結果
更新しました。
宜しくお願いいたします。
今日は試験の返却日である。
成績が悪く、全教科三十点以上取らなければ留年してしまう俺は緊張しながらテストが返されるのを待っていた。
「さっそくテストを返して行くわね」
国語担当の教師が来てテストを返していく。
「篠原君、よく頑張ったわね」
先生はにこやかにテストを返してくる。
得点は四十点だった。
「先生、この点でその言葉は違うと思います」
先生の言葉に少し高得点を期待していた俺は小声で呟き席へと戻る。
「は~い、次は物理返して行くね」
別の教師が違う科目のテストを返していき、残るは一教科となった。
ここまで、何とか三十点以上は取ってきていた。
「皆、お疲れ様。最後は数学だな」
担任の伊藤先生が全員に告げ、テストを返していく。
「篠原」
「はい」
名前を呼ばれた俺はテストを受け取りにいく。
「・・・・・・後で職員室な」
一言ですべてを察した。
得点を見ると5点だった。
前回よりはあがっている。
まあ、ゼロだし。
だけど努力してこれは・・・・・・
「はい」
俺は泣きそうになるのを堪えて頷き席へと戻った。
一城さん、佑真、唯の三人は何も言わず暖かい目で俺を見つめていた。
放課後、職員室に来ていた。
「で、何でこうなった?」
伊藤先生は頭を抱えていた。
「わかりません」
俺は正直に答えた。
自分の答案を確認したところ、最後の応用問題だけは正解していたが他の問題は全て間違っていた。
「そうか、で、お前は夏休みは暇か?」
伊藤先生は何故か夏休みのことを聞いてくる。
「はい。お盆以外なら」
「なら、夏休み始まってからの一週間俺とデートするぞ」
伊藤先生、俺の得点でも見て頭が狂ったのか?
先生の頭を壊す俺のテスト恐るべし・・・・・・
「その顔は理解できてないな。補習だよ、ほ・しゅ・う」
「あ、わかりました」
「ったく、感謝しろよ?これで留年は無しにしてやるんだから。俺にだって用事があるのによ」
「先生ボッチなんだから用事なんてないですよね?」
「うるせぇー」
そんな会話を繰り広げたあと、補習の詳しい内容を決め職員室を後にした。
「お疲れさま。何だって?」
教室に荷物を取りに戻ると、待っていてくれていたらしい唯に声をかけられた。
「補習で許してくれるってさ」
「留年じゃなくて良かったね。数学のテスト見せてもらったけど全部計算ミスだったから努力したことはわかってくれたんでしょ」
俺の答案用紙を盗み見た彼女は内容を思い出したのか小さく笑う。
俺のテストは最後の問題以外全て間違っていた。
だが、間違えた内容が計算ミスをしてしまっただけで解き方は合っていた。
まぁ、計算ミスが早い段階だったため途中点を貰えなかったのだが。
「たまには二人で駅の方にでも行かない?」
唯は俺を見つめながら言う。
「そうだな。お腹もすいたし何か食べるか」
答えて、荷物を持ち彼女と共に学校を後にした。
唯のターンスタートです。
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