11 課題の提出
アルシノエ一人だけが長老会の集う部屋に通された。
そこには長老会のメンバーの他に国王も隣席していた。
長老会の代表にできあがったレースと詩の書かれた紙を手渡す。
それを国王が受け取り課題の提出が終わった。
「良くできた。」
その一言だけでアルシノエは退出を命じられた。
おとなしく退出し、部屋へと戻る。
部屋に戻ってゆっくり考えておかしいなと改めて感じていた。
「あれ?」
何であっさりとした対応だったのだろうかと。
もっと何かアクションがあっても良さそうなのに義務的な対応に首をかしげてしまう。
「あれ???」
アルキュオネ達の推測だとアルシノエに気があるようなそぶりがあったという。
それならばもっと声をかけたり手を握ってきたりしても良さそうなものである。
一切無かったのはどういう意味なのだろうか。
との疑問を問いかけた。
「照れ隠しか、興味がなかったのか。」
「いや、きっと平等に扱うつもりでのことでは?長老会の前で一人だけ違うことをすれば王様の内心の内定と言うことが王宮内に知れ渡るのも時間の問題。それを避けるためでは?」
「お忙しいのでは?まだ未提出の方が多いそうです。」
守役達と侍女達が楽しく話をしている。
どの意見もそれらしいのだがどの意見にも一人納得のいかないのは渦中のアルシノエである。
よくよく思い返してみると、平等に扱うことを長老会のメンバーが説明していたようだったと記憶を掘り起こしてみる。
今日の茶会でも平等に扱えと国王は発言している。
と言うことはホスト役として面倒なことに巻き込まれたアルシノエが大丈夫か見ていただけではないか。
つまりはアルキュオネの早とちりであったのではないかという結論にアルシノエは至った。
翌日、茶会は通常通り行われ、昨日とは打って変わって楽しいものとなった。
「結果は後日。合格者の一覧が配布されます。」
そう茶会から帰ってきてすぐに伝達があっていよいよ半分ほどの脱落者が出るのだなと。
不安と期待で今夜から寝付きが悪くなりそうな気がした。
とある部屋の一室。
玉座のような大きく装飾品がたくさんついてきらびやかないすに一人の青年が座っている。
そのいすの後ろから若い女性が侍るように寄りかかっている。
「で?」
若い女性に視線を向ける。
妖艶なしぐさで青年の顔の辺りに手を伸ばす。
「お願いがあるの。誰を選ぶつもりなのか教えて。」
「どうして知りたいの?」
「気になって。ねぇ、いいでしょ?」
「いや、おばさん。それはまだ、あれが終わってから決めることだよ。」
おばさんの言葉にいらだつ。
ふんと伸ばした手を引っ込めいすから離れた。
「おばさんじゃない!」
そういい残しばたんと強くドアを開け放ち出て行った。
やれやれ、と青年はそばに待機している男達に視線を向ける。
「あまり、刺激なさらないでください。」
「これは挨拶代わりなんだけどね。」
わからない人だなぁと暗がりの部屋で笑う。




