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あとがき

 全問終了です。全部で五問だったので一つ当たり20点ですね。皆さんは何点取れましたか。

 この例題集はあくまで私個人の裁量で定められたものですから、他の文献では違うことを言っていたなんてこともあると思います。

 しかし一応、私が用意した正答があるので、そこはご了承下さい。ローカル検定みたいなものだと思って諦めてください。


 書きたいことは大体書けたと思います。これで少しはすっきりしました。あとはあとがきとして、完全な私見を書いてみます。そんなものいらねぇよって方は読み飛ばすことをお勧めします。


 今回のコロナ騒動、いろいろなことがあったように思います。

 新たなウイルスが発覚したとき、SARSやMARSの時のように大丈夫だろうと楽観したこと。

 それが蔓延して、著名人に死者が出たこと。

 この流行はかつてカミュが書いたものにそっくりだという意見。

 得も言われぬ危機感から市場から姿を消したマスク、消毒液、トイレットペーパー、手袋等々。

 次亜塩素酸水が有効だとか実は根拠がないだとかの話。

 マスクをしていなかったから粛清してくる自粛警察の発足。

 実は中国が作った生物兵器説。

 マスクフリーを訴えて感染拡大しているアメリカ。

 給付金額を三十万にするか十万にするかの小競り合い。

 間に何故か挟まった検察庁法。

 そして経済活動再開と同時に復活する感染者数。


 控えめに言ってパニックを起こしているように思います。そしてこれらは多くが、人々が周りの意見に流された結果のようにも思います。


 人は信じたいものばかりを信じる、なんて言葉はあらゆる小説、映画、ドラマ、漫画、アニメ、その他文芸作品で言われてきたことですが、今回ほどそれを実感することもありませんでした。

 いとも容易く流れる流言に一体どれだけの人が惑わされたのでしょう。私はこういう風潮はあまり好きにはなれないのです。


 誰かがこう言っていたから、著名な人が支持していたから、みんながそうしているからと、ろくすっぽ調べることもなく、根拠もよく分からない対策を講じて、これでいいのだろうかと不安を覚え、あるいは私はこんなにしているのにどうして周りはちゃんとしないのかと苛立ちを募らせる。

 頑張っている医療従事者の方に非難の声を浴びせたり、感染した人を必要以上に攻撃したり。いわゆるスティグマと呼ばれるものも横行しています。


 スティグマとは、元々は古代ギリシャで用いられていた犯罪者や奴隷に焼き付けられた烙印のことだそうです。それが現代にも流行りのように溢れている。何千年も前の概念なのに、全く進歩が見られない。嘆かわしいですね。


 コロナに対して過度に反応している人は、まるで悪霊か悪魔を恐れているように見えます。現代は科学が発展し、かつて疫病神の仕業とされた感染症もその正体がはっきりしている。しかもそれをいつでもどこでも調べられるインターネットまで発達している。にも関わらず得体の知れないものを恐れるように怯える、あるいは軽視している人が多くいらっしゃるように思います。


 「一人一人は良い人なのだけど、集まったら頭のない怪物だ」


 これは以前、別の作品の冒頭でも使用させていただきました、チャップリンのライムライトに出てくる言葉です。私がこの言葉に出会ったのは伊坂幸太郎の小説でしたが、この言葉にはっとさせられたことはよく覚えています。

 ここで言う怪物は、きっとその一部になっている人は成りたくて成ったのではないでしょう。ただそう成ってしまうのは、自分の意見を持たず周りの意見に流されるからだと思います。


 私は怪物には成りたくありません。なので自分で調べて納得したものを信じるようにしています。ただそうして意見を持ったとき、反対の意見を持つ人も必ずいるでしょう。すると意見の食い違いから争いが起こることも考えられます。

 そんな時には互いの意見を尊重し合うことも大切です。社会は信頼で出来ている、人は一人では生きていないと云う原点に立ち返り、一人一人が自信と責任と尊敬を以てことに当たれば、今回の騒動はすぐにでも収束すると思います。



 私の自己満足は大体満たされたので、今回はこれにてお開きにしようと思います。また、何かできることはないだろうかという衝動に駆られることもなく、こんな書き物はこの文書が最後になればと思っています。

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