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One in the WORLD  作者: 黒鷹
第2章 地下迷宮の謎
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第60話 ハイデル廃坑再び 14層目

やばい・・まじめなバトルが続いてる・・・。


15禁ですらないからバトルシーンがグロイの避けるために細かくかけないジレンマが・・・・。


14層に降りる階段途中で階層ボス戦で消費したHP(ヒットポイント)MP(マジックポイント)の自然回復を行いつつサンドイッチを食べているラン。

目は公式ホームページの掲示板を読んでいた。


そのころ運営の管制室ではランの行動を録画しつつ職員全員が驚きの顔とともに見入っていた。


「普段の動きとまったく違いますね・・・。」


正直、ほとんどの職員がランの行動に違和感を感じていた。

というよりまさにアニメのような動きで真正面からオークたちが完全制圧されるとは思ってもいなかった。


「ヒーロー物の戦争映画を見ているみたいだな・・・。」


そのような男性職員の言葉に呆れた顔で社長の新藤が答える。


「あいつ、まだ自分のスタイルを隠してやがる。」

「「「「え?」」」」


職員の言葉に言葉を続ける新藤社長。


「今回はオークの依頼だからいわゆる映画のような戦闘を見せているのだろう。あいつが本気でやれば一瞬で死体の山だ。オークに反撃の機会なんてほとんどないよ、今のプレイスタイルならな。」


「あいつの調査報告書見たことあるやつならわかるだろうが、あいつは元軍人だ、しかも世界でもっとも過酷といわれる軍隊のひとつアメリカ海兵隊のな、ついでにいうなら中東帰りだ。」


『中東帰り』の意味がわかったのだろう全員ランを凝視する。


「まだ本気出してないよ、あの野郎は・・・まぁ、録画宣言の上に宣伝で使うといったものだから映像として見栄えのいい戦い方をしているのだろう。もっともあいつのさっきの動きは近代忍者かアサシアンといった感じだったがな。」


苦笑しながらも新藤は宣言するようにいった。


「多分今度は別の戦闘スタイルが見れるぞ・・・。」


画面の中のランは休憩を終えたらしく立ち上がって階段を降りはじめた。


「さあ、第14層目の戦闘の開始だ!撮り逃すんじゃないぞ!!」




階段下で毎度のように鏡を使って部屋の中のオークを確認する。

タンク1にアーチャー1、さらにマジシャン1に軽戦士1といったところか。

一応階段方向を見ながら戦闘体制をとって待機している。


もうタンクの情報がまわったのか?

早すぎるじゃん。


さっき上のハイオークにいったばかりでもう修正されてるし・・・。

う~ん・・・対応が早すぎるというより・・・ずるいな(笑)


ならば正攻法で行きますか。


まずは【付加魔法】の【肉体強化】【スピード強化】をかけさらに【属性魔法】の【プロテクト】【プロテクトマジック】をかけ準備完了。

体を低くして軽戦士めがけてダッシュ!

タンクは無視!

軽戦士の足を払いバランスが崩れたところで正面から蹴飛ばしてマジシャンにぶつけるように飛ばす。

飛ばした隙に腰からナイフを両手に装備しアーチャーにダッシュ!

そのまま連続で数回アーチャーを切り、崩れかかったところでまたもやマジシャン方向に蹴飛ばす。

そしてマジシャン・アーチャー・軽戦士がまとまって転がっているところに通常の【ファイア・ボール】3連発叩き込んで3体をまとめて倒す。

マジシャンが自由に動けると厄介極まりないのでひたすら詠唱妨害する形で巻き込んでみた。

意外にうまくいくもんだ。

残りのタンクは硬いが遅いので距離をとり【精霊魔法】の【風の刃】で切り刻む。

タンクを倒したときに奥の廊下から矢が飛んでくる!


とっさに横に転がったが追撃の矢が数本命中。

ただし鎧の性能のおかげでこちらのHP(ヒットポイント)はほとんど削れていない。

右手に持っていたコンバットナイフをそのまま廊下にいたアーチャーに投げつける!

