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10話

ブックマーク有難うございます!

ガラガラと牌は回り、パチっと牌は打たれる。


「ロン!ピンフドラ1、2000!」


「ぐあああ」


高級マンションの一室では、今日も絶叫がこだまする。


「なんでテスト前なのに麻雀するのかねぇ。」


「テスト前だからでしょう!」


試験に向けての勉強会は麻雀大会へと変貌していた。


いつもの四人だけでなく、同じ学科の数名が加わっている。


「それで帰省はどうだったの?佐藤君」


「んー、トウモロコシ食ってきたよ。」


それと異世界にも行ってきたけど。


「ははっ、流石佐藤君。」


よくわからんが、バカにされている気がする。


「「お土産は〜?」」


「ないよ。」


「「ガーーン」」


こいつらも、いつも通りである。



結局、たいして勉強もせず、試験へと望むことになった。


大学の試験期間は長く、取っている科目にもよるが、2,3週間続く場合もある。


異世界へと行くのは少し不安があった為、ファーストフード店近くの路地裏を少し調べて見ることにした。


「んー、まだあるなぁ」


アスファルトの壁には黒い靄があり、手を触れれば中へと進んでいく。


手に持つタイプのライトとバットを用意した、それに今日はスニーカーだ。


「うし、いくか!」


不自然に誰も通らない路地裏、その内にある黒い靄へと入っていく。


「なんだこりゃ・・・?」


入った先は洞窟になっており、周りの壁は淡く光っていた。


「ダンジョン・・・なのか?」


「違うわよバカ!さっさと出ていきなさい。」


不意に後ろから罵倒を受けた、空間把握でも察知できていなかった。


「ッ・・・!誰だ!?」


「人に名前を尋ねる前に、まず自分で名乗ったらどうなの?」


かなりいけ好かないやつだ・・・。


「佐藤だけど・・・」


「佐藤って、そんなあからさまな偽名つくんじゃないわよ!」


訂正、相容れないやつだ。


「いや偽名じゃねぇし・・・」


「はぁ・・・とにかくここから出なさい!いいわね!?」


言いたいことだけ言って、奥へ進んでいこうとする女。


(なんなんだ!?誰が帰るかっ!)


 こっそりと後をつける、相変わらずあの女の気配が解りずらい。


夏だというのに、フード付きの亜麻色のハーフコート、ショートパンツに黒ニーソ


あまり女性っぽくないシルバーアクセも着けていた。


途中いくつか分かれ道があったが、迷うことなく進んでいく。


「昨日よりだいぶ拡張してる・・・?速すぎる・・・」


通路を抜けると、大きな広間にでた、直径100m高さも20mほどありそうだ。



 そんな広間の先から何かが近づいてくるのを感じる。


「おい!なんかくるぞ」


「ちょっとあんたなんでいるのよ!帰れっていったでしょっ!」


キャンキャン吠えるが、近づいてくるモノに気付いたのか、コートから紙のような物を取り出した。


「まったく・・・、『紅蓮』『甲鬼』おいで!」


女の目の前に、青く輝く魔法陣が展開され、二匹が姿を現す。


一匹は狐、ただ手や足に炎がくっついてるが。


もう一匹は・・・亀の甲羅を背負い棍棒を持っている・・・頭からは小さい角が生えている。


俺もコッソリとストレージからバットを取り出す。


前方から近づいてくるモノの姿が見える。


「餓鬼に小鬼か、蹴散らせ『紅蓮』!」


『紅蓮』と呼ばれた狐は、空中を疾駆し鬼の集団へと突っ込んでいった。


腹がぽこりとでた、痩せっぽっちの鬼が餓鬼で、小鬼といえば緑色のゴブリンをイメージするが、


130cmほどの赤黒い体に、頭には小さな角をつけている。


『紅蓮』の吐く炎により、鬼がどんどん殺されていくが、二匹の小鬼がこちらへ突っ込んできた。


手に持つ木の棍棒のような物を振り上げ、女へと攻撃を加えようとするが、『甲鬼』に阻まれる。


持っていた1.5mほどの棍棒を振り回し、2匹同時にひき潰した。


『ギャ・・ギャ・・・』


断末魔を上げた小鬼は黒い煙となって消えていき、その後には赤黒い小さい石が落ちていた。



『コーーン』


鬼の集団と戦っていた『紅蓮』が、甲高い声で鳴いた。


新手を知らせる警戒の音だ。


「やば・・・」



 そう呟いたのが聞こえた、それと同時にものすごい速度で、三匹がやってきた。


口元は大きく裂け、不揃いな牙が剥き出しになり、涎も垂れている。


四足歩行の為全長は解りずらいが、普通よりかなりでかい、赤黒い毛並みの三匹の犬。


『紅蓮』に構うことなく、女へと突っ込んでくる、この女のヘイトの高さに思わず噴き出す。


「何笑ってんのよ!?『甲鬼』!」


『甲鬼』が犬を止めようと棍棒を振り回すが、するりと一匹が抜け女へと襲い掛かる。


手に持つ紙に指を走らせ、襲い掛かかる犬へと悪態をつく。


「もう!赤字よこのクソ犬!―爆符―」


そう言って女の手から放たれた紙は、「ドォォン」という音と共に爆ぜた。


『甲鬼』により一匹がひき潰されたが、もう一匹が女へ襲い掛かる。


「ッ・・・!」


「クイック!」


自身へと補助を掛け、一気に詰め寄りバットを振り下ろす。


犬の顔へとバットをめり込ませるが、予想以上に反動がでかく後ろに吹っ飛ばされる。


バットはかなり凹み、手首を痛めた。


「超いてぇ・・・」


異世界にいたときとは違い、補正がないようだ。


「あ・・・ありがと。」と薄暗いが頬を赤らめていた気がする。・・・ツンデレ?












お読み頂き有難うございます。

別作品も投稿中です。

よろしくお願いしますm(__)m

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