序章〜物語の始まる数年前〜
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この日、世界に衝撃が走った。
ラテルラ王国の王が、王の位を弟に渡したのだ。それ自体に問題はないのだ。基本王族は第1王子が国の位を継ぎ、そのまま国を導いていくか、第2王子に位を譲り渡してもいいのだ。この2つのどちらかが世界の常識である。
そう、常識なだけであって例外もあった。それが、『王(もしくは貴族)が正しい道から踏み外れた』ときだ。王と貴族は国民の象徴であるため外道なことをしたことがわかった場合、王もしくは貴族の位を剥奪し2番目の位の者へとその座を譲る。そして当主とその家族は、王族や貴族だけが持つのを許されているファミリーネームを剥奪され、平民もしくはマイネームをも剥奪され奴隷に落ちてしまう。
そして、このラテルラ王国の第1王子、基[ラテルラ・スミス]のおかした罪はもちろんのこと後者の方だ。その内容は『国の資金の横領』だ。
国の資金を横領する事件はよく起きるのだ。これ自体はマイネームを剥奪され平民に位を下げされるだけだ。
しかし、問題はそこじゃないのだ。
この情報に国民は疑問をいだいていた。元々ラテルラ・スミスは、国民想いの王だ。誠実で賢く、剣の腕前もなかなかである。そんな王がそのような事をする筈がないと、国民の誰もが思っていた。
しかし、国民は国の命令には逆らえないので黙って見る事しか出来なかった。
そのような事件があり、スミス国王は弟のグレイに位を譲り家族共々どこかに移り住んだといわれている。その後を知るものは王国内にはいなかった。
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次回〔1章〜未定〜〕