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神崎斗和の災難?
「あんたねぇ。ちょっと目立ちすぎ!」
「ちょっと可愛いからって調子にのってんじゃないよ。」
「そうよ。そうよ。」
女三人に囲まれて神崎斗和は怖気付く。かと思ったら全く気にしない。
「可愛いって認めてくれてるんだ。」
と、にこりと笑う。それがまた三人の怒りを買う。
「はっ?何言ってんの?」
「頭おかしいんじゃないの?」
「へぇー、自分で可愛いと思ってんだ?」
「別に自分では可愛いとは思ってないけど、さっきそっちが可愛いって言ってくれたよね?」
神崎斗和はどこまでも強気な態度で睨み返す。その時、どこからか男五人が近付いてきた。
「斗和ちゃん、やっと見つけた。」
神崎斗和親衛隊がやって来る。
「何あれ?」
やばい雰囲気を感じたのか、女三人は慌てて去っていく。
「斗和ちゃん、大丈夫?」
「何が?私は話をしていただけだよ。」
「本当に?何かあったらいつでも言ってね。どんな時でも駆けつけるから。」
「ありがとう。心強いよ。」
ごく有り触れた普通の会話でも幸せすぎて、神崎斗和親衛隊はますます彼女を好きになっていく。