夏休み明けの教室
更新遅くなってしまい申し訳ございません。
間章的な回なので短めとなります。
宜しくお願いいたします。
「おはよう澪。辛気臭い顔なんてして、そんなに学校に来るのが嫌だったのかい?」
夏休み明け初日、学校でかけられた第一声がそんなものだった。
「そんなんじゃねぇーよ。ちょっと考え事してただけだ」
俺は言葉を返す。
妹にキスされて滅茶苦茶悩んでます。
なんて言える訳がない。
「ま、良いけど。・・・・・・そんな顔してると彼女達が心配しちゃうよ」
最後に小声で付け加えられた言葉は先程からこちらをチラチラと見ている一城さんと唯のことをさすのだろう。
「悪い」
俺は一言小声で呟き鈴音のことを考えることを止める。
「なぁ、唯、今日のHRって文化祭の事話し合うんだよな?」
「え、あ、うん」
急に話題振ってしまった為か唯が動揺しながら言葉を返してくる。
「それじゃあさ・・・・・・」
文化祭の話題で会話を広げる。
しばらく話していると一城さんも参加してきた。
その後、先生が号令をかけるまで会話を続けていた。
「あの~、話し合いを始めたいんだけど~」
HRの時間、唯が声をかけるが生徒達は会話を止めない為、始まる気配がなかった。
伊藤先生は諦めた様子で居眠りを始める。
夏休み期間中、独り身から彼女持ち、彼氏持ちになった人達が熱愛空間を発生させ話を聞かずに会話を続ける。
それを睨みながら会話を続ける負け組男子も会話に熱が入っており聞く気配がない。
一部男子達からは「粛正を!!」等と不穏な声まで上がっている始末。
「もー!!聞いてよ!!」
唯の悲鳴が聞こえる事なく時間だけは過ぎ去って行き、気づいた時には夏休み明け初日の学校は終わりを告げていた。
次話からは文化祭編に本格的に入って行きます。
宜しくお願いいたします。




