イケメン勇者の大冒険?!
イケメン勇者の冒険
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俺、イケメン勇者。
最近巷で騒ぎになってる大魔王を倒す為、旅立ちの支度をしている。
先ずは…
呼び付けられた城で、早速この国の王様とご対面だっ!!
「勇者よ、行けっ!!100ドルッチあげるからさぁ~、ついでにあの暴れんぼな姫救って来て~」
「Σついでかよっ!!」
いけすかねぇメタボリックな王様から旅立ち資金を貰い、
町で装備を整える。
「…つーか…俺、一人旅かよ……。」
まっ、俺様最強☆
…な訳は無く←
『スライムがあらわれた!! コマンド→』
「攻撃しかないだろっ!!!せいっ!!!」
なんて。
LVさえ上げてきゃ、一人でも次の町なんざぁ直ぐだゼっ!!ベイベェ☆
しかし、やはり旅は道連れ世は情け?
「うふふ、こんにちは。巷で有名な勇者さん。」
「あ?…誰?何処のホスト?!」
次の町でナンパされた、
ちょっと俺よりイケメン…かもしれない男。
「嫌だなぁ~勇者様を待ち伏…いやいや、私は魔術を嗜むちょっとしたイケメンですよ。御一緒しようかと思いまして、お声を掛けさせて頂いたのです。」
「…自分でイケメンって…。つーか魔術師=じいさんじゃねぇのか…」
「古いですよ、某有名RPGでも、かなり古いタイプに固執しないで下さい。最近のは巨乳とか貧乳とか…」
「Σ乳かっ!!…つーか、ま…一人より二人のが得だろう。よし、一緒に行くか。どうせそういうシステムなんだろ?」
そんな訳で、
俺よりちょっとだけイケメンなちょいロン毛の魔術師を道連れにする事に。
…これが運のつき…。
~その次の町への道中~
『魔物のむれがあらわれた!! コマンド→』
「戦うっつーのっ!!!うりゃぁぁぁっっ!!!」
「…氷の魔法」
「Σひぁっ!!!冷たっ痛っっ!!」
「おや失礼。カーソル間違えました。」
「またかよっ!!!」
魔物の群れとの戦闘中、
数回に一度の確率で確実に『俺』に魔術を使ってくる魔術師…。
最初の頃は偶然だとばかり思っていたのだが…
どうやらそうでもないと気付いたのは、
常に『見られている感じ』が、確信に変わった時であった。
・
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疲れ切った体を宿屋で休める。
無論、魔術師とはいつも同室だ。
「んっ…?!」
何かに撫でられる感覚に、全身が総毛立つ。
クスリと一つ零れた声が近い!!!
「こんなに良い男だと、殺すのが嫌になります…どうしましょうか…?」
「~っ!!!お前…まさか…ゲイ…」
∑バッ!!!っと、目をこじ開ければ、
目前の魔術師が、驚いた様に目を丸くしている。
「おや、今夜はまだ動けましたか…。苛め足りなかったみたいですねぇ…残念だ。」
「なっ…ちょ…ンンっ!!」
ペロリと舐められた耳朶から、ゾクリとした何かが背筋を走る。
「ふふ…バレちゃったついでに、最後までお相手して貰いましょうかねぇ?」
「なっ…ま…ちょ…変態ぃぃぃぃぃっっ!!!!!」
ジタバタと暴れて、馬乗り状態の魔術師を振り落とそうともがく。
「麻痺の呪文。軽傷バージョン☆」
「くはっ…っ!!!」
途端に力が入らなくなる体に…圧し掛かる魔術師の薄笑い。
何コイツ、なんで同じレベルなのに
こんな微妙な魔術の使い方とか出来る訳?!
「ふふ…では、頂くついでにもう一つ秘密をバラしてあげますね。」
実は、魔術師の野郎はゲイだったとか、
そんな事実より更に最悪な事実発覚ッッ!!!
『実は私が大魔王だったんだ☆本当は君なんて一握りで潰せる程の魔力持ってるんだけど…どうする?殺すの嫌になっちゃったんだよねぇ…』
「は…っ?!…ひ…ック…?!」
Σ衝撃っ!!!!
どうするっつーか、RPG終わりなんじゃ……
俺の上に乗る魔術師の背には、大きく黒い翼が見えた気がした…。
麻痺した体に残るのは、
魔術師から与えられるゾクゾクとした快楽だけで…。
「ひぁ…んぁ…ふ…ンンッ…」
「いい声で、啼いて下さいね…勇者様…?」
感覚の薄い唇からは、言葉にならない声が溢れるだけ…。
「ヒ…ンッ…アァッッ…!!!」
「ん~…やっぱり殺したくないので、勇者は拉致って愛でましょう。そうだ、それが一番良いですっ!!!」
目の前で腰を振りながら、イケメン魔術師が結論付けた答えに
…俺は、逆らう事も出来そうになかった…。
その結論に背いても結局、同じか
…命すら危ういのだから…。
~大魔王の城~
鍵を付けた豪華な部屋で、俺は軟禁されてた。
バス・トイレ付きの広く綺麗な部屋で…
人間に扮した魔物達が俺の世話をする。
昼夜問わずに訪問する魔術師…
否、
大魔王はやっぱりイケメンで。
『麻痺と誘惑、どっちにしようか…?』
「やぁ…んっ!!!」
『今日は軽く麻痺させて、たっぷりと勇者を味わおうかな…?』
なんて、俺の快楽の為だけに自分の魔力を使う。
…そんなに俺の事が気に入っているのかな?なんて思ってしまう程に…。
『フフ…ココ、好きだよね、勇者様…』
「あぁッッ!!!そこ、ヤぁッ…!!!」
大魔王の城の一室には、ピンクな声が響く日々…。
そんな中…
勇者が消えたと言う話は、この世界中に知れ渡り…
世界が不安と混沌に陥ったと言うお話ですが…
その後の真実は、解りません。
何故って?
物語を紡ぐ勇者は大魔王といやんでむふんな事をしているのですから☆
GAME OVER?!