惨殺掲示―ゼロ―
これもR15とさせてもらいます。
「あるホテルの~」は直接的な表現を避けた性的描写がありましたが、こちらは残酷描写多ということでR15です。
ご注意ください。
「一緒に寝よ?」
柔らかな布団にくるまる二人。一人はもう一人の無垢な寝顔に笑みを溢した。
「お手々出してると冷えちゃいますよ?」
そう囁いて布団からはみ出た軽く握られた拳を自らの両手で包み込む。
「う?…あ…」
その思いの外の温かさにゆるゆると瞼を開く一人。
「起きちゃいましたか?」
一人が訊く。
「…起きちゃいました」
一人が応える。
「眠いですか?」
一人が訊く。
「…眠いです」
一人が応える。
「もっと寝たかったですか?」
一人が訊く。
「…もっと抱きたいです」
一人が応える。
「どうぞ」
…―旦那様―…
「10人」
「ふーん」
「先に言った通り、こいつらに戦闘能力は皆無」
「皆無ならどうにでもできんだろ?なんでわざわざ―」
「我々がただの人間に刑罰を与えるはずないだろう?」
「まぁね。被害もないのに危険だからって理由で駆除。なんて知れたら凄いことになるしね」
「だから貴様だろう?」
「ただの人間がただの人間を駆除。なんて知れたら知れたで別に普通だからねぇ」
「報酬は3000万。無論、成功報酬。後払いだ」
「どーも」
「今回は随分と乗り気だな」
「あんたには関係ないだろ?」
「そうだな」
「すればいい、それだけ」
「それだけだ」
「あ、そーだ。あんた、抱いたことある?」
「貴様に色恋か?」
「鬱憤が溜まってんのさ」
「抱くなんて虚しいだけさ。それはそれでいい薬だけどな」
「そっ。あんたにしては珍しい考えだね」
「何だか貴様に軽くあしらわれるのに慣れてきただけさ」
「そう?男でも抱いてみる?」
「貴様か?体だけだろ?抱きたいが後が恐い。他の奴らみたくはなりたくないからな」
「賢明だ。俺を本気でモノにしたいなら。今回の報酬みたいなはした金じゃたりない」
「あればいいのか?」
「あんたみたいな下っぱに払えるとは思えないけどね。一生、全身で奉仕してやるよ。そして骨抜きしてやるよ」
「いいな」
「快楽に溺れさしてやる」
「ふっ…成功を祈る」
「祈らずとも成功さ」
「だろうな」
「あんた面白いな。仕事以外でも来なよ。持ってきた金の分だけ遊んでやるよ」
「とんだ奴だな。ママが泣くぞ?」
「そういう奴だから仕方がない」