第63話 決着のその後
決着後に運営と話し合い。
吼えて気がつくとそこはどこかの部屋だった。
って、ここどこ?
あたまに大量の「?」を出していると扉を開けて新藤と領主様が一緒に入ってきた。
「すまん、ハイデル廃坑の入り口にプレイヤーが群がっていてお前が出てくるのを虎視眈々と狙っていたからここに転移させてもらった。」
なるほど・・・最初入るときに気がつかれたか?
「いや、どちらかと言えばお前が転移するときの加奈子ちゃん声だな、あれでお前が入ったことがばれてしまっている(苦笑)」
あぁ・・・、あれか・・・俺も手をふっちゃったからな・・・・
「そうそう、こちらに転移する再にお前の武器とかはお前のアイテムボックスに入れたので確認してくれ」
そう言われてオークキングに突きたてたコンバットナイフのことを思い出しあわてて確認する。
途中回収するのをあきらめた投擲ナイフを含めてコンバットナイフ4本、投擲ナイフ40本全部がアイテムボックスに入っていた。
「ところで工藤・・・お前、潜っている間は言葉が女言葉になってたの気がついていたか?」
ん?あれはワザとだ。
お前が映像に撮るなんて言うから見た目と言葉が大きく違いすぎると可笑しいかなと思って女言葉使ってただけだ。
「そ、そうなのか・・気を使わせてすまん。てっきりアバターの姿に引きずられてなっていたかと思っていた。」
あ~、たまにそれがあるな・・・。
気がついたら女言葉使っているとき。
主にNPC相手やリアルで面識のない相手とかのときには女言葉になってるときあるよ。
はっきり言ってアバターに合わせて自分が無意識に演技しているのかそれとも姿に引きずられて自動的に使っているのかさえ自分でもわからん。
途中で気がついたときに修正するのがめんどくさくて直さない時も多いしな。
基本このゲームの中で本来の言葉遣いを使うのはおれ自身の現実での知り合いか熊とオカマとうちのギルドメンバーの前だけだな、あとは運営相手のときか・・・。
そんなものだ・・・基本ネカマ不可能のゲームで女の子のアバター使っていながら俺は男だと騒いでもそういうプレイスタイルだと思われて信用してくれないからな・・・・。
最近はなんとなく訂正するのを諦めているところがあるよ。(苦笑)
「えっと・・・社長殿、もしかして彼女は中身は【男性】なのですか?」
「言ってなかったけ?彼は俺の同級生の【男性】だよ。」
「・・・・・えーーーーー!!」
一応【性同一性障害】のテストという名目ですがね、こっちでは役に立っているのかさっぱりわからん。
別にレポート提出を求められたこともないし・・・。
「はぁ・・・豪快な性格の方だと思っていましたが男性とは・・・(これは今度のAI会議で他のAI達にも報告しなくては)」
それで新藤、今回の決闘あんなんでよかったのか?
3流ヒーロー映画みたいに無双状態してたが。
「あぁ、そっちに関してはオークAI達も満足している。こっちも迫力ある映像が取れて大変結構。特に魔法合戦のシーンや最後の決着をつける瞬間のシーンなんかは社員達の中からも早速CMで使おうという話が出ている。」
そっか、あれでよかったか・・・ちとこっちのバトルジャンキーとしての欲望だだ漏れ状態だったから気になっていたんだがそっちがいいというなら俺は何も言わん。
ところでギアの第二陣発売は早くてクリスマス頃となにかの雑誌で読んだんだがいまからCM作っても早すぎるのでは?
「いや~、まだ未発表だから黙っていてほしいのだがあまりにもこのゲーム反響がよくてな外国からも大量の問い合わせが来ている。まぁ、外国サーバーは当分作らないし政府との兼ね合いで作れない。また外国からのアクセスは全部シャットアウトするからな・・・それはともかく外国から問い合わせがあるように国内からも催促がすごいのだわ。そこで約5万台ほどだがな夏休みのころに第二陣として販売することがこの前の会議で決定した。」
そっかということは8月初頭前後に第二陣が来るのか。
いつまで黙っていたらいい?
「そうだな・・・今月5月いっぱい黙ってくれたら来月頭にでも各雑誌に載るだろう。」
ほう・・・それまでに店も軌道に載せておかないとな・・・。
「ところで、工藤、報酬だがどの系列のEXスキルがほしい?」
実はまだ決まっていない・・・というよりEXスキルは何があるのかわからなくて決められんのだ。
なんかどんなEXスキルがあるとかある程度公表できないのか?
「う~ん、それは難しいな・・・まぁ、お前が今欲しがるのは【錬金術】系か【付与術】系のどちらかじゃないのか?」
あぁ、特に【付与術】系はまたくといって情報がないからどんなスキルが存在するかすらわからんしな。
できれば【付与術】系ほしいが・・・あれは過去の物から考えると魔法スキルが関わって来るだろう?
俺攻撃系除いて魔法スキルそこまで高くないからEXスキルにはいろいろ足りないと思うぞ。
「その辺はこちらで調節するさ、まぁ今すぐでなくていい今度の金曜日までに俺に電話かメールで知らせてくれたらその次の月曜の定期メンタナンスでつけれるのでそのあたりまでに連絡くれたらいい。」
なら、来週いっぱい考えるよ。
「なら今日はご苦労だったな、改めてまた挨拶することにするよ。」
うん、了解。
こっちもいろいろ成果もあったしなによりストレス発散になったよ。
こちらも助かったさ。




