普通って難しい
「目に見えるものが全てではない。」
そんな言葉を昔の誰かが言っていた気がした。
しかし今、目の前にある死は自分にとっての全てだった。
若くして子を授かり
目の前にある小さな命のために一生懸命働いてきた自分にとって
冷たくなった我が子の姿は
今までの自分が全て無駄だったかのように
冷たく現実を突き付けてきた。
「急性骨髄性白血病」
我が子を奪った病の名だ。
それはどうしようもなく
誰が悪い訳でも無く
ただ誰よりもその病が
強かった。
ただそれだけだった。
しかし20代の全てを我が子のために捧げてきた自分にとって
その現実はとても痛く
耐え難いものであった。
もう一度、
ただもう一度、
「パパ」
と呼んで欲しい、
そんな願いも叶わぬ
現実だった。
生きてくれてるだけでいい
そんな親のエゴで
辛い闘病生活を重ね
歩んできた2年間も
虚しく終わった。
子が生きてくてれるだけでいい
そんな当たり前の願いさえも届かない
目の前にあるものは
「死」
それが全てだった。
我が子を亡くしてからは普通の生活には戻ることが出来なかった。
些細なことで呼吸が乱れ、手の震えなど様々な症状が出た。
メンタルは強い方だと思っていたが、
案外人という生き物は脆い生き物だった。
入院を勧められたが病室という空間は我が子の苦しい姿を思い出してしまうため通院にしてもらった。
通院を繰り返し何も無い日常を繰り返していたが
我が子の誕生日の日、改めて失った悲しさに耐えきれず、
自ら命を経ってしまった。
薄れいく意識の中この場所を事故物件にしてしまい家主に申し訳ないなと思いつつ
「ようやく我が子にまた会える」
そんな自分勝手なことを思いながら意識を手放した。
ふと目が覚めた。
我が子にまた会えると思っていたのに
気づいたら知らない天井が目の前にあった。
「知らない天井だ。」
そんな転生モノで言ってみたいセリフにランクインするような言葉をふと呟いてみた。
声が違う、天井もおそらく病院ではないだろうと思うほど豪華な天井だ。
え?転生した?
娘に会いたいくて自ら命を絶ったのに
また新しい人生?
わけも分からず混乱していると
部屋の扉が開いた。
ガチャ。
初めて小説を綴ります。
拙い文章ですが
とりあえずこつこつと続けていこうと思います。




