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しばらく、おばさんと他愛もない話をしていると、奈々ちゃんが二階から下りてきた。
!!
奈々ちゃんが、スカートを履いてる…。
びっくり………
制服以外はいつもズボンしか履かないのに………
ていうか、スカートなんか持ってたんだ…。
おばさんもびっくりしている。
「…どうしたの?
奈々がスカートなんて、珍しいわね~。
でも、かわいいじゃないその格好。
似合ってるわよ!
ねぇ。央ちゃん。」
おばさんに同意を求められて、俺は思ったままを口にした。
「うん。すごくかわいい。
よく似合ってるよ」
「……そう?
ちょっと、気分転換してみただけだよ。」
奈々ちゃんはそっけなく言うけど、ちょっと頬が染まっていた。
彼女はテーブルにつくと、朝ご飯のトーストをかじり始めた。
今日の奈々ちゃんは、水色のシャツに、膝より少し短めの白いスカートという格好で、いつもよりかなり女の子っぽい。
でも、元気で爽やかな感じが、奈々ちゃんにとてもよく似合ってる。
俺はソファーから、ちょっと離れたダイニングテーブルに座る奈々ちゃんを見ていた。
ふと、奈々ちゃんが俺の視線に気づいたのか、こっちを向く。
でも、俺と目が合うと、赤くなってすぐにぱっと向こうを向いてしまった。
……………?
奈々ちゃん、恥ずかしがってる……?
へぇ………なんか……すごい。
服装が変わると、態度まで変わるんだ……。
奈々ちゃんが恥ずかしそうに朝ご飯を食べている間、俺は彼女のほんのり赤く染まった頬やひらひらのスカートを眺めて楽しんだのだった。