争執
話しているうちに将軍の陣営に着いた。もう将軍の黒い大部隊が見えていた。相変わらず人々を恐怖に陥れる姿だった。
これほど多くの地を征服した将軍が、今や新たに即位した王と共に討伐に赴く。
この戦いは彼の助力があれば順調に進むはずだ。天の助けなのか
もし黒衣の王の助力が天からのものなら、彼の天はヘンサーということになる。それではどうやって自分を証明できるというのか
後ろについてくる貴族たちを見て、ため息をつき首を振った。皆、飯を食うことしか知らず世知に疎い傲慢な連中だ
彼自身もまた、実はあの貴族たちと何ら変わるところはない。ただ身分という薄っぺらな黄金の衣をまとっているだけなのだ。
「将軍、陛下がお見えになりました」
ヘンロを見て、ホブムは冷笑した。案の定、彼は普段と何ら変わらない貴族だった。
「初対面の挨拶を。私はヘンロ・ランクチェス。協力に感謝する。どうか良い関係を築こう」
「ふむ、若造よ。私は協力するつもりだが、足を引っ張るなよ。お前の軍隊の扱いがどんなものか、お前も分かっているだろう? 戦場に遅れて到着するなど、大いなる禁忌だ」
この露骨な嘲笑にヘンロは何も言えなかった。言葉の一つ一つが棘のように刺さるが、彼が言うことは全て事実だった。怒りを覚えながらも、どうしようもなかった。
「彼を責めないでください。彼は本当に頑張っているんです」
「お前は本当に役立たずだな。そんな悠長な口調で、お前を派遣すべきじゃなかったかもしれないな」
「そんなこと言わないでください。将軍、このご判断は正解ですよ。私はきちんとあなたの仕事をこなしている」
実際、彼は将軍の元で訓練しなくて済むのが快適だと考えていた。将軍の陣営では毎日鍛錬が必要だったが、ヘンロの所ではずっと楽で、様々な面白いことも見られたからだ。
「ふん、それでこそ良い」
「本当ですよ、副官を信じてください」
ヘンロは彼らの会話を聞きながら、ゆっくりと口を開いた。
「ですから…将軍、私たちの計画をお聞きください。私たちは…」
途中で遮られた。将軍は軽蔑の眼差しで彼を見つめ、この計画を全く信用していないことが伝わってきた。
「我々は自分たちで戦う。お前自身の計画は、お前の軍隊で実行しろ」
「これで協力と言えるのか?これは重大な事柄だ。こんな適当な対応で済ませられるものか」
この「若き王」が怒るのを見て、カトーが仲裁に入った。
「おいおい、二人とも落ち着け。将軍、陛下のお話を聞いてやれよ。大した時間じゃないだろう」
自分の副官が、見下している新王の肩を持つことに、将軍は明らかに少し苛立ったが、何も言わず、ただ承諾した。
ヘンロの計画を聞くと、彼は眉をひそめた。目の前の城壁には多くの兵士が立っており、彼らはとっくに報告を終えているはずだ
この計画を聞いてどう思ったのか、満足しているようでもあり、無関心でもあり、彼は罵倒も嘲笑もせず
「お前が決めたことなら、自分で実行しろ。俺の考えは変わらない。俺は俺の計画を実行し、お前はお前の計画を実行する。それだけだ」
彼は依然として自らの考えを貫き、ヘンロに自分の計画に従うよう求めた。
将軍は武力で門を突破するつもりだった。兵士は多いが、彼の前では取るに足らない存在だった。
「カトー、お前はこれまで通り、彼の軍の中で彼を助けてやれ」
「お前の言う通りにするさ」
ヘンロはとっくにこの展開を予想していた。将軍のような独りよがりの性格なら、これは当然のことだ
やや呆れた様子だったが、同時に自らが実戦経験ゼロで単独指揮が不可能であることも痛感していた。まるで兵営で誰も気に留めない状況のように




