第51話 僕は問題児?
人の予想の斜め方向から行動するラン。
えてして人はそれを問題児ということもある。
「じゃあ、あれは運営が彼らのために用意したものだというの?」
ファンファンさんの問いにお茶を飲みながら僕はうなずくのれす。
まちがいありませんよ、いくらなんでも能力がピンポイント過ぎます。彼らに合わせて用意したと見て間違い無いのれす。
「しかしあれ少なくとも能力だけ見たら伝説級ばかりよ、そんなものほいほい渡すのかしら。」
疑問はごもっともですが新藤のアホポンは子供に対しては砂糖をこれでもかと突っ込むくらい甘いやつなので不思議は無いのです。おそらく近いうちに大規模なイベントでもあるのでそれに備えて渡したのではないでしょうか。
「う~~ん・・・」
まぁ、そんな訳で武器にあった装備を作ってやってほしいのですよ。僕も彼らにはかなり甘いと自覚してますがいくらなんでも武器を事前に渡すほどのものが起きるとしたら防御も固めといてやら無いとあまり意味ないですからね。
そんな話をしながら午後のお茶をファンファンさんのお店で飲んでいた。
ヒカリちゃん達は全員午後になって入ってきたので【白虎篭手】はナナリーちゃん、【滋籐の弓】はアイちゃんに渡しておいた。
カナ達もこっちにきてヒカリちゃん達に武器や防具を見せてもらってうらやましがっていた。
「お姉ちゃん、私もこれほしい!」
欲しけりゃ自分で釣りしたらいいです。
僕はしばらくあの怪獣大決戦はお腹いっぱいなのです。
それにあれは運営のお遊びでしょうからそうそうデカブツは釣れないと思いますよ。
カナ達には説明するのがめんどくさくて運営のお遊びで通すことにした。
あっ、忘れてました、ファンファンさん鍛冶で大玉のたこ焼きプレート作れませんか?
まとめて10個くらい作れるの、それを2枚ほど。
「作れるわよ、2枚で3千Gでどう?」
それでいいです、できたら温度調整できる火力の装置も。
「そっちは1万でいいわ、2枚まとめて乗せれるの作っておくから。時間は2~3日かかると思うわ」
了解です、先にお金1万3千G払っておきます。
これでホシ君の希望がかなえられます。(笑)
「それでこの午後はなにするの?」
欲望駄々漏れですね・・・餌残っているの全部あげますから自分達で行きますか?
僕は別のことしようと思ってますので。
「別のこと?」
えぇ、各フィールドにいるであろうNMを調べようと思っています。
「なんのために?」
当然捕獲するためですよ
「「「「「「・・・」」」」」」
何を驚いているのですか?
僕は【魔獣使い】のスキルを会得したのでそれの能力確認とあわよくばモフモフゲットのためです!
おっと、最後のは余分でしたね。
「「「「「「【魔獣使い】?」」」」」」
そうですよ【EXスキル】と呼ばれているもので条件をそろえるのが難しい代わりに獲得したら強力な威力を発揮するスキルと公式に書かれているやつのスキルのひとつです。
「もしかしたら【獣使い】を育てたら分岐で現れるのではと言われてるスキル?」
そうです、ただ今回ので育てたら分岐で現れるのは少々疑問になりましたね。
なにしろ僕は【獣使い】なんて育ててませんでしたし。
昨日の出来事ですけど掲示板に出ていた『新種の草発見!その名も【禿頭】!』というスレッドの事件知っていますか?
みんながうなずくのを見て話を続ける。
あれってヒカリちゃん達と【レッドチキン】狩りいってたときの事件なんですけどパンチラ目的の紳士達がいましてねキックのたびに正面でカチャカチャいわすのですよ。
「あちゃ~・・・・」
頭抱える女性陣。
で、ちょうどその時あのエリアのNMのコカトリスが現れましてね戦闘になったのですよ。
強いからヒカリちゃん達を逃がして自分もなんて考えてるときにあまりにもキックの度にカチャカチャなるものですから頭にきていたらコカトリスの方もだったらしく一時休戦条約を結んだんですよ。
「「「「「どうやって???」」」」」
普通に話しかけたら通じましたけど?
「「「「「マジ?」」」」」
マジですよ。
まぁ、そんなわけで精霊さんにお願いして紳士達の顔が出るくらいの落とし穴を作ってもらって顔以外埋めたのですよ。
そして尋問したのですが答えないものですからコカさんに罰を与えてもらうことにして毛抜きの刑に処してつるっ禿になってもらったのですよ。
そのときの連携がよかったのかコカさんお友達になってくれましてねそしたら【魔獣使い】のスキルを得たということなのですよ。
「「「「「・・・」」」」」
なにかおかしい説明しました?
「「「「「全部!」」」」」
む・・・・
そんなにおかしいでしょうか僕?
ランの語尾の『れす』は間違いではありません。
引率者時の言葉がまだ前話から続いていると思ってください。
04/20 誤字脱字修正




