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スコール  作者: aotohana
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薄明光線


雑貨屋…


茜と佑都がにやにやしながら俺を見ている。

あいつらぜってぇ面白がってるよな。



ファミレス…


「いつのまに、空ちゃんとそういうことになってたんだよ、お前」



「空ちゃん、先輩と別れたから?」



甘そうなパフェをつっつきながら、茜も聞いてくる。



「まぁな…そんなとこ」


俺はめんどくせぇから、適当に答える。


「あの…さ、言いにくいけど…祐也先輩、空ちゃんとより戻したいみたいだよ。」


は!?何いまさら…ふざけんなよ。


「ほら、高校入ってから、空ちゃんモテてるから、先輩惜しくなったんじゃない?」


……。


「あぁ、確かに周りでけっこう気にしてる奴いるわ。あ…コウ、お前取られんなよ」


佑都が忠告する。


……。



「もう、俺誰にも渡す気ねぇし」






「これ、やる」


別れ際…航から小さな袋を渡された。

あけてみると、星形の小さなネックレス。

石がついてて可愛い。


「どうしたの、これ?」


「今日お前誕生日だろ、気にいんねぇかも知れないけど…」


「あ…ううん、すごく可愛いよ。ありがと」


誕生日…知ってたんだ。

なんか嬉しいかも…。

こういうとこ、マメ。付き合った他の彼女にもしてたのかな…まどか先輩とか。


気持ちが曇る。ううん、気にしない。



「空…今日俺んち来いよ」


「…うん」




コウの部屋。

何度か来ている。最初は緊張したり…気まずかったりしたけど…


ゲームしたり、雑誌をみたり、一緒に勉強したり…だんだん慣れて、楽しい時間になっていった。


DVDを見てたら…


「なぁ、さっき俺やったのつけていい?」


「ネックレス?いいけど…高かったんじゃないの?」



「いや安物、それにバイト代でたし」


私からネックレスを受けとると、航は私の後ろにまわり、つけようとする。


「バイト?毎日部活あんのに、いつしてたの?」


「ん?あぁ、土日で部活ねぇ時だけな、中3に教えてんの、俺先生」


得意気に言う。嘘…航って頭いいの?


「嘘…コウ勉強教えられんの?」


「失礼な奴だな…俺数学だけは順位一桁だし…って集中できねぇから、黙れよ」


航の息が首すじにかかる。心臓また…はやくなる。


「できた…ほら」


私の胸元には小さな星形が光る。


「可愛い…ありがと」


!?


そのまま背後から抱きしめられた。


「先輩の前でもそれしてて…周りに聞かれたら彼氏からもらったって言って」


背中から伝わる航の鼓動もはやい。


「そしたら…先輩も焦っから」


…そうだった。

見返すの彼は手伝ってくれてるだけだった。





「空ちゃん、いいかげん無視しないでほしいんだけど」


ネットを片付けていたら祐也先輩がやってきて、手伝おうとする


「1人でできます。それに、先輩と私もう何も関係ないですよね」


私は冷たく言った。

この人いったい何なんだろう…


あの日…合宿の日、無理矢理キスされて、それ以来無視してた。だって勝手すぎるし…これ以上先輩を嫌いになりたくなかったから。


初めて好きになった人だから。



「ねぇ…それ、そのネックレス、最近ずっとつけてるけど航くん?」


「そうです、彼氏にもらいました」


先輩は大きなため息をつく。


「俺…忠告したのに、なんで付き合ってんの?あん時俺ちゃんと言ったよね」



あの時…


そう…河原でビールを飲んだ日。

あの日…先輩に言われたこと。


合宿の時から、先輩は私の前に度々現れるようになった。無視してたのに、しつこくて…


「先輩は、私とまた付き合っても絶対浮気しますよ、女ぐせ悪いし」


言い過ぎたかなって思った…そんな自分が間違いだったってすぐ気づく。


「女ぐせ悪い?それは…空ちゃんの幼馴染みだろ、航くんだっけ?彼…空ちゃんにも言い寄っただろ…中学ん時から一緒にいるの、俺知ってたし」



先輩は感情的になって、訳わかんないことを言い出す。


「先輩…何言ってるんですか?」



「だから、俺だけ責めんなってこと。空ちゃんだって浮気してたんだろ」



「最低…航は先輩とは違います」


怒りで震えるなんて初めてだ。

感情が抑えられない。


「やっぱ可愛くないな…航くんにも言われるでしょ」


…。


私は何も言えず、走って逃げた。






もう心が壊れちゃいそうなぐらい、ぐちゃぐちゃで…


そんな気持ちを航が救ってくれたんだ。



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