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試合の行方、そして〇〇〇〇

更新でーす。

宜しくお願いします。


「クソ、クソ、クソ!!」


 俺は試合が終わった直後、地面を何回も殴っていた。

 決定的なチャンスでミスってしまったことへの自分の怒りのためだ。


「澪・・・・・・」


 佑真は俺の名前を呟くように呼び地面を殴り続ける俺の拳を止める。

 いつのまにか佑真だけじゃなく、チームメイト全員が俺を取り囲んでいた。


「みんな、ごめん。俺が決めてれば勝ってたのに・・・」


「よくやったぜ篠原、お前がいなかったらボロボロにやられてたよ」


 桜井は悔しそうに顔を歪めながら精一杯笑顔を作り告げる。


「まだ、試合は終わってないぜ。PKで勝とう。頼むぜキーパー」


「任せろ」


 チームメイト達は誰一人俺を責めず、そして勝利を諦めていなかった。


 そして、全員がPKを開始しようとしたその時、体育祭委員の生徒に声をかけられた。


「ちょっと待ってください。この試合の決着、延長戦で決めてもらってもいいですか?」


「「「「え?」」」」


 俺達だけでなく一年C組のメンバーも驚きの声をあげる。


「実は、この試合の決着次第で今年の体育祭の優勝クラスが決まるんです。それで、委員長がPKじゃなく延長戦、しかも、サドンデスで決めないかって言い出しちゃって・・・・・・」


 委員会の生徒は物凄く気まずそうな表情をしながら告げる。

 ちなみに体育祭の委員長はサッカー部の部長であり、一年C組の半分以上のメンバーの先輩である。


「チッ、あの部長余計なこと言いやがって」


 金本は完全に怒りを顕にしている。

 だが、部長からの提案ということもあり断れず


「わかったよ。そっちもそれでいいよな」


 俺達に不機嫌な声で確認を取る。


「ああ」


 俺は彼に答える。


「少し休憩はもらえるよな?」


 俺は委員の生徒に問う。


「はい。延長戦開始は十分後でお願いします」


 彼女は告げると逃げるように去っていく。


「よし、全員作戦会議だ!!」


 佑真は元気よくチームメイトに告げる。


「佑真、ちょっとトイレ行ってくるわ」


 俺はその場を佑真に任して校舎へと向かう。



☆☆☆


「唯さん、お久しぶりです」


 私は背後から声を掛けられ少し驚く。

 振り向くと、少し派手な黄色の長い髪を持ち、顔も整っているTHE・美少女が立っていた。

 一城さんは頭に?マークを浮かべている。

 知らない人だから仕方がないだろう。 


鈴音(すずね)ちゃん、久しぶり。見に来てくれたんだ」


 私は彼女に言葉を返す。


「はい。兄がサッカーをすると聞いたので」



 何を隠そう彼女は澪の妹なのだ。

 似てないけど・・・・・・

 今日は勝負のことは言わずに澪がサッカーをする事だけを伝えた。


「鈴音ちゃんサッカーをしている澪のこと大好きだもんね」


 彼女はブラコンである。

 あくまで澪がサッカーをしている時のみであるが。

 それ故に、澪が中二の頃に突如サッカーを止めてからは疎遠になっている見たいである。


「そんなことはないですよ宮内さん」


 彼女は笑顔で告げる。

 正直怖い。たぶん怒っている。


「で、こちらの綺麗な方は?」


 鈴音ちゃんは一城さんのことを聞いてくる。

 さて、どうしようかな?澪に好意を持っている女子ですなんて言ったら大変なことになるしなぁ~


「一城美姫といいます」


 一城さんが笑顔で告げる。


「ご丁寧にどうも。私は篠原澪の妹の鈴音です。宮内さんと一緒にいるってことは兄と何かご関係が?」


 早速鈴音ちゃんが切り込む。

 キャ~~、顔が超怖いんですけど。

 マジヤバイんですけど。

 もう私帰っていいですか・・・・・・


 自分のキャラが壊れるのを感じながら二人を見守る。


「篠原君の友人(?)です」

 

 一城さんは満面の笑顔で告げる。

 ちょっと一城さんも怖い。

 というか、(?)マークを付けないでもらえないかな・・・・・・


「そうですか。いつも兄がお世話をおかけしていると思います。不甲斐ない兄ですがこれからも宜しくお願いいたします」

 

 鈴音ちゃんは(?)に気づかずにいつも通りの表情に戻り告げる。


「はい。こちらこそ宜しくお願いいたします」

 

 一城さんもいつも通りに戻り答える。


「まさか、澪が外すとは思ってなかったな~」


 私は無理矢理話題を変えようと試みる。

 二人ともいつも通りに戻ったとはいえ怖かったし・・・・・・


「私も、篠原君の実力はよくわかっていないけどここまでのプレーを見ていた感じミスをするとは思っていませんでした」


「まぁ、あの兄ですから・・・・・・」


「「だね(ですね)」」


 私と一城さんが同時に呟き、三人顔を見合わせて苦笑する。


「私、お手洗い行ってくるので一旦失礼しますね」


 鈴音ちゃんはそう告げると校舎の方へと走っていく。


「宮内さん、あの子本当に篠原君の妹ですか?実は彼女だったりは・・・・・・」


「大丈夫。正真正銘妹です」


 私は未だ疑っている一城さんに告げる。 

 その後、サッカーをしていた頃の澪の話をしながら延長戦が始まるのを待った。



☆☆☆


 俺は、校舎を回り人目の無い校舎裏へと向かった。


「あんた、そんなところで何やってんの?」


 

 俺は突然後ろから声を掛けられ驚き振り向く。



 


 そこには、妹の鈴音がいた。




 

 次回予告は当たっていた!!

ということで、妹ヒロイン鈴音ちゃん登場です。

 


これ以上ヒロインを出すつもりはないためもうヒロインは増えません(笑)


さて、次は冒頭で澪と鈴音の会話。

その後延長戦というメニューとなっております。

体育祭編もあと少し、楽しんでもらえればと思います。


次話は明日投稿の予定です。

宜しくお願いいたします。



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