受け入れられた世話
カオが部屋に戻ると、ローゼルの顔色がますます青白くなっているのが分かった。状態が悪化しているようだった。彼はそっとローゼルを揺り起こした。ローゼルはゆっくりと目を開け、ぼんやりとした目でカオを見た。
「俺、寝てた…?」
「熱が出てるよ。薬草を煮たから、早く飲んで」
目の前に置かれた黒くて臭い薬を見て、ローゼルは気が進まなかったが、それでも受け取って飲んだ。しかし、その味はあまりにもひどく、顔をしかめ、吐き気を抑えるために口を押さえた。しばらくしてようやく落ち着いた。
「これ、めっちゃまずい…」
口の中にはまだ薬草の味が残り、気持ち悪かったが、彼は目の前の少年に対する見方が変わった。カオが自分に近づくのは地位のためではなく、純粋な善意からだと感じた。
「薬ってだいたいこんなもんだろ。もう少し休んだ方がいいよ」
「なんで俺の世話をするんだ?何のために?」
ローゼルは疑問の表情でカオに尋ねた。彼はこの少年が他の人と違うことは前から知っていたが、こんなにも丁寧に世話をする姿を見て、急に彼のことをもっと知りたいと思った。
「え、前に言ったじゃん。こんなのちょっとしたことだから、気にしなくていいよ」
「…」
カオはタオルを水で濡らし、ローゼルの額に当てた。熱を早く下げるためで、少しでも楽になるようにと願った。ローゼルは小さな声で「ありがとう」と呟いた。
「うわ!君がありがとうなんて言うなんて!めっちゃ冷たいやつだと思ってたよ」
カオはローゼルの「ありがとう」に興奮した。これは小さな進歩だった。彼にとって、ヨハンの従者であるこの人物を少しでも理解できた気がした。ヨハンとは全く異なる性格の、内面の優しさを持った人。
「このタオル、気持ちいい?」
「うん、大丈夫」
その後、ローゼルはベッドで眠るヨハンを見た。ヨハンは顔をゆがめ、恐ろしい夢でも見ているのか、額には冷や汗が流れ、苦しそうだった。ローゼルはヨハンの顔を拭いてやりたかったが、今は手を上げるのも重く、動かせなかった。
「動かないで!親王のことは俺がやるよ」
カオは新しいハンカチを取り、ヨハンの顔の汗を丁寧に拭った。ヨハンはシーツをぎゅっと握り、首を振っていて、顔を拭くのが難しかった。カオは少しずつ水をつけて慎重に拭いた。
「一体何の夢を見てるんだ…」カオは小声で呟いた。
だが、ローゼルはそんな光景に慣れているようだった。ヨハンを見つめ、言葉にできない複雑な表情を浮かべた。彼はそっとヨハンの手を再び握り、温かい手でヨハンを守るようにした。
ヨハンも次第に落ち着き、顔の表情も徐々に穏やかになり、いつもの幼く愛らしい顔に戻った。
カオは思わず考えた。この親王は本当に悪魔なのだろうか?性格は本当にそんなにひどいのだろうか?
だが、そんなことは彼にとって意味をなさなかった。彼はすでに「悪魔」の兵士なのだ。命令に従うのが軍人としての代償だ。ヨハンの命令は、たとえ自分に反するものであっても、従わなければならない――




