結衣、病院初日で派手デビュー☆
「うわ〜、やっぱマジでデカい病院じゃん!」
結衣は茶髪にハイライトを入れたロングヘアを揺らしながら、ガラス張りの入り口をくぐった。制服のナース服はジャストサイズ、だが足元は白いスニーカーにピンクのソックスを合わせ、ネイルはビビッドなピンク。マツエクもバッチリで、まるで病棟にパーティー会場を持ち込んだかのような華やかさだ。
「新人ナース・結衣さんですね?こちらへ」と、控えめに先輩ナースの高木明日香が案内する。
「はーい♡よろしくお願いしまーす!」
結衣の元気すぎる挨拶に、高木は少し眉をひそめた。
「…本当に大丈夫か、この子」
同期の佐藤颯太は小声でつぶやく。
結衣の派手さに圧倒されつつ、どこか面白そうな予感も漂った。
初日はまず病棟見学から。
結衣は患者のベッドに近づくたびに「おはよーございます♡」と明るく声をかける。
年配の患者さんは少し驚いた顔をするが、結衣の笑顔はすぐに和ませた。
しかし、ここでさっそくハプニング。
ベッドの脇に置かれた点滴の管をうっかり踏みそうになり、思わず「わっ!」と声を上げた瞬間、看護用トレーをひっくり返してしまう。
トレーの上の小物がカタカタと床に落ち、病室内は一瞬騒然。
「結衣さん!大丈夫ですか!」
高木の厳しい声が飛ぶ。
「え、はいっ…でもすぐ片付けます!」
結衣は慌てつつも手際よく器具を拾い、トレーを元通りに並べた。手際の良さに高木の眉がわずかに緩む。
「…やるじゃん」
佐藤も思わずつぶやいた。派手な見た目からは想像できない機転と素早さに、彼も少し驚いていた。
昼休み、病棟の休憩室。結衣はお弁当を広げながら、同期や先輩に自己紹介を始める。
「私ね、結衣!趣味はカフェ巡りとネイル、あと患者さんとおしゃべりするの大好き〜♡」
「…趣味の話はいいから、まず仕事だろ」
佐藤のクールなツッコミに、結衣はにっこり笑ってウィンクした。
「うふふ♡仕事も全力で頑張るけど、楽しむのも全力ってことで♡」
午後、早速患者対応のチャンス到来。高齢の患者さんが呼吸困難で苦しんでいる。
結衣は瞬時に判断し、酸素マスクを取り出して装着。
医師に症状を報告し、応急処置を手早く行った。
「結衣さん、すごい判断力ですね…!」
橘医師も驚きの表情。派手な見た目のギャルが、ここまで冷静で有能とは誰も思わなかった。
日が暮れるころ、初日は終了。結衣は疲れた顔も見せず、ニコニコしながら振り返った。
「はー、今日もあげ〜⤴︎︎⤴︎︎!いっぱい学べたし、楽しかった〜♡」
周囲の先輩や同期は、思わず笑ってしまった。
結衣の派手さだけじゃなく、その明るさと行動力が病棟に少しずつ浸透し始めた瞬間だった。
こうして、派手ギャル・結衣の病棟デビューは、ハプニングあり、笑いあり、少し感動もありのスタートを切ったのだった。




