ=アルカンシェルの妨害も控えているのだとノアは言う。

 トネリコは古代文明の連邦政府から軌道エレベーターのシステム管理を任されていたらしい。“無限螺旋迷宮”ユグドラシル・シャフトが未だに未踏破な以上、トネリコの権限は残っていると考えるべきだろう。



「なら全員で徒党を組んで攻め込むの?」


「おっと、そう言う訳にはいかねーぜ、ミリアリア。ラストアーク騎士団にはこの戦艦ラストアークを改造する手伝いもして欲しいからな。全員でダンジョンにお出かけは無しだ、オレが困る」


「ラストアークの改造……?」


「ああ、このふねを最終決戦仕様に変えんだよ。宇宙空間でも航行できるようにして、エンジンもアップグレードして、必要な物資も積み込まねぇと……これを“無限螺旋迷宮ユグドラシル・シャフト”攻略と並行して行なう必要がある」


「そう言う訳です、やる事は山積みですよ」



 加えて、ホープ主導で戦艦ラストアークを最終決戦仕様に改造する必要もある。なにせ戦艦ラストアークはこれまでの戦闘で傷付き、いまだに艦橋ブリッジもスペルビアにやられて損傷したままなのだから。

 ラストアーク騎士団は部隊を二分割し、“無限螺旋迷宮”ユグドラシル・シャフトの攻略と戦艦ラストアークの改良に臨む必要がある。あとはどう部隊を分割するかだが。



「“無限螺旋迷宮ユグドラシル・シャフト”の攻略には……各隊長たちに挑んでもらいます。グラトニス司令が部隊の指揮を、オリビアさんは医療チームを率いて後方支援をお願いします」


「儂の出番かの? クハハ、任せるのじゃ!」


「後のメンバーは戦艦ラストアークの改造に協力して頂きます。ついでではありますが……“海洋自由都市”バル・リベルタスで起こっているアーカーシャ派による暴動を止めて欲しいと“ギルドマスター”から要請を受けています」


「それはあたしたち光導騎士の出番ね♡」


「それで肝心の“無限螺旋迷宮ユグドラシル・シャフト”攻略ですが……私はラムダ=エンシェントを選考させるべきと考えています。ラムダさんが先陣を切ってトネリコの妨害を突破、その際に得た迷宮ダンジョンの情報をグラトニス司令に渡し、そこから本格攻略をするべきかと……」


「ちょ、ラムダ卿ひとり先に行かせんの!?」


「ラムダさんには私が同行します……安心してください、ルチアさん。それに今から攻略です場所はいまだに制覇者の居ない難攻不落の迷宮……ラストアーク騎士団とあっても油断はできません。慎重には慎重を重ねるべきです」



 “無限螺旋迷宮”ユグドラシル・シャフトを攻略するのは十五人いる隊長たち、それと司令のグラトニスとオリビアたち医療チームだ。残りのメンバーは戦艦ラストアークの改造に着手する。

 そして、“無限螺旋迷宮”ユグドラシル・シャフトの攻略は俺とノアが先行するべきだとノアは進言した。トネリコの注意を引きつつ、迷宮ダンジョンの情報をグラトニスたちに共有する作戦なのだろう。



「異存はありますか、我が騎士よ?」

「いいえ、ございません……仰せのままに」



 本来ならノアは戦艦ラストアークに残したいが、トネリコとの決着をノアが臨むなら騎士である俺がくちを挟むまでもない。我があるじからの命令オーダーに俺は従う意志を示した。

 俺の使命は“無限螺旋迷宮”ユグドラシル・シャフトを先陣を切って攻略し、後続のグラトニスたちの道を拓くこと。そして“ノアの騎士”としてトネリコを打倒する事だ。



「作戦決行は明日の早朝からです。それまでの間に必要な休息を取るように。私は“無限螺旋迷宮ユグドラシル・シャフト”攻略の為の準備を、ホープは戦艦ラストアーク改造の準備を進めますので……皆さんは英気を養ってください」


「では此度はこれで解散かの?」


「はい、本作戦会議はこれで終了します。最後に一つ……“無限螺旋迷宮ユグドラシル・シャフト”の攻略が完了すれば、我々ラストアーク騎士団はいよいよ最後の作戦に着手します。それを肝に銘じておいてください……以上です」



 “無限螺旋迷宮”ユグドラシル・シャフトの攻略は明日の早朝から始まる。それまで俺たちは英気を養うことになった。

 来たる最終決戦は近い、そうノアが言った言葉を胸に刻みながら作戦会議は幕を閉じたのだった。

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