公爵令嬢の苦労譚
書き溜めてたのをちょーっとずつ小出しにしていく予定。
文才が欲しい。
私の前世での名は斉藤雅。
良いのか悪いのかよく分からない名前ですがこれでもそれなりに優秀だったんですよ。
小学生までは。
調子に乗って私立の賢い中学校に行って、そのまま落ちぶれるっていうテンプレ。
あー怖かった。
ちなみにその後どうやって生きたんだと聞かれれば私は生きていないとしか言いようがないです。事故でグシャって逝っちゃったんですから(^_−)−☆
まあその後はテンプレの『転生部屋』に連行されまして。いろいろ(ストーカーとか失恋とか)あって疲れ切っていた私はそこにいたキラキラ神様にお願いします。
「さっさと寝かせてください。」
しかしなんということでしょう!
慈悲深くない神様は
「いや、転生してねー。
君本当は異世界の子だったんだから。」
WHAT??ですよ本当に。
要するに異世界で生まれる予定だったのに神様の気紛れで
「別世界に生まれたらどうなるんだろう」と
実験台にされちゃったそうです。死ねや。
だから君は人の命をそう重いものとは思えなかったんだよ、と知りたくなかった真実を知り、じゃあさっさと転生させてーと言っていたのですよ。
「転生チートどうする?
君一応被害者だからチート5個つけれるけど
どうする?」
「なら手芸と料理特化して。
あと全属性使えるように。
創造と空間も付けて。OK?」
「いやさー全属性と創造と空間は君はじめから持ってるんだよー。
あと4つどうする?」
「はい…?」
というわけで動物達と話す力や対人スキル、
貴族の嗜み全スキル、あと魔法を新しく生み出すスキルを貰って転生する事にした。
「あ、創造神の加護も付けといたから。
精霊達とも仲良くなれると思うよ。」
最後ににこにこ笑いながら言った神様に初めて感謝した。
「酷くない!?」 by,神
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
気づけばそこはベビーベッドの上だった。
上から3歳くらいの少年と母親らしき美しい女性が覗き込んでいたので、とりあえず笑ってみるときゃあきゃあと喜んだ。
「あなたの名前はエレオノーラよ!
国王陛下が決めてくださったの。
それにとても魔力量が多いのよ!
我がアスリーヌ公爵家の誇りだわ!」
きゃらきゃらと喜んでいる母親は置いておいて…なんだって?今『エレオノーラ』とか
『アスリーヌ公爵家』とか聞こえたんだが?
え、は、え、まさかここって…
『君☆ドキ』の世界じゃないのー!!!
っていう展開があったんです。
今の私はちょうど3歳。
人々に『アスリーヌ公爵家のエレオノーラ様は天才だそうだ。』と噂されるようになってしまった。あれもこれも公爵夫妻のせいである。まさかあのコンプレックスが公爵夫妻の親バカからだとは思わなかった。
別に私のせいじゃないのにごめんね、レオンハルトお兄様。
あ、お母様に呼ばれたからそろそろ行くね。
ばいばーい(^○^)