1章〜始まり〜
1章に入りました。
さてさて、少年の運命はどうなることでしょうか。
数年後
舞台はラテルラ王国のほぼ中央に位置しているゼラルド学園から始まる。
ここは、女性が成人の日に天から授かった奇跡の武器『フルノーツ』を扱えるようにするために作られた学園である。また、この学園を優秀な成績を収めて卒業すれば『王国フルノーツ軍』と呼ばれる王国で最も重要な軍に入隊することができる。
そんな、ゼラルド学園の理事長と校長はというと現在理事長室に集まり目の前の手紙について話し合っていた。
「さてと、どうしたものか。」
そう話しを切り出した理事長の『ラフノール・センスィス』だ。黄金色のロングヘアで赤いドレスを着ているこの学園最強のフルノーツ使いだ。
「そうですね。まさかの人物から手紙が届きましたからね。」
センスィスの言葉に答えたのはその弟そして校長の『ラフノール・ゼルフ』だ。黄土色の髪は男性らしく短めで、貴族が着る一般的な私服をきている。基本この学園は何かしらのイベントがない限り王族であっても男性が入るのは禁制なのだ。しかし、ゼルフは王族継き魔法使いでフルノーツの中には杖を使う者もいるので国から特別に入ることが許されている。
「しかし、そのご本人に手紙を送らせるとは…」
そう理事長が言い2人は手紙から目を外し目の前で立っている少年を見た。
紺色のフード付きマントを被っておりそこまで詳しく見えないが身長からして今年入学した1年、つまり15歳ぐらいで白銀の髪、そしてエメラルド色の目をしていた。そして肩には、彼の髪の色と同じぐらいの白銀色の子狐が乗っていた。
「この手紙と君を見たときにピン!っとはきたよ。…ところで君の肩に乗っている子狐はなんだい?」
センスィスがそう問いかける。
「あぁ、こいつは僕の相棒です。」
彼はそう答えた。そして彼は彼の肩に乗っている子狐の顎下をなで始めた。子狐は[コーン]と鳴いて喜んでいるように感じた。
「まぁ、この手紙を読んだら薄々感じてはいたけどね…。」
センスィスがため息混じりに言った。
「それはまぁ、良いとして…君を転入させるのは全然構わないんだが…他の生徒がどういう反応を見せるかわからない。ただでさえ君は男だというのn」
センスィスの言葉が言い終わる前に理事長室のドアが勢いよく開いた。
「待ってください!理事長ついでに校長!」
見てくださりありがとうございます。
次回〔1章〜ひと悶着〜〕(仮)