苛立ちの程度
空に雷が走り、雷鳴はそれほど大きくなく、まるで天がくしゃみをしたような弱々しい音だった。 空の暗さはどこから来たのかわからない。天色はどんどん暗くなり、朝なのにまるで夜のようだ。灰色で重苦しい空を見やると、海の向こう側には大きな雲がソードリン城の背後から漂ってきていた。
その雲は祝福のものとは思えず、むしろ双方に恐怖を与える暴風雨のようだ。吹き付ける風は刺すようで、冷たい雨とともに、この戦いを止めようとしているかのようだった。
「どうしてこうなったんだ。今日の攻城には向いてないだろ。」
ホブムは前線でその雲を見上げ、まるで戦う気になれなかった。今日は攻城に適した日ではない。だが、矢が引かれた以上、発さざるを得ない。仕方なく意を決して進むしかなかった。
まだ到着しないヘンローに、黒袍王は苛立ちを募らせていた。こんなに遅いなんて、さすが新米王だ。戦に向いていない。以前協力を約束してしまったことを後悔しつつも、受け入れるしかない。
「俺は何を考えていたんだよ。こんなことに口を出すなんて、ありえない。ひどいことになった…」
今、彼は頭痛を感じるばかりだった。本来簡単なはずのことが、こんなに複雑になったのは新米王のせいだ。無理やり今日の攻城を押し付けてきたのだ。
「はぁ、あいつは純粋な貴族だな。成果だけを求めているだけさ。」
「将軍、空の様子が良くないみたいです。やっぱり彼と一緒に攻めるべきですか?かなり厳しいかもしれません。」
「へっ、厳しい?俺は彼がいなければもっとうまく片付けられると思うだけだ。」
目の前の城を見ると、確かに頑丈そうだが、実は脆い。こんな大軍に対抗できるはずもなく、ましてやジョンの中身のない軍隊など問題にならない。 将軍はジョンの軍隊にいる連中をよく知っていた。みな見かけ倒しで、実際は臆病な亀同然。役に立たないからジョンのもとに食い扶持を求めて集まっているだけだ。
「まぁ、いいか。こいつに俺たちの実力を見せてやろう。」
「もちろん、我々には造作もないことです。カード大人もそう思ってるはずです。今頃、王のところで出発を急かしてるでしょう。」
「彼か?悠々と出発を待ってるんじゃないか。そこまで勤勉だとは思わんな。」
将軍はため息をついた。ここで待つのも悪くないが、苛立ちが募るばかりだった。そこで、兵士にヘンローの陣営へ急かさせに行くよう命じた。
「シゴ、お前、こっちの陣営に行ってどうなってるか見てこい。早くしろって言え。大雨になったら戦えなくなるからな。」
「了解しました。すぐに行きます。」




