表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/53

第43話 そろそろいいかな

 明良を弱いと言ってから一ヶ月が経過した。

 由香と久美も明良に引っ張られる形でなんとなく強くなっていった。


 そうなると恒もそろそろ決断を迫られることになる。

 基本はドリーをあの国から遠ざけること、世界崩壊の原因を探すことが挙げられるが基本はミリーに注力することで防げるんじゃないかと思っているが、ミモネからはハッキリとした答えを聞けていない。


 恒は食堂で夕飯を食べ終えた皆の前で静かに口を開く。


「ねえ、そろそろいいかなと思うんだけど、どうかな?」

「そろそろって、もしかして……」

「え? ウソ! ちょっと、困る! 私、何も準備していないんだけど!」


 由香と久美がなんだか慌てているが、二人以外は恒が何を言いたいのかを掴みかねていたが、ドリーだけは恒の真意を汲み取ることが出来たのか「いいだろ」と頷く。


「え? なんでドリーが答えるの?」

「そうよ。どうしてドリーなの? ハッ! もしかして恒ってばドリーとそういう『バシッ!』……痛い」


 久美が腐った方向に行こうとしたのを恒が久美の頭を叩いて正気に戻す。


「ドリーが言うなら大丈夫かな」

「ああ、ワシは大丈夫だと思うぞ。後はアキラの気構え次第だがな」

「俺?」

「ああ、そうだ。どうだ、ミリーを守って行ける自身は付いたんじゃないのか?」


 ドリーからの質問に明良はその答えを期待しているミリーと見つめ合う。


「え? あれ? なんか思っていたのと違う!」

「うん、私もそう思う。ねえ、もしかして私達だけが勘違いしていたってことはない?」

「あれ? そうなのかな?」

「ねえ、ちなみにだけど由香はなんだと思ったの?」

「え……言わないとダメ?」

「うん、だって言わないと分からないから」

「なら、久美から言ってよ」

「え? なんで、だって由香が言い出したじゃない」

「でも、久美もそう思ったってことなんでしょ」

「だけど、由香が先だったでしょ」

「でも……」


 恒達は何を言い合っているのか分からない由香と久美をお無視する形で恒と明良、ドリー、ミリーで輪になって話を始める。


「それで、アキラはどうなんだ?」

「うん、正直言って……まだとは思っている」

「そうか「でも! ……でも?」

「ミリーを傷付けさせることはないと誓う!」」

「アキラ……」


 少し前まであれだけ弱いだのなんだのと言われていた、あの頃の明良とは違って「ミリーだけは必ず守る」という気概を感じさせる顔付きでドリーに答えていた。


 ドリーもそんな明良の顔を見ればイヤとは言えず、苦笑しながら恒を見る。


 恒もそんなドリーと明良達の顔を見て反対することもなく黙って右手を明良に差し出すと明良もその手をガッシリと握る。


「じゃあ、出発は一週間後な。それまで今まで以上に……ドリー頼むよ」

「ああ、任せてくれ。今まで以上に頑張ってもらうだけだ」

「え……」

「アキラ……」


 恒とドリーの言葉に少し引いてしまう明良だった。


 そして、そんな明良とはことなりまだ何やら言い合っている二人をドリーが指差すと「放っておいていいのか?」と恒に聞いてくるが、恒もどうしていいか分からないので「放置一択で」と返すしかなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