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~afterstory~


「あれから六年も立つんだね」


 唯がポツリと呟く。

 今日はクリスマス。

 俺が唯を選んでから六年が経っていた。


 唯と俺は同じ大学に通っている。

 彼女は推薦、俺は一般だ。

 少し遠くの大学に通うことになった為、二人で一緒に暮らしていた。

 俺も唯も就職先が決まり、残り少ない大学生活を楽しんでいた。


「澪は私を選んだことを後悔してない?」


 唯が訊ねてくる。

 だが、言葉を口にした唯に不安そうな様子はなかった。


「ないよ。今、お前と一緒に居れて幸せだよ」


 少し恥ずかしいが思いを口にする。


「ありがとう」


 唯は満面の笑顔で答える。


「なぁ、大事な話があるんだ。聞いてくれないか?」


 俺は意を決して口を開く。


「六年前みたいだね」


 彼女はフフッと笑いながら告げると俺を真剣な表情で見つめ返してきた。


「唯、俺はお前と一緒に歩いて行きたい。一緒に生きていきたい。俺と、結婚してくれ」


 俺はずっと前から考えていた言葉を口にする。

 一生一大の大勝負。

 就職先が決まったら彼女にプロポーズしようと決意していた。


「・・・・・・」


 唯は下を向いて黙りこんでしまう。


「ゆ、唯?」


 俺は何も言ってくれない唯に心配になり声をかけてしまう。

 俺は緊張しながら彼女の言葉を待つ。


「はい」


「え?」


 間抜けな声を出してしまう。


「私を澪のお嫁さんにしてください」


 彼女は涙を流しながら笑顔で告げてきた。


「必ず幸せにする」


 俺は彼女を抱き締めて告げる。


「一緒にいるだけで幸せだから大丈夫だよ」


「唯、愛してる」


 俺は呟き彼女の指に指輪を嵌める。


「私を選んでくれてありがとう」


 彼女は言葉を口にした直後俺の唇に自分の唇を触れさせる。

 


 キスは今まで何回もしてきた。

 互いの想いを確かめ合う為に。

 だが、この時の口付けは今までのどんな時よりも温かかった。



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