回避行動を取った隙に距離をつめ左手の篭手から取り出した投擲ナイフ3本をまとめて投げつける!

必死の回避を取るアーチャーの懐に入りそのまま左手に持っていたコンバットナイフで切り付け撃退する。


危なかった・・今のは本当に危なかった・・・。

さっきの階層は廊下に敵がいなかったので完全に油断してた。


ナイフを4本とも回収しながら気持ちを引き締めなおすラン。


次の部屋ではいきなり部屋の中にめがけて水系の現在使える最大威力の範囲魔法をぶっ放す。


母なる力を宿すものよ 命の源たる水よ その力わが手に集いて力となれ!!

古の誓約に従い 我に従いかの者達を蹴散らす力となれ!!

氷縛陣(フリーズ・クリスタル)


部屋の中央めがけて呪文詠唱のブーストにより威力を増した【氷縛陣】は部屋の中の4体のオークを氷漬け状態にした。

あまり長いことはこの状態は持たない。

オークが消えなかったということは氷が解けたら活動を再開するということだ。

そんな訳で真っ先に狙ったのがやはりマジシャン。

両方の手にコンバットナイフを逆手に持ちナックルの部分を使って殴り氷像ごと破壊する。

アーチャー、軽戦士と同じように破壊したところでタンクが回復して襲い掛かってくる。

さっきと同じように距離を取り【風の刃】で切り刻む。


次の部屋も同じように突破。


いくつか小さな部屋も途中にあったがオークはおらずそのまま階層ボスの部屋に。


「ここまできたか人族よ!」

「だがこれ以上は進めさせん!」

「「いざ!尋常に勝負!!」」


今度のボスはハイオーク2体。

尋常に勝負たっておまえら2体の時点で尋常じゃねえよ・・・。


アイテムボックスから【簡易手榴弾】2個を取り出しキーワードをいい両方のオークの顔めがけて投げつける!

爆発と同時に左のハイオークの武器をコンバットナイフの背の波部分で武器奪取を実行。

爆発で手の握りが緩んでいたのか大きな曲剣はランに弾き飛ばされ部屋の隅に飛ぶ。

そのまま短刀のWS(ウエポンスキル)発動!


【ダンス・ブレード】・・・連続5回攻撃の短剣における強力な初期WS


いっきに半分HPを奪い同時にコンバットナイフを背中の首元に差し込む。


痛がってる敵が体勢を立て直す前に両方のハイオークを一直線になるようにして・・・


属性魔法【サンダー・ストーム】


突き刺さったナイフを通して体内に雷が流れ込んだハイオークはここで飛散。

残るハイオークにたいして再度【サンダー・ストーム】をぶちかましHPを半分にしたところで左手のコンバットナイフを腰になおし格闘戦にもちこむ。


ローキックでハイオークの足を痛め仰向けに倒れたハイオークに対して左足を右のわきの下に抱え込み、ハイオークの右足のすね部分を膝裏にあてる形にして自分の両手をその下からくぐらせて、相手左足の太腿の上で両手をクラッチする。

足四の字の逆バージョンみたいなスタイルだ。

さらにステップオーバーして逆エビ固め!


これぞ【テキサスクローバーホールド】だ!!

アニメや漫画の技じゃないぞ!

実際のプロレスに存在する技だ!

日本では【サソリ地獄固め】といい新日本プロレスの木下が使っていた業だ。


このまま暴れるハイオークを技を完全に決めて押さえつけジリジリHPを減らしていく。

5分ほど決め続けたらハイオークもHPがなくなり砕け散った。


ふへ~・・・ちとはりきりすぎて疲れた・・・。


階段でまた休憩して体力と魔力回復しておかなくちゃいけないね・・・。


あとは最後の15層目だけ・・・オークキング強いんだろうな・・・・。

さてどうやって戦うか考えとかなくちゃな・・・。

次こそどこかで笑いを・・・


ギャグ体質の人間がまじめにやると面白くない(笑)


04/27 誤字脱字修正

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